2021.9.11 33弁αオルゴール生産から撤退します。 (旧8.5)
いつ発表しようかとずっと迷っていましたが 私のところで作っています33弁αオルゴール(33弁オルガニート・オルゴール 以下33弁 )を作るのをやめます。 現在在庫しているムーブメントの分を一定数販売終えた段階でということにします。 正式発表は販売終えた段階でしますが この日記ではあらかじめ事情を説明しておくのがいいと考えて掲載します。
2005年位からかれこれ16年にわたりご愛顧頂いてきた33弁ですが 半音が出せるオルガニートオルゴールとして一定のご支持を頂いてきました。 しかしながら、このところのムーブメントの品質低下は著しく、近年では私のところで「新品なのに修理を施しながら」の出荷を続けてきました。 最近ではそれでも万全の品質を維持することが困難になってきたということで、この時期の決断ということになります。 33弁は20弁と比べてかなり値がはりますので 特に品質面では万全を期すことがが必要です。 ですがメーカーさんから提供されるムーブメントの質は低下する一方でして 「もうこれ以上は無理」 ということになりました。 残念なことです。 さらに悪いことにこうした質の著しい低下の上に 昨年から強烈な値上げを喰らいまして、もう完全にノックアウト状態に至りました。 元々が発売当初からその質感や価値感に比べてムーブメントの価格が異常といえるほど高い33弁でしたが これまではなんとかこちらサイドでのマージンを最小にすることでしのいで来ました。 それが今回はとてつもない値上げ通告がありまして 結果としてとてもではないですが値段に対する価値感を保つことが不可能と判断するに至りました。 オルゴールとしての本質的な価値は高いオルゴールだと今でも思っていますが 質の低下と法外な値つけ というダブルパンチはいかんともしがたいものでした。 断腸の思いではありますがここは撤退という結論になりました。 これまでご愛顧くださったみなさまには感謝の念でいっぱいです。 また今後も保守は万全に出来るように整えておきます。 16年の長きに亘り!なのかたった16年! なのかわかりませんが ひとつの時代が終わった気がします。 私のところでは今後とも復活はおそらくないと思います。
今後 私のところでは20弁のオルガニート・オルゴールの特殊な調律を施した価値付けをしたものに特化して細々と生産を続ける所存です。 1つひとつのオルゴールを丁寧にたっぷり時間をかけて最高のものに仕上げるように心がけながら続けていきます。 ライフワークである"身体に同調するオルゴール"を極めるべく 今後も精進していく所存です。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
この投稿記事は 音のキャンバスホームページ のぶつくさたっこまんという日記のコーナーに投稿しているものを転載しています。