カメラの進化--手ぶれの悩みを思い出す
手ぶれだ手ぶれだと言われ続けた日々
カメラのことを書こうと思って、ふと思い出したことがあります。
昔まだフィルムカメラだった頃、家族を撮ろうと私がシャッターを切った時。
家族に「はーい、笑ってー」とか言って切るわけだけど、そのたびに兄と父が顔を見合わせて、
兄「ぶれたよね」
父「うん、ぶれた」
兄「ものすごくぶれてたよ」
兄「シャッターっていうのは手は動かさず、指だけで押すものだよ。君は手どころか腕まで動かしているよ」
・・・とかさんざん言われました。しかも毎度毎度。こっちはそんなつもりなかったのになあ。
時は流れ、いつの頃からか手ぶれを気にすることはほとんどなくなりました。
カメラの進化なんだろうね。
フイルムからデジタルに変わったことによるメリットはたくさん
経験している皆さんは感じていることばかりと思いますが、主にフイルムからデジタルに変わったことによるカメラ事情の変化を振り返ってみます。
■フィルムをこまめに買う必要がなくなった。現像に出す手間がなくなった。「何枚撮りを何本持っていこう」という悩みがなくなった。
■撮ったら直ちに液晶画面で確認できるので、それを見てF値、露出補正など調整して撮り直すことができる。
(昔は写真を撮っても、どのように撮れたかその場では分からず、写真屋さんにフイルムを持って行き現像を頼んで戻ってきて初めて『あ、こんなふうに撮れているんだ』と確認できた。手ぶれなど、あまりにひどいと写真屋さんが気を利かせてプリントしなかったりする)
■撮影後もトリミングしたり傾き補正をしたり、明るさや色調などの調整も手軽にできるようになった。
スマホのことを考えるとまたさらにすごい。あんなに小さな機器で広角からちょっとした望遠まで撮れる。薄暗い室内でもフラッシュなしで結構撮れる・・・などなど。
以上が進化の振り返りです。
古さの中の新しさ
もっとも最近はフィルムカメラを愛用する人も増えているようです。
私にとっては苦痛の思い出ばかりが多いフィルムカメラですが、その良さを見直している人もいるわけですね。(私がその境地に達するのはあと何十年かかりそう。その時私がこの世にいるのかどうか)
カメラそのものはデジタルで、レンズだけ「オールドレンズ」を使用して、古めかしい独特の味わいを楽しむというやり方もあり、こちらの方が近い感じがします。
今の世の中、いろんな流れがあるのですね。最先端の高画質を求める人、便利に気楽に撮影を楽しむ人、レトロな味わいに喜びを見出す人・・・。
今の私はというと、そこそこ技術の恩恵を受け、手ぶれの悩みからも解放され、
「私でもこれだけ撮れる!」を楽しみ、勉強している段階です。
あんな風景、こんな被写体、こんな時間帯で・・・撮ってみたいものはまだまだたくさんあります。その表現方法にも無限の可能性を感じています。
カメラは楽しい。
これもカメラ技術の進化のおかげ!