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往復70キロ新宿まで自転車で行った話 〜後編〜
前回のあらすじ
目的地であった新宿駅を踏破し、嗜好の一杯(オロナミンC)を味わった僕。このあと、まっすぐ帰路につくのか…。それとも、さらなる目的地が…?
次の目的地は吉祥寺や!
まだまだ終わらない僕の旅。
まだ行きたいところがある!と、僕はもはや相棒とも呼べる自転車に飛び乗った。目指すはそう、 吉祥寺だ。
井ノ頭通りを50分、イケると思われたが...。
新宿駅から吉祥寺までは、約50分。まあイケるだろうと思った僕は、渋谷方面に向かって自転車を走らせていた。が、しかし。
あれ、きつくね?
そりゃそうだろう。毎日ろくに運動もせず、グダグダグダグダと生活していたツケが回ってきたのだ。
内腿の痛み、汗ばむ体、眠気、疲れ、タイヤの空気の抜け…。
さらに追い打ちをかけるように錆びたチェーンの音が響き渡る。
さらにさらに、今まで追い風であった強い風が、今度は向かい風に変わった。
精神が、、、追い詰められていく。
おいだれだよ50分楽勝とか言った奴。
だれだよ吉祥寺行こうとかいい出したやつ。
だれだよこの企画開始したやつ。
言うまでもなく、そのきっかけは全部僕なのだが、このころにはもう自分の中での責任転嫁が始まり、自暴自棄になってきていた。
もうだめかと思ったその時、再びあの男が私の脳をかすめた。
サンプラザ中野くんだ!
そうだ。この漢である。
僕はこの漢を教祖(仮)とし、自転車を走らせた。
方南町、永福、浜田山、、、このあたりは地獄であった。
高井戸を通過した時には、もう屍のようになっていたと思う。
僕の中では、井ノ頭通り=死の道
であった。
しかし、そんな僕を奮いたたせてくれたサンプラザ中野くんのおかげで、私は無事に吉祥寺に到着したのだ。
ついに、きたぞ吉祥寺。
僕はガッツポーズを繰り出した。ついに、吉祥寺まで来たのだ。僕自身約十年ぶりの来訪であったため、楽しむ気でいっぱいであった。
サンロードを歩く。そして。
早めの昼飯にファミチキを貪りながら、僕はサンロードを歩いた。買うべき物があった。
小ざさの最中
僕にはどうしても食べたかったものがあったのだ。
吉祥寺の名店、小ざさの最中である。
これは前に僕の友人が勧めてくれたものであったのだが、吉祥寺に行く機会を見つけられず、なかなか食べる機会がなかったものだ。
とにかく和菓子が好きな私は、一度食してみたかったのだ。
並んでるやんけ。
並んでいる。隣のメンチカツ店(こちらも大人気)には少し及ばなかったが、それでも10人前後の人がいた。僕も並んだが、驚くのはその回転率であった。
店員さんシゴデキ。
まあその仕事の早いこと早いこと。
注文を受け、品物を準備し、お金を受け取り、笑顔で品物を渡す。その早さに感服した。
帰ったぞー
結局帰ったのは午後。往復約70キロの長旅であったが、自転車のおかげでスイスイ進むことができた。帰りはめちゃくちゃに疲れたが、とても有意義な旅となった。
次はより綿密な計画を立てて何処かへ行くのもいいかもしれない。