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”プレゼンは準備が全て!”(ICCスタートアップカタパルト登壇の裏側)

株式会社スピークバディ、CEOの立石剛史です。

先日、京都で行われたICCサミットKYOTO2020 スタートアップカタパルトに登壇させていただきました。
このnoteではプレゼンの作成・準備から実際に登壇する経験を通して学んだこと・感じたことをシェアさせていただきます!大舞台でのプレゼンも恐れることはない。とにかく準備。準備をすれば怖くない。ということを改めて実感しました。起業家や起業家志望などの若い方にぜひ読んでいただきたいです!

▼登壇時の動画

▼文字起こし

【こんな人におすすめのnoteです】
・プレゼン力をあげたいという方
・大舞台でのプレゼンの機会がある方
・起業に興味がある方
・スピークバディってどんな会社?と興味を持っていただいている方


ICCとは

正式名称Industry Co-Creation(ICC)で、経営者・経営幹部のための日本最大級のカンファレンスです。このイベントの中の「スタートアップ・カタパルト」というピッチイベントは日本で最も注目されているピッチコンテストのひとつです。注目のスタートアップ企業14社が7分間のプレゼンテーションを行い、第一線で活躍する審査員24名の投票によって注目のスタートアップが選出されます。


準備編

・資料はこう作った
弊社の大学生インターンと、このイベント用に1から構成含めページを考えました。最初は過去の資金調達用の資料のページを使ったりしていましたが、最終的には9割方が新たに作ったページになりました。何度も修正を加えたので、完成までにver34まで行きました。

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・メンタリングを何回も受けていただいた
ICC代表の小林さんに3回、メンタリングのセッションを受けました。
1回目は大体のプレゼンのテーマや方向性、2回目は大体のページ構成、3回目は動画も含めたページの仕上がり。
やはり、イベントの主催の方が一番、イベントの雰囲気や、何が求められるかを知っているので、メンタリングは非常に有意義でした。通常時は使わないような結構な無茶振り(笑)も有ったものの、それに応えつつ自分達の色も保つために試行錯誤する中で資料が洗練されていきました。小林さんありがとうございました!


・動画はこう作った
ICCのプレゼンもそうですが、大舞台でのピッチは動画を使ったほうがクオリティが高く見えます。動画(100万以上かかる)にコストを使えないシード期は羨ましく思ったものです。
今回は動画を2つ入れ込みました。サービス紹介とチームメッセージです。後者は自作ですが、前者は撮影も含めてちゃんと作り込みました。広告動画にも使えるので気合を入れた内容です。広告動画には声優さんのナレーションが入るのですが、ピッチイベントでナレーションが入るとプレゼンターの存在価値が薄れるので、ナレーションを削って自分で補足する形式にしました。

※こちらは広告動画です


練習編

・スクリプト、文字数
プレゼンは1分300文字を目安と言われています。台本として各ページで話す内容をまずはWordに書いて、文字数をカウントします。ICCの場合は7分のプレゼンなので2100文字が目安です。大抵のスピーカーは早口すぎるか、時間切れになるので、ここをちゃんと作れるかは勝負の分かれ目だと思います。

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・プレゼンターモード
一方で、7分の話す内容を一言一句覚えるのは至難の技です。1分や3分なら丸暗記しますが。今回はパソコンを操作しながらプレゼンできるので、プレゼンターモードのノート部分にスクリプトを書きました。目線を下げないように、暗記して話せるのがベストですが、繰り返し練習するためにもプレゼンターモードのノート部分は有効活用しましょう。

・時間配分
時間に厳密なピッチイベントでは秒レベルでの時間配分意識も非常に大事です。自分の場合は各ページの時の経過時間目安はプレゼンターノートにメモしておきました。


・話す速度や抑揚など
人は緊張すると早口になります。起業家は特に早口の傾向が強いです。
自分ももともと早口なので、ピッチの時は意識的にゆっくり大きな声で話すようにしています。あと、意識しないと抑揚も出づらいですし、腹から声も出ないので、ここは意識的にやると良いと思います。練習を録音して聞くのが良いです(自分の声を聞くのは結構しんどいですが笑)。自分の声の出てなさや話す速度がよく分かります。

・参考にしたプレゼンター
TEDのプレゼンを見るのが好きなのもあって、事前に見たりしました。
Amy Cuddy、Simon Sinek、Derek Siversのプレゼンは好きですし、上手だなぁと思います。日本人だと孫正義さんのプレゼンは参考にしています。孫さんは「そのプレゼンで一番伝えたいことが伝わればOKだと考えている」という趣旨のことを仰っていて、これは自分もすごく意識しています。
今回のICCのプレゼンで言うと、「日本の英語力どうにかしないといけないですよね?」ということが伝わればそれで良しと思っていました。



・前日
今回のイベントは早朝集合ということもあって前日から泊まりで京都に移動しましたが、新幹線に乗るあたりからめちゃ緊張しだしました。
300人位の前で話すことになるので、自分の人生の中でも最大級の舞台です。そこで思い出したのが、米国留学中に学んだことで「プレゼンで緊張するのはlack of preparationだ。」ということ。向こうの大学とかは毎週ひたすらプレゼンさせられます。
緊張する時は決まって準備が不十分な時。逆に準備が充分な時は余裕があります。なので、前日の夜も遅くまで練習しました。(付き合ってくれた山本君有難う。)

・澤円さんと伊藤洋一さんの本
新幹線にのる間はさすがに練習できないので、東京駅の本屋でプレゼンに関する本を買って読みました。
澤円さんと伊藤洋一さんの『未来を創るプレゼン』という本です。澤円さんがICCのピッチの審査員だったというのと、伊藤洋一さんは『一分で話せ』という本も読みましたし、ソフトバンクアカデミアにいらっしゃったということもあってなんとなく親近感を持っていたということもあります。
本は大舞台のプレゼン前日に読むにはドンピシャな内容でした。伊藤洋一さんですらプレゼン前に300回練習した話や、会場の全員があなたのプレゼンが成功することを祈っている、という話などすごく気が楽になりましたし、「プレゼンはプレゼント」として相手をもてなす、という内容から当日ポジティブな気持ちで臨めた気がします。


当日編


・緊張への対処
緊張しないためにもひたすら準備して自信をつけておく、ということですが、自分はそれでも緊張するのは良いことだと捉えています。緊張はそもそも我々が狩猟採集をしていた時代に、獲物を捕らえる際に鼓動を早めて瞬発力を高めたり、手に汗を書いて武器が滑らないようにした、という勝負に向かう際の必要な身体の反応だと聞いたことがあります。なので、ビビるのは良くないですが、ある程度の緊張は必要なのです。あとは、以下の当日の準備を整えることで完璧です。


・リモコン
プレゼン用のBluttoothリモコンを事前に購入して用意していきました。使い慣れたものの方が良いのと、極小サイズの指輪型が好きなので。昔はKOKUYOのものを使っていましたが、なくしたので、今回はInateckという会社のものをAmazonで買いました。以下の観点から良かったです。

①充電可能(KOKUYOは電池買う必要有り)
②デザイン(見た目やっぱ大事)
③ボタンが少ない(KOKUYOは5つ)


・身振り
これはあまり自信はないですが、指輪型リモコンを選んだ理由にこの身振り手振りも有ります。ある程度のボディランゲージはダイナミックさが出るのと、こちらのテンションも上がるので必要だと思っています。一方で壇上を広く使えるようなプレゼンターってすごいなっていつも思いますし、自分も精進が必要な部分です。


・接続確認
今回はICCのスタッフの接続確認がプロすぎて、かなり助かりました。本番で接続で失敗するのは、準備が不十分なイベントだとたまに有りますし地獄なのですが、その心配が極小化されました。全ページ映るか、動画から音が出るか、しっかり確認してくれました。これは主催者側に頼ることになりますが、プレゼンターも油断せずにしつこいくらい確認することをオススメします。(僕は何度かこれで痛い目見てます)


・時間を測る、プレゼンターモード
プレゼンターモードのnote部分に時間を書いているので、タイマーは非常に重要です。プレゼンターモードを始めるとカウントアップするのでそれで良いと思って油断していましたが、接続準備の関係でそのタイマーが先に動いた状態で待たないといけないので使えませんでした。
代わりに渡されたタイマーはカウントダウン方式で、メモの時間を頭で逆算しながら話さなければいけなかったのでこれは完全に失敗でした。
(実は自分のiPhoneを横に置いてタイマーを使えば良かったということを後で指摘されました。)

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・アクシデント対応
今回は大きなアクシデントはなく進めたのですが、接続が切れる、音が出ない、ページの切り替えを失敗する、動画やアニメがうまく作動しない、など、はいくら準備しても有り得ます。私も2個目の動画が再生されないと勘違いして焦りましたが、こういう時にいかに冷静に対処できるかは大事ですし、場数を積んでなれていきたいなと思います。


まとめ

長文になりましたが、いかがでしたでしょうか?ピッチイベントなど大舞台でプレゼンする人の目に止まって参考になれば幸いです。そういう機会が近々無い方でも、周りにいらっしゃったら是非ご紹介ください。

アメリカの調査では「恐怖症ランキング」の1位がパブリックスピーキング恐怖症だったそうです。アメリカ人ですらそうなので、みんな恐怖心や緊張があるのは当たり前です。ただ、それを乗り越えて良いプレゼンやスピーチができた時の達成感や、その後の人生に与える自信や好影響が僕は好きなので挑戦していきますし、読んでいただいた方の挑戦に少しでも助けになれば、ここまで書いたものとして嬉しいことこの上ないです。

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