摩訶不思議な W の発音
wの発音は 日本語の「ワ」とは違います。「ウ」とも違います。wは 唇を鋭く尖らせ短く「ウ」と発音します。
Wが不思議なのは、語中にwが無い場合でもwを発音したり、逆に Wがあるのに発音しない場合があるからです。
例えば one、これがなぜ「ワン」になるのか、choir が どうして「クワイア」になるのか調べれば解かることでしょうが、英語の発音としては不思議ですよね。
wが無いのにwを発音する語は 他に suite や quality, question, quick, quiz, それに penguin 等があります。
逆にwがあるのに発音しない語は、sword, wrap, wrist, write, wrong 等があります。two もwを発音しない語の一つですが、two から派生した twelve や twenty は明確にwを発音します。
また、5wの when, where, who, what, why の内、who 以外のwは発音しますが、whoは (whom, whoseも) wを発音しません。
それに、blow, borrow, follow, narrow, そしてbrown, crown, wow 等の ow のwは、[ou]や[au]と発音します。
ところで、私たち日本人はwを ([wa]以外)「ウ」で表記し発音しています。日本語の「ワ行」は、「ワ」しかないため仕方ないことかもしれませんが、英語の[w]と[u]は全く異なる音なので、しっかりと区別して発音しなければなりません。
英語の[w]は、舌に力を込めない"日本語舌”ではなく、舌に力を込める"英語舌”の状態で、唇を鋭く尖らせて短く「ウ」と発音する音です。
英語の[u]の発音は、日本語の「ウ」と「オ」の中間の音だと言われています。舌に力を込め舌を盛り上げておいて、あるいは舌を喉の奥に引き込むような感じ(英語舌)にしておいて「ウ」と発音すれば、自然に「ウ」と「オ」の中間の[u]の音になります。
上記の[w]と[u]の発音の仕方を前提に、woman を発音して見ると、従来の日本語的な発音の「ウーマン」ではなく、「ウオマヌ」のように聞こえます。