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その歌声をずっと

そのキラキラな瞳はまるで宇宙。もちろん宇宙なんて薄っぺらいモニターを通してしか見たことないけれど、そう思うほどに引き込まれる輝きがあるように思う。そもそも私がこの界隈に夢中になったきっかけも彼であり、私に初めての世界を何度も見せてくれた。あのムードランプで部屋中に映し出される輝きも、彼自身が見せようとしてくれている景色の一場面なのかもしれない。

ふとした表情やしぐさにデビュー当時の面影を重ねることも多々あるほど、今現在も彼がその瞳の輝きを保ち続け歌うことをやめないのは、これまでの彼自身が経験してきた悩みやそれに打ち勝ってきた努力の賜物だ。そこに至るまでに家族や事務所、メンバーが寄り添い続けたのはもちろん、数えきれないほどのファンからの愛と声援も大きな支えだったことは明らかである。だからこそ彼は常々私達への愛を語り、それを自分自身のアイデンティティである歌にのせて語りかけてくれるのだ。そうやって培われた彼の自尊心はかけがえのないものであり、これから彼自身がもっと成長していくうえで間違いなく自信となっていくものだと思う。でもまだどこかで自信なさげな彼もいて、だからこそ今でも努力を怠らず、新しいものを放出し続けて、きっとまだまだ私の知らない新しい一面が見られるだろう。

いつも彼の行動原理のひとつには私達がいて、その上でやっと彼自身の「やりたい・やりたくない」が成立しているような気がする。どちらかがほんの数ミリ欠けても全てバラバラに崩れ落ちてしまうようなバランス関係は心地よく、でもどこかでジワリと迫りくる淡い恐怖のようなものも感じてしまうのだ。傍から見れば何でも手にしてきたような彼も、私達へ送る歌では「もしかして全て夢なんじゃないか」と言葉を残していた。どんな歌でも100%満足したことがなく、まだまだもっと歌が上手くなりたいと度々インタビューでも答えている。私達への愛情のせいで、彼が自分自身を苦しめてしまっているんじゃないかと思ってしまうこともある。そんな彼自身がこの世界から退く決断をするとき、どんな瞳で何を見つめるのだろう。そんな想像が全くできないほど彼が私達のために、グループのためにすべてを捧げていることを日に日に実感するのだ。

でもそんな心配は一切不要だろう。ここまで努力し続けられた彼には確実に備わってきた自尊心がある。どれだけ自信なさげだったとしても、この長い活動を通して「自分を愛すること」の重要さをわかっているはずだ。それはきっとこの界隈から去っていったファンの愛も、かつて自分が夢見た世界への憧れも、彼はすべてを力にしてこれからも着実に人生を歩んでいく。今まで通り変わらず自分が好きだと思った人たちの言葉だけを信じ、どうか彼の心が安らかなままで、その歌声がずっとずっと世界に響き渡る日々を願う。

私にこの世界を見せてくれてありがとう。滑り落ちそうだった人生に手を差し伸べてくれてありがとう。どうかこれからもあなたの歌声を聴き続けられますように。感謝してもしきれない、きっと届くことのないこの気持ちをここに残します。お誕生日おめでとうございます、ジョングクさん。

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