Leica Summicron 50mm/f2 1st Collapsible
数多くあるズミクロンシリーズの中、初代沈胴Summicronが私のモノクロ写真と切っても切れない仲なのは、前回の記事に書いた通り。
レンズの選択は、完成する写真に対して大きな要素の1つを占めるもの。
カバー写真の銀色沈胴型レンズが初代Summicro 50mm f2。横に転がっている黒いレンズがSummilux 50mm f1.4 ASPH。こちらは現行の非球面Summilux。最新のApo-Summicronまでは及ばないが、現代的なレンズでシャープな写りをする。
色々な50mmレンズを試して今はこの2つに落ち着いています。どちらも甲乙付け難いがやっぱり甘さの残る古いSummicronは面白い。
今から70年前の1950年代のレンズとなるが、ガラスの接合に空気層を使った空気レンズを採用し、当時のライカとして最新コーティングやガラス技術を投入したスーパーレンズとして発売れたものとなる。
そして何より私が入手した頃はとても安かった。今でも高騰しているLeicaレンズの中ではまだ手に入れやすい部類に入ると思う。
※写真は全てLeica M Monochrom(CCD)、 Summicron 50mm/f2 1st Collapsible
もちろん個体差やコンディションも影響していると思うがオールドレンズ。今となってはお世辞にも逆光耐性が素晴らしく、開放からきっちり解像するなどとは言えない。一度数年前にオーバホールに出しているが写りは以前と同じまま。
絞れはもちろん解像するが、開放は程よい解像と少し甘めの収差も見えるレンズとなる。
ボケはオールドレンズの特徴が出ていると思う。
ただ、写真の本質を考えるとオールドレンズのボケや甘めの解像がどうとかではなくファインダーで覗いた先の事だけを考えていた方が素直に撮れるような気がしています。
心が機材一辺倒になると、写真に撮らされてしまうような気持ちになって別の方向に行ってしまうもの。
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