「質より量より更新頻度」という言葉に込めた真のメッセージとは
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こんにちは。立花岳志です。
今日は3月11日。多くの人にとって忘れらない日ですね。
2011年3月11日、僕はまだサラリーマンでした。
3月末で会社を退職してブロガーとして独立することが決まっていて、夢と希望と不安が入り混じる日々。
そして一日も早くブログを書きまくって過ごしたいのに、まだ会社に行かなければならないという、もどかしい日々を送っていました。
あの日は昼前に東京の荻窪に移動して一人でランチをして、昼過ぎから社長と僕の後任となる部下と一緒に大口顧客への挨拶訪問をしました。
訪問を終え総武線の黄色い電車でオフィスがある市ケ谷に戻ってきて、階段を上っているときに強い揺れに遭いました。
揺れが収まってからオフィスに戻り、みんなの無事を確認して緊急会議を開催し、帰れる人と会社に泊まる人に分かれ行動開始。
僕は徒歩25分ほどで帰れたので歩いて当時住んでいた小日向の家に帰りました。
家の中は家具の倒壊などは一切なく、食器棚の扉が開いてコーヒーカップが一つだけ落ちて割れていました。
僕にとっての直接的な被害はコーヒーカップ1個で済んだことになります。とてもラッキーでした。
このことについて書き始めると延々と書いてしまうので、この辺で終わりにしますが、まだ多くの方が不便な生活を強いられていたりする現状があります。
今日の午後には亡くなった方たちへの黙祷を捧げたいと思います。
☆☆
さて、今日のテーマは「質より量より更新頻度」です。
僕のブログ関係のセミナーや連続講座の立花B塾を受講していただくと、必ず出てくるフレーズがこの言葉です。
「質より量より更新頻度」
この言葉は僕の書籍「「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる」にも登場します。
語感も良いので気に入って使っていますし、多くの方が拡散してくれ広がっていきました。
でも拡散していく過程で、僕がこの言葉に込めている「本当のメッセージ」が失われ、言葉だけが独り歩きしてしまった感もあります。
なので今回は、この「質より量より更新頻度」という言葉に込めた真のメッセージについて書いてみたいと思います。
そもそも、この「質より量より更新頻度」というフレーズは、ブログ初心者の方に向けてのメッセージである点を強調しておきたいと思います。
セミナーでも毎回お話ししますが、本当に良いブログ、たくさんの人に読まれるブログというのは、「質も量も更新頻度も高い」ブログなんです。
質が低いブログがたくさんの人に読まれるって、ちょっと想像しにくいですよね?
3行しか書いていないブログが月間100万PVというのもちょっとない。量が少なすぎたら読まれにくいのです。
そして1ヶ月に3回しか更新されないブログより、毎日3記事、4記事と更新されるブログの方が人気が出るのも当然です。
そう、本当は「質も量も更新頻度も高くしてくださいね」というのが人気ブログを作るときの法則なわけです。
でも、「質も量も更新頻度も高く」というのは、正論ではあるのですが、初心者の人にとっては、実現困難なハードルの高いメッセージです。
僕は2011年からセミナーを開催し続けており、1,000人以上の方にブログについてお話しをしてきました。
多くの初心者のブログも見たり指導したりしてきました。
その結果気付いた、初心者の多くが挫折してしまう最大の理由が、「無理して良い記事、長い記事を書こうとして頑張りすぎてしまう」ことだったんです。
もともと書く仕事をしている方など、最初からモリモリ書ける人もいるのですが、それは例外。
ほとんどの初心者は、まだ書くことに不慣れで良い記事、長い記事を書く「体力」「筋力」がないのです。
でも、初心者の方が日々目にする記事は、有名ブロガーやプロのライターが書いた記事ばかり。
それらの「ちゃんとした記事」を目にしていると、当然ながら「自分もちゃんとした記事を書かなきゃ」という心理が働きます。
また、ネット上にたくさんある「人気ブログの作り方」というような記事には、「アクセスアップのためには記事の量が大事」と書かれていることが多い。
おまけに、「文字数が少ない記事が多いとGoogleからの評価が下がるので、文字数が少ない記事は書かない方が良い」とまで書いてあったりします。
「文字数が多い方が良い」ことも「文字数が少ない記事は書かない方が良い」ことも、アクセスアップという意味では正論なんです。
でも、このタイプの記事で見落とされていることが一つあります。
そう、初心者の人にとっては、それは「正論ではある」けれど、「実行不可能」な指導になっていることが多いのです。
初心者の人はまだ長文を構成したり、書き切ったりする「ブログ筋力」が発達していません。
だから長文を書こうとしても書けないし、思ったことを思ったようにスッと書くこともできない人が多い。
でもそれは「才能がない」とか「向いていない」のではなく、ただ単に「初心者だから」「不慣れだから」という理由にすぎません。
僕は文章を上達させるための唯一の訓練は、「毎日できるかぎりたくさん書く」ことだと思っています。
ブログは筋トレと同じで、反復トレーニングを繰り返すことで鍛えられ、上達していくのです。
筋トレでベンチプレスをすることをイメージしてください。
筋トレ初心者の人がいきなり100kgのバーベルを持ち上げようとしても、ビクともしないでしょう。
50kgにしても無理な人がほとんどです。
30kgくらいなら普段まったく筋トレをしていない人でも上げることはできるかもしれないけれど、無理やり1回だけ上げても意味はないのです。
怪我をしてしまったり辛くてイヤなイメージが付いてしまうと、続けることができなくなります。
自分にとって適切な負荷で、出来る限りの回数をしっかりこなすのが筋トレの成果を最大化するポイントです。
それはブログもまったく同じことなんです。
初心者が最初から「質」を求めても、高い質の文章なんて書けません。
ウンウン唸っても、明言は簡単には出てきませんし、美しい描写も書けないでしょう。
初心者が3,000文字の記事を毎日書こうとしても、とても書けないケースが圧倒的に多いのです。
何とか書き上げたとしても、疲労困憊してしまい、翌日に同じ労力が必要と考えただけでウンザリしてしまう。
最後まで書き切れなかった人は、書きかけの原稿を「下書き」にしてしまい込んでしまい、そのままお蔵入り。
せっかく楽しみにワクワクしてブログをスタートさせたのに、挫折してしまう人の典型的なパターンがこれなんです。
だからこそ、質を求めない。量も少なくて良い。
短文で下手くそな文章でもいいから、記事数を増やしましょう。
同じ1,000文字でも、1記事で1,000文字と5記事で合計1,000文字では、難易度が全然違います。
5記事で1,000文字なら1記事あたり200文字ですから、複雑な構成や入り組んだ説明などは不要になります。
気持ち良く書いて更新することで、自己効力感が上がります。
「今日も出来た!」という気持ちになることが、初心者にとっては特に大切なのです。
日本人は生真面目な人が多い。
仕事や家事、子育てなど「やらなければならないこと」を済ませて、せっかくの自分の時間を使ってブログを始めたのに、それを「苦行」にしてしまう人がとても多いのです。
なぜ楽しいはずのブログが苦行になってしまうのか。
それは、「ちゃんとした記事を書かなきゃ」という囚われがあるからです。
「あの人気ブロガーさんみたいな記事を書きたい」とみんな憧れるわけですが、人気ブロガーの人たちは何年も続けているから文章が上手なのです。
小学生の野球少年がイチロー選手に憧れたとしても、「イチロー選手みたいに上手に打てない」と落ち込んだりはしないでしょう。
なぜなら小学生はまだ子供で、筋力、体力、テクニックが育っていないことを分かっているからです。
ブログもまったく一緒です。
初心者がいきなりプロのような文章を書こうとして悪戦苦闘してしまうから、しんどくなってしまう。
だからこそ、必要なメッセージは「質より量より更新頻度」なのです。
立花B塾では、初心者の方に「毎日更新」を課題として出します。
僕はブログはマイペースで更新すれば良いと思っているのですが、初心者の人に必要なのは「習慣化」と「ハードルを下げること」が一番大切。
なので、「一行日記でも雑記でも何でもいいから毎日書こう」と指導しています。
短い文章でもいいから毎日書くことが習慣化されていくと、どうなるか。
毎日繰り返し「今日もできた!」という自己効力感を強化し続けることになります。
さらに、ちょっとずつできる範囲で文章を書くことになれ、管理画面の扱いや文章を書くこと、写真の挿入や加工などに慣れていきます。
慣れて上達すると書くのが楽しくなるので、もうちょっと冒険して長い文章にチャレンジできるようになります。
このように、楽しみながら書き続けるサイクルを構築することが、初心者ブロガーにとって一番大切なことなんです。
ブログの戦略や質、量などは、ちゃんと習慣化ができて、ブログ筋力が付いてきてから考えれば良い。
多くの初心者は、ブログ筋力ができる前から「アクセスアップ」「人気ブログ」を目指しすぎて挫折しています。
習慣化できれば勝手に毎日書くようになります。
毎日書けば上達のスピードが早くなり、書くことが楽しくなります。
楽しみながら書けば、ますます上達のスピードが早くなっていきます。
だから、「質より量より更新頻度」なのです。
これは初心者もに大切なメッセージですが、しばらくブログをお休みしてしまった人が再開するときも、まったく同じです。
「昔みたいに書こう」と力んでも、筋力が落ちていますから、イメージ通りに書けません。
そんなときに「良記事を書かなきゃ」と力むと疲労困憊して、思うように書けず落ち込むことになり、自己効力感が下がってまた挫折、となってしまいがち。
再開直後も「質より量より更新頻度」で、まずは楽に書ける記事をできるだけたくさん量産しましょう。
そして勘が戻ってきたら、ちょっとずつ質と量を上げていけば良いのです。
「質より量より更新頻度」は、そんな思いから作ったメッセージなのです。
今日も最後まで読んでくれてありがとうございました。
また来週お会いしましょう。