この歳になるまで『玉音放送』を全部聞いておらず、意味もわかっていなかった!情けない!
あなたは、『玉音放送』を知っていますか?
といえば、
おそらく「はい!」と答える人が100%近いと思います。
では、全部を聞いて意味を理解していますか?
とと言えば、
おそらく、数%いるかどうかだと思っています。
玉音放送をご存じな方は、
では何をご存じでしょうか?と問えば、
おそらく、
「朕、深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑(かんが)ミ・・・(飛んで)
堪へ難きを堪へ忍び難きを忍び・・・」
で終了~~~~!
ではないですか?(笑)
私も「チン」と「堪えがたきを堪え、忍び難きを忍び」
あたりしか知らず。
「チン=私 は・・・耐え難い状況を耐え、我慢ができないような限界にも我慢し・・・」
つまり、
負けて悔しく、耐えられないような状況だ!という
超安易な解釈をしていました。(恥)
全文を読めば、
日本はどういう目的で大東亜戦争をしていたか・・・
という説明と、今後の方針が述べられていることがわかります。
終戦記念日前後に、耐えがたきを耐えしか流さないTVなど恣意、洗脳以外のなにものでもないことをやっと気づける今日この頃でした。
玉音放送の全文
朕、深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ
非常ノ措置ヲ以テ
時局ヲ収拾セムト欲シ
茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク
朕ハ 帝国政府ヲシテ米英支蘇 四国ニ対シ
其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨 通告セシメタリ
抑々(そもそも)帝国臣民ノ康寧(こうねい)ヲ図リ
万邦共栄ノ楽ヲ偕ニスルハ
皇祖皇宗ノ遺範ニシテ
朕ノ拳々措カサル所
曩ニ米英二国ニ宣戦セル所以モ
亦実ニ帝国ノ自存ト東亜ノ安定トヲ庶幾スルニ出テ
他国ノ主権ヲ排シ 領土ヲ侵スカ如キハ
固ヨリ朕カ志ニアラス
然ルニ交戦已ニ四歳ヲ閲シ
朕カ陸海将兵ノ勇戦
朕カ百僚有司ノ励精
朕カ一億衆庶ノ奉公各々
最善ヲ尽セルニ
拘ラス
戦局必スシモ好転セス
世界ノ大勢亦我ニ利アラス
加之敵ハ 新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ
頻ニ無辜を殺傷シ
惨害ノ及フ所真ニ測ルヘカラサルニ至ル而モ
尚交戦ヲ継続セムカ終ニ
我カ民族ノ滅亡ヲ招来スルノミナラス
延テ人類ノ文明ヲモ破却スヘシ 斯クムハ
朕何ヲ以テカ億兆ノ赤子を保シ
皇祖皇宗ノ神霊ニ謝セムや
是レ朕カ帝国政府をシテ共同宣言に応セシムルに至レル所以ナリ
朕は帝国と共に終始東亜の解放に協力せる諸盟邦に対し遺憾の意を表せざるを得す。
帝国臣民にして戦陣に死し職域に殉し非命に斃れたる者及其の遺族に想を致せは五内為に裂く且
戦傷を負ひ災禍を蒙り家業を失ひたる者の厚生に至りては
朕の深く軫念する所なり。
惟ふに今後帝国の受くべき苦難は固より尋常にあらす。
爾臣民の衷情も朕善く之を知る。
然れとも朕は時運の趨く所 堪へ難きを堪へ 忍び難きを忍び 以て万世の為に太平を開かむと欲す。
朕は茲に国体を護持し得て忠良なる爾臣民の赤誠に信倚し
常に爾臣民と共に在り若し夫れ情の激する所濫に事端を滋くし
或は同胞排擠互に時局を乱り為に大道を誤り信義を世界に失ふか如きは
朕最も之を戒む。
宜しく挙国一家子孫相伝へ確く神州の不滅を信し任重くして道遠きを念ひ
総力を将来の建設に傾け道義を篤くし志操を鞏くし
誓て国体の精華を発揚し世界の進運に後れざらむことを期すべし。
爾臣民其れ克く朕か意を体せよ
現代語訳:
私は、世界の情勢と日本の現状について深く考え、
非常処置により、状況収束させようと思い、
ここで真心を尽くして仕えてくれた良い日本国民に伝えます。
私は、日本政府にアメリカ・イギリス・中国・ソ連の4か国に対してポツダム宣言(連合国が日本に出した降伏勧告)を受け入れることを通告させました。
そもそも、日本国民が平和に暮らせるようにすることと、世界の国々とともに幸せになることは、先祖代々の天皇が大切にしてきたことであり、私もいつもそれを心に抱いて、務めてきました。
アメリカとイギリス、2か国に宣戦布告した理由も、日本が他国に頼らず自分の力で生き残ることと、東アジアの安定を心から願ったからであって、他国の主権を無視したり、領土を奪ったりするようなことは、もちろん、私の意思ではありません。
しかし、この戦争が始まってすでに4年が経ちました。
日本の陸海軍の兵士は勇敢に戦い、官僚や役人も仕事に励み、日本国民は身を捧げて仕えてくれました。
それぞれが最善を尽くしてきましたが、戦況は必ずしも良くならず、世界の情勢も日本にとって不利です。
それだけではなく、敵は新たに原子爆弾(広島や長崎で使われた強力な爆弾)を使って、多くの罪のない人々を殺傷し
その被害が及ぶ範囲は計り知れない状況までに至った。
このような状況でもまだ戦争を続ければ、
日本民族の滅亡を招くだけではなく、
人類の文明をも破壊することになってしまうだろう。
そのような事態になったとしたら、
私はどうして多くの国民を守り、歴代天皇の御霊(みたま・神や先祖の霊)に謝ることができるだろうか。
これこそが、私が日本政府に対しポツダム宣言に応じるようにさせた理由である。
私は日本と共に東アジアの解放に協力してくれた友好諸国(大東亜会議に参加したビルマ・中華民国・満州国・タイ王国・フィリピン・インドなど)に対して遺憾(残念である)の気持ちを表明しないわけにはいきません。
日本国民で戦場で亡くなったり、職場で亡くなったり、戦災で亡くなった人々やその遺族のことを考えると胸が裂ける思いです。
さらに戦傷を負ったり戦災に遭ったりして家や仕事を失った人々の生活のことを考えると深く心が痛みます。
今後、日本が受ける苦難は言うまでもなく並大抵のものではないでしょう。あなたがた国民の気持ちも私はよくわかっています。
しかし私は、これからの時の巡りあわせに逆らわず、耐え難いことを耐えて、忍び難いことも忍んで、永遠に続く未来の平和を実現するために道を切り開こうと思う。
私はここで国体(天皇を中心とする秩序)を守り続けて、忠実で善良なあなた方国民の真心に信頼し、いつもあなた方国民と共にいます。
もし感情に任せて無駄なことをして事態を悪化させたり、同胞同士が仲違いして国家を混乱させたりして大きな間違いをして世界から信用を失ったりするようなことがあってはなりません。
それは私が最も強く警戒することである。
国全体で一つの家族のように、子孫に語り伝えて、
神国日本の不滅を信じ、道は遠く責任は重大であることを自覚し、
総力を将来の建設のために傾け、道徳心と変わらぬ志をしっかり持ち、
日本の栄光を再び輝かせるように世界の動きに遅れないように決意しなければならない。
あなた方国民は私のそのような意志を理解して行動してほしい。
※bibubibuさま、お写真のご提供ありがとうございました。