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スタートアップCFOのネクストキャリア

数年ぶりのnote更新です。これからまた時々アウトプットしていこうと思いますので宜しくお願い致します!

今日はスタートアップCFOのネクストキャリアについて。

感覚的には2015~2020年くらいを境に、投資銀行やPEからスタートアップCFOに転身する事例が増えた気がします。とはいえマーケットにはまだまだ圧倒的に人材が足りないようで、私のような者のところにすら月に数件単位でCFOポジションのお話を頂きます。(なかにはエクセルで数十件のCFO求人リストをまとめて送ってくださる人材エージェントの方もいらっしゃいます笑)

人材需給のアンバランスについては要因がさまざま考えられますが、今後スタートアップCFOにチャレンジしようという人材が増えていくためにはロールモデルとなるような成功事例が増えていくことも重要だと感じています。

最近はポストCFOとして次のステージに進む方々の事例が増えてきている感覚があり、私の把握している限りで以下のようなトレンドがあります。

①CFOでの成功経験を活かして次の会社でCFO就任

このパターンはさらにいくつかに細分類できます。

①-1) スタートアップCFOをもう一度

CFOとしてIPOまたはM&Aによるエグジットを経験されて、その成功体験を次のスタートアップで活かしてリードしていくケース。

つい最近ではプレイドでCFOをされていた武藤さんがnewmoのCFOに就任されることが発表され話題を呼んでいました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000137033.html

他にもPaidyのM&A時にCFOをしていた藪内さんがenechainに参画したり、Fringe81 CFOの川崎さんがIPO後にAculys Pharmaに移られたりしています。五常の堅田CFOも遡ればライフネット生命でIPOを経てスタートアップCFOを歴任されていますね。

①-2) PE投資先のCFOに就任

こちらも最近発表されていましたが、freeeでIPOを経験しCFOも歴任された原さんが、ベインキャピタル投資先のSTREET HOLDINGSのCFOに就任されました。
https://www.street-hd.co.jp/news/archives/23

①-3) 上場企業のCFOに就任

こちらは身の回りで直近の事例がパッと思いつきませんが、ポジションとしてはけっこう出てきている印象です。伝統的な大企業にいきなりCFOで入るというよりは、直近数年以内に上場した元ベンチャー的な会社でCFOを外部から採用する機会が増えてきていると思います。
リクルートホールディングス執行役員の森さんはGS→レノバCFOでIPOをされてからリクルート、ということでこちらのカテゴリーの先例ですね。

②CEOやCOOへのロールチェンジ

こちらはラクスルの永見さん(CFO→CEO)やfreeeの東後さん(CFO→CPO)といった例が思い当たります。
newmoを設立された青柳さんも前職メルカリのイメージが強いですが、その前はグリーでCFOをされていました。
海外、特にアメリカではCFOを経てCEOというキャリアパスは珍しくないですね。

③スタートアップ側の経験を活かして投資家側に移る

ミネルバ・グロースの長澤さん(元メルカリCFO)が先駆者的な存在かもしれません。GSで同僚の松本哲哉氏(元スマートニュース執行役員ファイナンス担当)もそうです。
シリコンバレーではまさに起業家やスタートアップ経験者がVC側にまわって後進スタートアップを育てるエコシステムができていますので、日本でもこういったサイクルがもっと増えると面白いかもしれませんね。

(私の視野の狭さゆえに、ここでご紹介できていない偉大なスタートアップCFO経験者の方々もまだまだたくさんいらっしゃると思います。)

「攻めのCFO」経験者の募集が活発化するというのは、会社として資金調達やM&Aなどを積極的にやって成長していこうというサインだと思いますので、こういった動きからもスタートアップ界隈に勢いが戻りつつあるのを感じます。

日本でのスタートアップエコシステムの拡大はまだまだ歴史が浅いですが、これらのような成功経験者がまた次のポジションで活躍して憧れの存在となっていくことで、勇気をもってスタートアップの世界に飛び込んでみようという優秀な人材の流入も加速していくものと信じています。

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