アメリカ英語の発音に対する日本の英語学習者の認識度
日本の英語学習者は、英語の発音全体を見渡すようなことは殆んど行わず、発音の枝葉末節に当たる個々の発音を優先して身に付けようとしています。
そのために、英語の発音全体の習得が困難になっているということ、そして 英語としての発音を習得するには、発声時の舌の形状を変えなければならないということに今なお、誰も気づいていないのです。
英語の発音、特にアメリカ英語の発音は、殆んどの英語学習者が できれば身に付けたいと思っています。
ところが、アメリカ英語(略GA)はイギリス英語に比べ 音の変化が多く、簡単に身に付けることができません。
なぜ同じ英語なのに、GAは音の変化が多いのかと言いますと、GAは独自の舌の構えで舌の奥部に空間を作り、発声時もこの空間をほぼ維持しているからです。
つまり、舌の奥部には常に強い力が加わっていて、舌の後部の動きを制限しているために、本来の英語(=イギリス英語)のような発音ができなくなってしまっているのです。
GA独自の舌の構えとはどういったものかと言いますと、GAを話す人たちは、舌を喉の奥に引き込むような感じにしておいて発声します。
舌を喉の奥に引き込むような感じにすることで、舌の左右の両端は盛り上がり、上の左右の奥歯に当たります。
ところが、舌の中央部分は 強い力で奥に引き込まれているために、盛り上がることができず、舌の後部ほど低い位置になっています。
この舌の形状を鏡で見ると、舌の左右の両端は盛り上がり、中央部分は低くなっているために ゆるやかなⅤ字型になっています。
舌がⅤ字型の形状になっているということは、そこに空間ができているということになります。GAを話す人たちは、この空間で音声を共鳴させているのです。
GA話す人たちが英語を話すときの舌の形状に対し、私たち日本人が日本語を話すときにの舌の状態は と言いますと、舌に力を込めることなく発声しているために、舌と口蓋(=上あご)の間は全体的に広くなっています。
口腔内の空間が全体的に広くなっているということは、声は大きく出せても、呼気を強く出すことができません。
私たち日本の英語学習者は、これまで このような舌の状態でGAの発音を身に付けようとしていたのです。そのため、それほど難しくないGAの発音をものすごく難しく感じざるを得なくなっていたのです。
日本の英語学習者が、英語の発音全体を見渡せていないということは、こういうことだったのです。
以上です。
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