『自ら』
2021.6.25
6:30
無駄に目が覚める
昨日寝たのは2時頃だったはず
起きたい時に起きれない癖に
こういう日に限って早く起きてしまう
支度をする音が聞こえる
邪魔にならないようもう一度目を閉じた
扇風機をつけっぱなしで寝ていたせいか
喉が枯れて痛い
洗ったばかりの加湿器に水を入れる
昨晩は
軽く読み始めたSSに
何故か強く感傷的になってしまい
一人で泣いた
泣きたかったのかもしれない
ストレス発散のために
どちらにせよ
目が腫れていなくてよかった
コンビニに行く予定があり
モチベーションが低くなかったので
フルメイクをした
眉毛が上手く書けるようになった気がする
完成したら結局
嫌悪感が残ってしまい
早くお風呂の時間にならないかなと思った
お昼を食べる
中華丼はしいたけ以外すき
蓮華ってたべるのむずかしい
なんとなく
ソファに座った
小説が抜けない
すごく好きな話だったわけでも
決して不幸でもなかったのに
負の感情が強く残った
SNSを見る
推しの更新は特に無かった
暇になって
また小説を読む
苦しくなるのがわかっているのに
何も考えたくなくなる
時間だけを潰す
マスカラやラメが目に落ちて痛い
読み終わらないミステリーを
もう一度開く
ゆっくりと読もうと思う
LINEの通知
クラスメイトからのメッセージ
「Tシャツ作るからサイズ教えて」
既読スルー
申し訳なく思いながら非表示にする
小説の中のような高校生活は
もう送れないんだと思うと
寂しさが押し寄せる
転校を決める時
「あなたが本当に欲しいのは
"学校生活"のほうじゃないの?」
と言われた
自分で
諦めただけだ
何も大切に出来なかっただけ
あと一週間しか残りの無い休みに
名残惜しさを感じた
新しい環境が始まることが
不安なのかもしれない
負になりたがっているのは
そのせいかもしれない
受験勉強しなきゃと
現実に引き戻される
机の上の鏡を見て
太ったなと改めて思う
可愛くないからって
病んだりはしないけど
理想じゃないなと失望する
「自分のこと可愛いと思う?」
と小林さんに聞かれたとき
「学年の3分の1に入るくらい」
と答えた
決して容姿が悪いとは思わない
特段良くもないけど
自己評価が低いと言うよりは
可愛いと思う対象の数が多すぎるのだと思う
美人だねって言われることも
スタイルいいねって言われることも
結構頻繁にあるけれど
自分の中の理想と
自分自身が
どれだけ離れているかが問題だったから
そんなお世辞は正直どうでも良い
「15分の1くらいには入りますよ」
と小林さんは言ったけど
1番とは言ってくれないそういうところが
面白くって笑える
お風呂に入る
髪の毛乾かすのだるいなあ
タオルを敷いて寝っ転がった
読んでいた恋愛小説で
嬉しそうに相手の髪を乾かすのを
見てしまった
はーうらやまし
笑
しょうがないから起きて乾かす
痒くなって
引っ掻いた腕が
跡になっていた
身体に傷をつけるのは
あまり好きではない
今までは
バレエやピアノがあったから
自制していたけれど
制御が効かなくなったらと思うと
怖い
わたしにとっての自傷は多分
指先だった
爪
綺麗になったと思う
本当に小さいときから
爪が弱かった
ピアノを習っていたから
伸びるのも遅いし
深爪で
伸びてもすぐに折れるし
噛んでしまったりもした
指先はぽつぽつと白い穴が空いて
皮が剥ける
爪の中に穴が空いて
下半分の爪が無くなったこともある
治りかけても
いつもぼこぼこしていて
嫌だなあって
惨めだった
学校では
トップコートも塗りづらいから
服装検査のときは
絆創膏で隠した
今もトップコートを
剥がそうとしたりしてしまうけど
少し伸びてきて
ネイルも塗れそうな爪
人生で一番伸びているかもしれなくて
純粋に嬉しい
配信があるという
ファンのツイートを見つけて
何度もインスタのストーリーを確認した
配信は相変わらず面白くて
優しくて
好き
好きな人に
興味が無くなる瞬間が
寂しすぎて
嫌い
わたしは
切り捨てるのが得意だ
LINEの友達とか
フォローしている好きなものとか
嫌いになんてなっていないのに
「別にいいか」と思えてしまう
そんな自分の非情さと
冷めきった感覚に
嫌気がさす
わたしは"推し"を
コンテンツとして
その場しのぎで楽しんで
人生を捧げられる訳でもなく
短期間
消費している
飽きやすい性格に
気がついたときには
何かを集めるのを控えるようになった
割り切れたほうが
生きやすいと思う
でも
一生好きでいられるものに
出会ってみたくて
文章が長いのは
考える時間だけが
有り余っているからだろうか
私を埋めてくれるものが
何も無いからだろうか
忙しかったときよりも
長く眠っているはずなのに
気持ち良くなれないのは
何故だろう
おわり