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詩とか歌

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2022年1月の記事一覧

悪女は言った

「あなたはたまたま網にかかった海月のようなもの」
「ビニールともさほど区別がつかないような、私にとってはどうでも良い人だったの」
「そんな人に私がくびったけになったのは、きっと儚く散った前の恋のせいね」
「慰めだったのよ。人は凹んだら空気をいれてもらうべきだって、それが人間だって、踏切の近くの看板に自殺相談ダイヤルの番号と一緒に書いてあったもの。」
「空気は充分入っていたのにね、何の質量もない空気

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