#5 コンパ体験記「二次会のカラオケでオレンジレンジ大合唱はマジ勘弁」
30代に入り、なかなか出会いがなくなった為に始めたマッチングアプリ。
ですが、友人から久々に合コンに誘われまして、行ってまいりました!!
なんだか合コンという響きがもう懐かしいですよね。
今の大学生は、合コンなんかしているのでしょうか??
そう言えば、マッチングアプリは「出会いに飢えた、働く男女の墓場」だと勝手に思っていましたが、びっくりするほど大学生もいるんですよね。
恐らく今の大学生たちは「合コン」「キャンパスライフ」「マッチングアプリ」「アルバイト先」の四方固めなんだろうな。
うーわ、スケベだなー。
キャンパスライフって響き、エロイなー。
【一次会 ~クソビルのクソ居酒屋~】
友人から誘われたコンパでしたので、事前の情報が一切なかった。
「何対何でやるんだろう?」
「男性陣はどんな感じの人?」
「女の子はいくつくらい?」
分かっていたことは1つ、
会場が"上野のクソテナントビルにある、どうしようもない焼き鳥屋"だと言うこと。
ポイント①【クソビルのクソ居酒屋で、2時間飲み放題3000円コース】
この時点で、勘の良い方なら想像つくでしょう、このコンパの雰囲気が…。
見えてくるでしょう、飲み残したハイボールグラスと、カチカチのフライドポテトで散らかったテーブル、傷んだ髪の毛をかき上げながらアイコスを吸う女の姿が…。
参加を前にして胸が高鳴るのではなく、背筋がゾクゾクするコンパは久しぶりだ…。
会場に着くや否や、まず驚かせていただきました。
今回の参加者は男性も女性も、みんな同世代になるのだが、参加人数が「5対5」だと。
ほおお、「5対5」!!??
このご時世に、よう30代の男女がこんだけ集まるなあ。
私も含めてですが、、、みんな青春にまだ忘れ物があるようですね。
「今日はみんなで、忘れられない夜に、楽しい夜にしようね」
乾杯と同時に、心の中でそうみんなに呼び掛けている自分がいました。
ポイント②【クソビルのクソ居酒屋で、30代男女が10人でコンパ】
参加している女性方は、みな中学の同級生ということで、学生ノリをそのままに、それぞれ楽しんでおられるようでした。
こうやって30代になっても、「うちらの絆は、一生だかんね!!」と上野のクソビルのクソ居酒屋で飲める友達って素敵ですよね。
地元の友人だから、一切忖度なく、気を遣わずに付き合っているように見えて、
水面下でのマウントの取り合いと、垣間見えるパワーバランスの差、女性方のこういった遣りあいって、いつ見ても冷や冷やしますね。
「男性はそういうのに気が付かない」
って、よく言われることがありますが、気が付いてないではないと思うんですよ。
気が付いてはいるんだけど、直視できないだけだと私は思うんです。
直視してしまうと、「じゃあ誰が悪くって、誰が可哀そう」ってジャッジをしなくてはならないじゃないですか。
だったら、「気が付かない奴」「鈍感な奴」って言われている方が楽な気がしませんか…?
話は逸れましたので、元に戻します。
まず相手の5人の女性は、みんな方向性は異なりますが、そこそこ素敵な女性たちでした。
ですが、残念ながら自分のタイプだなっと思う子はいませんでした。
しかし、コンパですから、誰かしらに目を付けて行動したいじゃないですか。
そこで私は、5人の中で一番大人しい雰囲気の子にフォーカスすることにしました。
美人アスリートみたいな顔した子。
マイナー競技が注目されるキッカケになる、そんな感じ。
ロコソラーレ北見にいても違和感がないかもしれない、ロコソラーレ顔。
2018平昌オリンピックの時は、私も夢中になりました…。
1軒目は2時間制だったために、あっという間に終了。
それこそ自己紹介ひと回しで終了したくらいの勢い。
「えっ、〇〇くんと〇〇くんは地元の友達で、〇〇くんと〇〇くんは通ってた公文が一緒だっけ?」
(私の心の声)
参加者の関係性って、そんなに整理しないと前に進めない??
もうかれこれ30分その話だよ?
心配しないで、明日には忘れちゃうんだから。
そんなことより、卵の一番好きな調理の仕方について語り合おうよ!!!
俺はずっとゆで卵だったんだけど、ここに来て目玉焼きに帰ってきた!!
ポイント③【クソビルの一次会は自己紹介と、相関図の作成でヒッパレ】
【二次会 ~クソビルのクソバル~】
何だかんだ場は盛り上がっており、その流れで全員が2軒目へ行くこととなりました。
10人がそのまま、二次会行くんですよ。
30代が10人も!!横スライドですよ!
これまでの経験的に女の子はやはり一次会で帰る子が多いと思っていたのですが、そこは女子たちの「地元一緒、うちらズッ友☆」のけん制の仕合があり、ちょこっと発言力のある子が二次会に行くテンションになったもんだから、全員行くという結果になったように見えました。
あー、くわばらくわばら。
結局クソビルの地下にあるバルで、二次会を開始。
誰かが「お腹すいたー、ピザ食べようよ!」と言い出し、10人で2枚のピザを頼み、1人1切れずつ食べてるときには、何だか泣きそうになった。
ポイント④【クソバルのクソピザを、二次会で頬張る30代(×10人)】
【三次会 ~やけくそのクソカラオケ~】
ここからは私の記憶もだいぶ曖昧ではあるが、もう終電がなくなる時間だったと思う。
さすがに30代、自立した大人でありますので、朝までコースということはないでしょう…と私も思っておりました。
――10人で、そのままカラオケに行きました。
私からしたら、まだ一次会を終えていないのと一緒。
しかし、ここまで10人でスライドし続けると、不思議な結束感も間違いなく生まれてきているのです。
「あれ、このままこのメンバーで夏合宿行けそうだな」
薄手のタオルケット何枚かで、大広間で雑魚寝できちゃいそうな距離感が出来上がっていたのです。
私自身も恋愛を意識していないせいか、まるで学生時代に隣の席になった女子と話すような、下心のない爽やかなテンションで女の子とも話せるのです。
あれ、この感じってもしかして…。
飲み会の時のカラオケは、先陣を切る人間が方向性を決めると思っております。
部屋に入って、我先にデンモクを手にしたメンバーが、「やっぱー、俺たちの世代と言えばこれっしょ!!」と勢いよく曲を入れました。
~ オレンジレンジ/ラヴ・パレード ~
「あした俺んち来るってさ、君がいきなり言うからさあ…♪」
気持ちよく歌う彼、そしてそれを聞くみんなの肩が、リズムに合わせ揺れる。
「うらどおりぃ、きみぃをおもいぃ、今日も過ぎていくぅ…♪」
気持ちよく歌い続ける彼、そしてみんなの肩が、ドラムのビートに合わせて弾みだす。
「ここぉーろでぇー、きみをだきしぃーめるぅー…♪」
「ここぉろでぃー、きみをだきしぃーめるー…♪」
「こぉこぉろでえー、きみをだきしぃーめるー…♪」
ポイント⑤【クソカラオケで、30代がオレンジレンジ大合唱】
酒にやけた声のやつ、
少し外れた声のやつ、
妙に野太い声のやつ、そして女子の声、
この声の混ざり方、コスモスじゃなくカオスなアンサンブル、
ある種本家のオレンジレンジを彷彿とさせるなあ、なんだか懐かしい気持ちになるなあ、とニコニコしてしまいました。
本来であれば、すぐに演奏停止ボタンを押して、そこにいる男も女も、全員一列に並べて、正座させて、「クソ30代が、ばかやろう」と引っ叩いているところでしたが、
――ここに来て私は、不思議と穏やかな気持ちになっていました。
【四次会 ~インチキ赤提灯でクソ薄緑茶ハイ~】
ここからは、もうほとんど記憶がなく(泥酔していたとかではないのですが)、特筆することもありません。
ここも10人で行きました。
もう、本当に心から、こいつらと出会えてよかったって思いました。
この時の私は、もうこれが「合コン」であり、一緒に飲んでいる子たちが「合コン相手」だということも、すっかり忘れております。
昔から知っている近所の子のような、そんな感覚に陥ってました。
ちなみに、この時の時間は朝の7時過ぎ。
ポイント⑥【始発が出ている時間なのに、インチキ赤提灯でクソ飲み】
【五次会 ~大正義池袋で、激うまターローメン~】
8時過ぎに上野駅に到着をし、キチンとした別れの言葉もなく解散。
やっとこさ帰宅、ということで埼玉方面への電車に乗り込んだのですが、しばらくしてパッと目を開けたら、そこは見慣れた埼玉とは全く違う景色。
慌てて下車をする。
乾いたコンタクトを潤す大きな欠伸を一発かまして、周りを見渡す。
目に入ったのは大きなファッションビル・百貨店の看板…
「TOBU」
「SEIBU」
「LUMINE」
「PARCO」
時計を見ると、時刻は12時30分。
待て待て、8時過ぎ上野発の下り電車に乗り込み、気付いたら12時30分、そして池袋駅にいる…、下ったはずなのに、ちょっと上ってる??
あれ?時間は? 何か事件に巻き込まれた?
いや、でも身体にケガもないし、痛いところもない。
もしかして…、上野の全ては夢だったのかなあ??
ぼんやりしながら池袋でお昼ご飯を食べて、帰りました。
腹ペコだったので、池袋駅西口の「新珍味」で、ターロー麺と炒飯を。
ううん、しかしこんなリアルな夢を見たのは、後にも先にも初めてです。
僕が彼女がいないことが、きっと知らず知らずに脳にもストレスになっていたのかもしれないと思います。
しかも、面白いのが、お金までキチンと減っていくタイプの夢だったんです。
最近の夢は手が凝っているんだなあ。
楽しい夢ではありましたが、合コンはしばらくいいかなぁとも感じます。
いや、クソビルのクソ居酒屋スタートの合コンは勘弁ですね。
ポイント⑦【せっかく誘ってもらった合コンを、クソとこき下ろし、夢だったと思いこむクソ野郎】
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