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『新1分間リーダーシップ』部下の成長の段階を見定め状況に応じたアドバイスで成長を促す、体系立てられており歴史のある良本です。

こんばんは。オオハシです。三連休中日ではありますが、いつもの日曜の営みとして本日もアップしていきたいと思います。本日は先週からの続きです。 新1分間マネジャーと共に二冊同時に調達した本。理由は二冊同時に推奨されたから。 新1分間マネジャー読後の衝撃が個人的にはすごすぎたため、こちらへの感動は少し薄れてしまったかもしれない。あくまで個人的な感覚であるが、その点が少し申し訳ないです。内容分量としては新1分間マネジャーと同様、150ページ程度の分量で、もちろん1日で読み切れる量。 そしてその文量にも関わらず内容はしっかりしていて、さすが『30年間読み継がれ世界で数百万人のリーダーを育てたロングセラーの最新版』と帯に書かれているだけあります。 先週投稿した「新1分間マネジャー」リンクしておきます。


新1分間リーダーシップ

ケン・ブランチャード パトリシア・ジガーミ ドリア・ジガーミ著 
田辺希久子訳
2015年5月の本

中身においてはSLⅡリーダーという言葉が出てくるのだが、これはもともと状況(Situation)に応じてLeadershipの方法を変化させることができるのが、Situation Leadershipだとして定義されたものが、30年の時を経てバージョンアップしてきたもの。巻末の訳者あとがきにおいて、30年の時を経た「差分」を記載していただいており、その部分で理解を深めることができました。 あえてその「どこがどうかわったか」についてはここでは触れず、その「差分」の記載の後に続く部分を引用しておきます。

「部下」は「下の者」でなく、ともに成功をめざすパートナーであることが浸透した現在の状況に合わせ、『新1分間マネジャー』も『新1分間リーダーシップ』も従来以上に協調的な人材マネジメントとリーダーシップを提案している。もともと「人間を肯定的に見るのが大前提」であり、「誰もがハイパフォーマーになる潜在力をもっている」というのがブランチャードの基本哲学である。それに加え、この30年、ケン・ブランチャード・カンパニーのもとを訪れた研修受講者からのフィードバックや、同社の継続的な研究成果をもとに、新版ではこの姿勢をさらに現場に即したものとし、より洗練されたメソッドへと発展させたと言える。

新1分間リーダーシップ P151 訳者あとがき より

人間を肯定的に見るのが大前提」であり、「誰もがハイパフォーマーになる潜在力をもっている」という部分、自分がラグビースクールのコーチを実施している際に大事にしている価値観と類似しているところがあり、とても共感がもてました。コーチングにおいても選手それぞれにおいて、彼らの成長の過程を見ながら、アドバイスの仕方は変えてるようにしていています。Situation Leadershipができているかな。僕が大事にしているコーチングの価値観についてすごく共感した本も引用しておきます。


さて、内容については、これまでのビジネス人生において学んできたことがある、「成長の過程には4象限が存在しており、その4段階の成長プロセスにおいてはマネジメントの手法も変化する」、というところであって、今まで学んできたことを体系的に再整理・棚卸することができた気がしています。 インパクトとしては新1分間マネジャーのほうが大きかったけれども、2冊並行して読んでみてよかったと思っています。


さて、以下は、いつもの引用抜粋としていきます。
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かもめマネジャー

「『ほったらかしてバッサリ』式リーダーシップです」そう言ってランディは笑った。「1分間マネジャーは、最近『かもめマネジメント』と呼んでいます。かもめマネジャーは目標設定を終えると部下をほったらかしにして、ミスをするとすぐに飛んできてぎゃあぎゃあと騒ぎ立て、誰彼かまわずしかりつけたあげく、さっと飛んで行ってしまうのです」

新1分間リーダーシップ P41

ほったらかしてバッサリ」「かもめマネジャー」については、新1分間マネジャーでも出て来たのだけれど、先週は紙面の都合から記載できなかった事もあり、今回敢えて記載しておきます。別に抜粋引用するほど感動的な内容でもないけれど、ほったらかしにしてミスをしたときだけ騒ぐマネジャーって、ほんと悲しいし、迷惑ですよね。ちょうど先週1分間マネジャーの話を友人にしていた際に、「ほったらかしてバッサリ」「かもめマネジャー」の話題をあげていたので、アップしたくなって引用しておきました。


D3部下へのサポート①

D3で自信が足りない場合は、『良い質問』をしてあげること、話を聞いてあげることが大切です。自分が話すことを自分で聞いて、初めて自分の知識やスキルを信頼できるようになるからです。援助や励ましも必要です。一方で、D3で動機づけが低いという場合は、話をよく聞いてあげなければならないし、問題解決へと導いてあげる必要もあります。動機づけが低下した原因は、おそらく本人自身がわかっています。何が悪かったのかを分析し、解決法を考える作業を一緒にやってあげましょう。自分がどれだけ貢献しているか、わかってもらうのです。

新1分間リーダーシップ P51

D3部下(DはDevelopmentだと思います。)つまり、4段階成長における3段階レベルの位置にいる部下への声がけに関する記述として抜粋しています。後から見直したのですが、このD3への引用ばかりになってます。つまり自分がD3の状況で声をかけてもらいたかったり、アドバイスをもらいたかったりする状況が文字化されているから、その部分に共感が強くなって、ついつい線を引きたくなってしまうんだなと思います。援助やはげまし、といった声がけをしてくださると、モチベーションもあがりますよね。

D3部下へのサポート②

「委任型から支援型にいったん戻って、相手の言葉に耳を傾け、データを集めることをお勧めします。事実を確かめて、隠れた事情がないか調べてください。パフォーマンスの低下は、その仕事が予想以上にややこしかったりして、自信がなくなったせいかもしれません。その場合は支援し、激励し、どうすれば自信や意欲を取り戻せるか、本人も一緒に考えさせるのです」

新1分間リーダーシップ P109

こちらもD3部下に対するマネジャーの行動について引用しています。会社入って20年以上が経過し、D4の位置づけで「委任」されていることが多い中、支援や激励もしてもらいたい、と少し弱気にD3になったりする自分がいることもあってか、そういう箇所に敏感に反応してしまっているような気がします。「委任」と「放任」は違う、と言うところも含め、自分がマネジャーになった際には、委任といいながらの放任・かもめマネジャーにならないように気を付けたいなと思って抜粋引用しました。


D3部下へのサポート③(S3対話)

S3対話がふさわしいと判断したら、『私から助言するより、話を聞いてもらいたいのですよね』という感じで対話を始めるでしょう。S3対話では、私の役割は耳を傾けること、ふさわしい質問をし、信頼や激励の言葉をかけ、D3レベルの人に過去の成功を思い出させ、その技能(コンピテンス)と貢献への感謝を伝えることです。S3対話の最終目標は、自分の実力に自信を持たせること、それによってその分野においてD4に進化できるようにすることです

新1分間リーダーシップ P130

こちらもまたD3部下への支援(信頼、激励)の観点で引用してしまいました。改めて思うのですが、自分が置かれている状況において、そうしたマネジャーからの支援に飢えているのかもしれません。純粋に読書レビュとしてではなく、どうしても読んだ時点での自分の視野・視座でのブログとなってしまっている点はお詫びです。(同じ観点ばかりでスミマセン、引用あと一つです)


1対1対話 (いわゆる1on1)

「1分間マネジャーと私はバーチャルで15分から30分くらい、隔週で1対1ミーティングを開いています。日程を決めるのは1分間マネジャーですが、議題は私が決めます。1対1対話では、私が思うことをなんでも話してよいことになっています。目標とか、個人的な課題とか、プロジェクトの進捗状況など。あるいはプライベート、悩み、うれしかったこと、質問、不安などについても話します。たくさん話してもいいし、少ししか話さなくてもいい。私のためのミーティングなのです。準備するのは話したいことのリスト、それと1分間マネジャーにどんな対応をしてほしいのかということです。指示がほしいか、助言がほしいか。感触を知りたいか、あるいは単に情報を伝えたいだけか。実際には、連帯感構築のためのミーティングのようなものです。」

新1分間リーダーシップ P135

最近、いわゆる1on1というミーティングスタイルがだいぶ普及してきていると聞きます。こちらの本は2015年に新1分間マネジャーとして出された本であるため、2015年当時としては、まだだいぶ新しいミーティングスタイルだったんだろうなと思います。1on1を実施して、部下の状況を引き出すマネジメント、はやく自分もマネジャーになって実現していきたいです。

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以上
最後までお読みいただきありがとうございました。今週も自分の視野・視座に立った、少し不安定な投稿となり恐縮です。 委任と言う名の放任・かもめマネジャーの話題は、友人との間で共感と笑いをよんだこともあり、記載してしまいました。 こうやってまとめていくと、やはり、応援・激励されたいんだなと感じています。

とはいえ、また明日からも頑張っていきたいと思います。(明日は祝日なので次週相当の読書に耽りたいと思います。)

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