「海外の人にこうすると喜んで貰える」というのはだいたいズレている話(前編)

今日も真面目なテーマです。長くなりそうなので二つの記事に分けます。

本題に入る前に、まず今稼働中のアーケードゲーム「maimai でらっくす」からお話したいと思います。

maimai でらっくすは何?

maimai でらっくすはセガさんが運営しているアーケード音ゲーで、実は7年の歴史があります。FINALE(でらっくすの一つ前のバージョン)までは日本だけでなく一部の海外店舗にも設置されており、海外版は大人の事情でごく少数の楽曲が収録されていなかったが、日本版のサーバーと共通していたため、maimai NET(ネット上から記録を確認できる機能など)も使えますし、もちろん海外のカード記録は日本でも使えますので、だいたい同じと考えていただければと思います。私はたまたま遊びに行く感じで、コアプレイヤーではないですが、少なくともDIVAと同じくこのゲームを愛しています。

maimaiでらっくすの海外版について

そんなmaimaiでらっくすの海外(というよりもアジア区)稼働は、プレイヤーたちが楽しみにしていた。そう、このアナウンスがくるまでは。

こちらはmaimaiでらっくす海外版公式Facebookの記事です。アジア区の稼働発表というのは嬉しく思いますが、さらっと二つ大事なことを書いております。

1. カードメイカー機能対応していない
2. 海外の記録を日本と共通にしない

これはつまり、海外版は正真正銘の「海外のために作った特別なmaimaiでらっくす」となっており、現行の日本版と全く違うものということとなります。

maimaiでらっくす海外版の問題点

先程も言いましたが、maimai FINALEまでの記録は共通だったため、今更こういう運営方法を取るのは、正直海外のプレイヤーとしても理解し難いし、何よりも海外の記録を日本と共通にしないので、既に日本で遊んでいた海外の人の記録も使えなくなります。と、公式Facebookも炎上されて、海外から寄せたコメントもだいたい厳しい意見が多かったです。しかもあのときFINALEの記録が引き継ぐことができるかどうかも分からなかったので、不安を感じているプレイヤーも多かったです。

*ちなみに同じ運営方法を取ったのは太鼓の達人アーケード版です。ただしネット機能の「ドンだーひろば」は海外対応していないため、稼働から数年経っても海外のネット記録確認機能が付いていない状態です。


そして本日にまた、公式Facebookから新しい発表がありました。

コハDさん(maimaiシリーズなどのアーケード音ゲーの総合ディレクター)からのメッセージです。長い文章を短くまとめてみるとこうなります。

1. アジア各国で稼働決定、まずは台湾と香港から、また中国版「舞萌 DX」も稼働決定
2. セガ音ゲーチームは本格的に中国・東アジア・東南アジアに進出
3. アジア版・中国版の運営やランキングは日本版と異なり、地域に合わせて収録楽曲や運営を調整
4. FINALEの記録引き継ぐことが可能
5. 2020年夏頃、CHUNITHMの海外スペシャルバージョン「CHUNITHM SUPER STAR」も稼働決定
6. 中国やアジア区の不正改造品は遊ばないでほしい
7. 海外展開はすごく難しい

この発表が来たら、海外のプレイヤーから寄せたコメントは少し優しくなったと実感しています。まあ私たちも海外展開の難しさを実感しているし、それは無理言ってもしょうがないことだとわかっているつもりです。

ただし、ここでまだ不安要素が残っています。それは「maimaiでらっくすNET」が使えるかどうかのと、大人の事情で収録できない楽曲はどれくらいあるのかということです。いくら海外版は日本版と異なると言っても、少なくともネット機能は海外でも使えるにしてもらいたい気持ちがあるし、収録楽曲に関してはできれば日本版とそこまで変わらないにしてもらいたいです。それに関してもCHUNITHMの海外版にも同じ気持ちを抱えています。

*追記:海外向けのネット機能があります。

私が感じていたこと

本当に地域に合わせた運営ができるかどうかはちょっと疑問を感じているのは否めないです。それはだいたい「海外の人にこうすると喜んで貰える」と考えて出した結果はズレているからです。

ここまではmaimaiでらっくすの海外運営についていろいろ語っていましたが、次の記事にそのズレていることに関して説明していきたいと思います。


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