アメリカ英語を話す人たちの音声は、どうして鼻音なの?
アメリカ英語(General American)(略GA)とは、南部の一部を除いたアメリカ全土で話されている英語のことです。
その GAの音声には、GA特有のさまざまな特徴があります。
まず今日は、GA特有の音声を出すための準備としての "身体的特徴" を説明します。
①GAを話している人たちは、発声時 には下図のように、舌を喉の奥に引き込むような感じにしています。
舌の形状を上図のようにすれば、舌には強い力が加わります。
舌に強い力が加わっているために、舌の周辺部位は動きが制限され、身動きが取れない状態になっています。
そのため、口腔の奥の軟口蓋の先端にぶら下がっているノドチンコも筋肉を収縮させることができず、つまり、鼻腔への音声の通路を遮断することができず、ノドチンコは常に下がった状態になっています。
その結果、GAを話す人たちの音声は、常に鼻音化されているのです。
ノドチンコは、通常 鼻音の m や n , ng を発音するとき以外は、収縮していて口腔と鼻腔を遮断しています。
ところが、GAの発音では、ノドチンコが収縮できないため、常に 音声は鼻腔を通っているのです。
GAを話している人たちの音声が、鼻音なのは、このような背景があったのです。
今日はここまでです。
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