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このことに、なぜ誰も気づかない? 英語の母音の数

日本語の母音は、「アイウエオ」の 5音で、アメリカ英語の母音は、一般的に 16~24 あると言われています。
なんと、30 以上あるという説もあるくらいです。実に、いい加減だと思いませんか。

あなたは、アメリカ英語の母音の数は幾つだと思いますか?

私は、厳密に言えば日本語の母音もアメリカ英語の母音も、原音は「アイウエオ」(=aiueo)の五音だと思っています。

このアメリカ英語の五音を、理屈をこねて16音だ、24音だ等と言っているアメリカの言語学者のいうことを、日本で英語の発音を指導する立場の人たちが鵜呑みにし、単に追随して 16音だ 24だと言っているに過ぎないのです。

本質的には、日本語の母音も英語の母音も「アイウエオ」(=aiueo)の 5音で発音するということです。


ここから、アメリカ英語の発音が「アイウエオ」(=aiueo)の五音であるということを二回に分けて実証していきます。


下の日本語の母音表をご覧ください。

この母音表をご覧になりながら、次の説明通りに発音してみてください。
①まず最上段の「ア列」を、説明通り、左(口の開け方が小)から、右(口の開け方が大)へと、通常の音声で口の開け方を変えながら発音してみてください。

どうでした?  口の開け方が変わっても、「ア」と聞こえましたね。

②続いて二段目の「イ列」を、先程の「ア列」と同じように口の開け方を変えながら発音してみてください。

「イ」の発音が、口を開けるに従って「エ」が混じったような音に変わりましたね。

③続いて三段目の「ウ」列も、「ア列」「イ列」」と同じように、口の開け方を変えながら発音してみてください。

どうでしたか?  「ウ」の発音が、口を開けるに従って「オ」のような発音になり、大きく開けたところで「ア」のような発音になりませんでしたか。



下の図は母音四角形という、日本語母音の調音位置を表した図です。

上の日本語の母音四角形内の右上は、口腔の上部の前の部分で、「イ」の発音の調音位置がある所です。
「イ」を発音してみると、舌先がこの部分に移動するのが感じとれます。

「イ」の下の所は、「エ」の発音の領域です。
「エ」を発音してみると、自動的に口が「イ」のときよりも開いた状態になり、舌先が「イ」のときよりもやや下がります。

母音四角形の底部は、全体的に「ア」の発音の領域です。
アメリカ英語の発音で、私たち日本人には「ア」と聞こえる発音は、ほぼこの領域で発音されています。

日本語の母音四角形の上の部分の後部、つまり、口腔の上部の奥の部分は、「ウ」の発音の調音位置がある所です。
「ウ」を発音すると、自動的に唇がやや丸みを帯び、舌の後部が盛り上がります。
そのため、この部分が「ウ」の発音の領域だということが確認できます。

「ウ」の発音の領域と四角形の底部の「ア」の発音の間に調音位置があるのが「オ」です。


母音表に話を戻します。
④上から四段目の「エ」の発音を、口の開け方を小から大へと変えながら発音してみてください。

「エ」は、ほぼ「エ」のままだったのではないでしょうか。

⑤最下段の「オ」の発音をしながら、口を開けていくと、「オ」は口を大きく開けたところで、「ア」になります。

以下、次回に続きます。

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