受験勉強して遊んでいる暇があったら   見聞を広めなさい! その4

転職は決して悪いことではないと思う。

僕自身何度か転職している。

ただ、一歩間違うと、どんどん年収は落ちる。

だから自分の価値を高める転職をすべきである。

そのためにも、まずは、少しでもじぶんの「適性に合った業界・業種」を選ぶことが大切だろうな。

というのは、

本当の勉強は、社会人になってから始まるからなのだから。

適性に合わない業界・業種を選択すると、勉強するにしても遅々としても進まないし、下手をすれば早々にギブアップすることになる。

僕は文系だったけれど、就職活動は全く成果が出せず、やっと最終面接が通れば内定までたどり着いた会社の「社長面接」を幼馴染の急逝によってすっぽかすという大失態によって、僕から辞退したことにされてしまった。大学4年の12月のことだ。

そのまま実家に残り父に相談。もういざとなったら父のコネで、父の勤務先に入れてもらおうとまで考えていた。当時役員待遇だったので、僕一人くらい何とかなるだろうと。

そうしたら父は、「今後の金融機関なんか苦労しかない。可愛い息子をこんな先細りの業界に入れる馬鹿な親はいないよ」と断固拒否された。

そして、ちょっと待ってろ。と一本電話。戻ってきたら「1月15日に、渋谷の東急プラザの前で待っていろ。社長が迎えに行くから」って。
ってきり、会社訪問のアポイントを取ってくれたのかと思ったら、話が早すぎてついていけなかったが、指定された日にしてされた場所に行ったら、小学生の頃、一度わが家へ遊びに来たことがある「おじさんが」笑顔で迎えに来てくれて、近くの事務所へ。
ドアを開けると、管理職らしい人が拍手でお出迎え。

あれれ、会社訪問とは様子が違うぞ。
どうも入社まで決まっていたようだった。

そこは光半導体の専門商社。当時は最先端の電子部品だ。

えっ、僕は文系で、中学から理科は授業さえ聞いていないんだけど・・・。

で、結局1月21日から、大学の卒業式を待たずに働けと。
そこから毎日電気、電子の勉強、勉強、勉強。人生でこんなに勉強したことがないくらい勉強した。

だけど、うれしい誤算があったのは、僕は避けてきたけど、決して理系に向かない脳ではなかったと言いうことだ。

学んだことはどんどんおぼえられるし、シリコンウェハーに焼き付けられたパターンが何とも美しい。商品を見たり、太陽電池で遊んだりしながら、来る日も来る日も勉強した。

業界新聞も毎朝1番に出社し、先輩や上司が出社する前に読み漁り、業界誌も読める限り読んだ。

時間があれば、会社でもアパートでも勉強した。

なにしろ、この習慣に備え、無駄な受験勉強などして遊んでこなかったから、脳みそは新品同様、フレッシそのもの。無理が利いた。

そう、勉強の本番は、ここからだったのだ。

いや、これこそ「真の勉強」で、学校や受験勉強はウォーミングアップ?頭の体操程度のものだったに違いない、とその当時僕は思った。

事実僕は、社会に出て、しばらくは、頭の回転が悪く、勉強の要領も納得がいくほどではなかったから。

もう少し、肩慣らしをしておけばよかったなあ、と思った記憶はある。

でも、社会に出てから、自主的に仕事に必要な勉強をしない人は、いくらいい大学を出ていても役に立たないことは確かだと思うよ。たくさんそういう人を見てきたから。

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