歴史は繰り返す。トレンドは、1周回って僕らのもとへ帰ってくる。【TikTok攻略の無料では言えない話_Vol.3】
日々、TikTokにコミットされているあなたへ。時は「名コピー即競合複製時代」の極みにあり。ツヅルです。
この連載では、今まさにTikTokから収益を得ているバリバリ現役のわたくしツヅルが、日々めまぐるしく変遷するTikTok界のトレンド分析を、毎週更新中です。
日夜TikTok攻略に励まれている方は、ご自身でも情報収集をなさっているものと思いますが、魑魅魍魎が跳梁跋扈するこのTikTok界。この連載は、魔界に飛び込みし勇者たるあなたの、以下のようなお悩みを解決します。
①TikTok界で、絶対に時代遅れになりたくない
(時間が無い中でも、手っ取り早くTikTokのトレンドを掴みたい)
②トレンドリサーチの、精度を上げたい
(情報収集は怠っていないが、見逃しているトレンドがないか確認したい)
③知識を、体系化したい
(自分に蓄積しているTikTokノウハウを、更なるインプットを通して答え合わせ・腹落ちさせたい)
当てはまる方はぜひフォロー・ウォッチいただけると幸いです。(たまには無料公開もしていきたいと思います)
※この連載は「TikTok広告クリエイティブ」「オーガニック投稿」両方のトレンドを追いかけていますので、たんにフォロワーを増やしたい方からバキバキのアフィリエイターの方まで、是非ご賞味ください。
※「わかったわかった。ところでキミ、何者?」という方は、よろしければこちらの自己紹介記事をご覧ください!
【連載のおしながき】
今週の「キテる・転用できる」映像型とその解説
今週の「キテる・転用できる」コピー型とその解説
最近の「キテるジャンル」とその事例
最近の「キテる音楽」
今週の「個人的NO.1動画」
雑感
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1.今週の「キテる・転用できる」映像型とその解説
〜投稿編①〜
遂に登場!?10分尺に迫る、超長尺バズ動画
9分台の動画でバズる動画が出てきはじめました。
上の動画は「起業ノウハウ」という一見凡庸なテーマかに見えますが、「華僑の教え」というキャラクターを載せることで独自色を出し、再生を伸ばしています。
冒頭をよく見ると、中国訛りの日本語にはっきりとしたテーマ表明ということで「なんの動画か伝える」×「インパクト」という冒頭の黄金則を地味に、しかししっかりと押さえています。
この動画からもわかるように、超長尺×16:9の動画でもバズらせることは可能なので、既に超長尺の動画コンテンツをお持ちの方(Youtuberなど)は、「そのまま出し」を試し始めるいいタイミングだと思います。
〜投稿編②〜
質問きてないのに「質問きてた」風
質問回答機能が実装されていることで「質問きてた!」コンテンツは一世を風靡しましたが、上の動画から言えることは「別に本当に質問は来てなくてもいい」ということです。
そもそも質問に答えるというスタイルは、「視聴者に寄り添っている双方向コミュニケーション感」を感じられるという点において、視聴維持上、またブランディング上、非常に優れています。
元々はTikTokの機能を活用して発展したコンテンツ型ですが、上述の本質さえ見誤らなければ、質問は自分で生成すれば良いということになります。
また、双方向感を演出することで、「この疑問にも回答して欲しい」と言ったリクエストコメントが寄せられることになるため、結果的に動画のバズも加速するという好循環となります。
〜広告編〜
UGC感映像(一人語りVlog風)+完全にPR用のセリフ
一時期は散見されていたものの下火になっていた「UGC映像+PRコピー」という組み合わせですが、最近また盛り返しを見せています。
この動画はその中でも非常に良くできていて、いきなりアボカドを解体し始める映像から始まるため、これだけで「一体何ができるのだろう?」という興味を、映像だけで引き続けることができます。
しかもセリフ作りも凝っていて「最近一人で料理してて〜」という、きちんと映像と連動性のある導入ワードが使われています。ここだけ見るとUGC風ではなく、まごうことなき完全体UGCです。
そんな冒頭からでもスムーズに、しかししっかりとしたPRに移っていくコピーライティングは、一見UGC化することが難しそうなジャンルでも、「工夫次第でどんな商材でもUGCシナリオは組める」と思わせてくれる点で「UGC映像+PRコピー」のお手本と言えます。
この鮮やかな移ろい、ぜひご参考ください。
2.今週の「キテる・転用できる」コピー型とその解説
〜投稿編〜
動画中盤【ここで問題です】の流行にみる、動画尺をめぐる闘争
後にもご紹介しますが、尺稼ぎをめぐる争いは日々熾烈になっており、その手段は多様なものになっています。その一つとして今週ご紹介したいのは、【コンテンツの途中で問題を出す】という方法です。
「動画の最初ではなく」中段で出題するという点がポイントです。
メインコンテンツに注目して、動画中段まで視聴を続けているユーザーなら、せっかく見始めたのだから、その時間分の知的リターンが欲しいため、最後の結論を見たくなっています。(言い換えれば、離脱しづらくなっています)
そこで中断に挟まれるのが「主題に類似したクイズの出題」です。「クイズはクイズで興味もあるし、動画も最後まで見たい」というユーザーの心を掴み、結果的に尺を稼ぐことに貢献するのです。
ここからの学びとしては「コンテンツを”前半+後半”などと並列に並べることで尺を稼ぐのではなく、入れ子にすることで尺を稼げ」というテーゼです。尺稼ぎに苦戦しているなら試したい戦術ですね。
〜広告編①〜
「直球すぎるモテ訴求」
とんでもないのが現れました。
1つ目のコピー、なんと
「好きになっちゃうからこれするの反則!」
です。いやはや、強い・・・。
これまで、男性に対しての王道訴求がモテであることは言及してきましたが、これまでは「冒頭に美人を登場させる」「動画中盤でモテた体験談を語る」と言ったような、どちらかというと婉曲的に伝えてモテを意識させる広告が大半でした。
しかしこの動画は違います。「好きになっちゃうから反則」なのです。思い切りが良いですよね。最近よく回っているので直近では採算が取れているはずです。美女をキャスティングできる場合は、ぜひとも試してみたいテクニックです。
〜広告編②〜
「DSP広告コピーの横展開」
この広告の冒頭。
【ママがゲームにハマりすぎて困っています】
どこかで見たことありませんか?…そう、「DSPでよく見る広告コピー」です。
DSPでは「母が衝撃の若返り」などと散々引き合いに出されてきた日本のママですが、なんとTikTokのシナリオに横展開されました。
今、EC系ではこのようなシナリオはあまり見られないため(この広告はアプリインストール広告)、オマージュコピーを作成するチャンスかもしれません。
※恐らく、流行するとみんな一瞬で使い始めるやつです。。。
3.最近の「キテるジャンル」とその事例
〜投稿編①〜
会社・経営者・職業の紹介系ジャンル
会社紹介:
経営者紹介:
職業紹介:
読んで字の如く、経営者や会社、職業を紹介するコンテンツが、いま大フィーバー状態となっています。
これは、現在TikTok界隈において人材系の案件が盛り上がりを見せていることが一つの要因だと考えられます。
それだけではありません。
世の中に会社、経営者、職業は無限にあるわけで、「コンテンツの量産がとても容易だ」という点も流行の一因に挙げられると思います。
謂わば、YouTubeで25万人以上のチャンネル登録者数を擁する「年収チャンネル」のTikTokバージョンであると言えるでしょう。
しかし、このジャンルは既にホットになりつつあるため、今後参入する場合は「高年収」「ホワイト」「地方」といったような色付けを加えてチャンネル展開する必要がありそうです。
いずれにせよ今後伸びそう、かつ外注量産も容易であることは間違いないので、リソース・キャッシュにまだ余裕がある方は参入しておいて損はないジャンルと言えます。
〜投稿編②〜
「昔懐かしの〇〇」系ジャンル
このチャプターは、実は今週のタイトル「歴史は繰り返す」と関係があります。
今、「平成の〇〇」系コンテンツが非常に好調です。この背景には、ユーザーに対して2タイプの刺さり方があるためであると考えています。
一つ目は「単純に懐かしい」という、昭和後期〜平成初期生まれユーザーのノスタルジーに対して。
そしてもう一つは「何これ!?初めて見た」という、平成後期ユーザーにとって目新しく映る現象に対してです。
今、TikTokだけでなく、コンテンツ業界全体でリバイバル系のムーブメントに注目が集まっています。
例えば、平成初期のユーロビート調の曲「チキチキバンバン」が令和の今、空前の大ヒットを呼んだといった現象です。
若年層ユーザーを多く抱えるTikTokにおいては、このような「ある世代からは懐かしく映り、ある世代からは目新しく映る」コンテンツは多くの世代を巻き込めるため、非常にチャンスの大きいジャンルであろうと考えています。
〜広告編〜
「お小遣い稼ぎモニター」系
「既存媒体ではよく見るが、Tikでは意外と今まで見たことなかった」商材ジャンルの中に「お小遣い稼ぎモニター」系がありますが、今これが徐々に流れ始めています。
訴求軸は至ってシンプル。「美容系モニターで、綺麗になりながらお小遣いを稼ぎませんか?」というもの。
時間がたっぷりある学生の女性や、専業主婦といった層をターゲットに、今後しばらく盛り上がるのでは?と推測しています。
ただし、モニター系バイトは、モニター開始前にユーザーと事業会社との間で煩雑なやりとり(電話面談など)が発生する場合がある場合があるので、コンバージョンポイントと成果報酬が釣り合っているかはよく確認してください。
4.最近の「キテる音楽」
〜投稿編〜
「XOXO」レペゼンフォックス
〜広告編〜
特筆する曲はないものの、クラブミュージック系が増加傾向あり
5.今週の「個人的NO.1動画」
「末路系動画」を装った冒頭の、爽やかコンテンツ
なんというか、Youtubeで言うところの「街録チャンネル」のサムネと同じ戦略だ…。
「どうしようもない人間の末路」みたいなシナリオは、残念ながら人間は非常に興味を持って見てしまう生き物ですが、上の動画はこれを逆手に取ったテクニックを使っています。
「中毒」「童●」といった過激なワードを冒頭に並べて続きを見せ、しかしきちんと後味の良いコンテンツになっていると言うものです。
特にネガティブジャンルでなくとも応用可能であることがわかるため、冒頭コピーは参考にしてみたいと思いました。
6.雑感
タイトルにもある通りですが、トレンドというものは数十年の時を経て繰り返しリバイバルされるものであって、令和4年の今に関して言えば、平成初期頃の雰囲気やコンテンツが、非常にZ世代にフィーチャーされていると感じています。
懐かしい層と目新しく感じる層、これを総ナメにするコンテンツは、TikTokでは非常に有利であると言えそうです。
もう一つ「歴史は繰り返す」という点で言いたいのは、
【Tik広告コピーは今、これまでで一番の模倣合戦になっている。今こそもう一度「UGCに学ぶ」という基本姿勢を。】
ということです。動画広告分析Proが登場してから、クリエイティブの食い合いが留まるところを知りません。こんな今だからこそ、TikTok界のファイテイングスタイルの、基礎の基礎であるところの「バズ動画を勉強する」という習慣を徹底したい。そう考えている今日この頃です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。この連載を毎週ご覧になりたい方は、ぜひメンバーシップへご参加ください。
今後、現役でTikTok収益化をしている方をつなぐ掲示板コミュニティ作りも計画しています。
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