ラグビーが教えてくれたこと12
【試合後6時間は試合を見ない。熱くなっている時は視野が狭く、冷静な視点でみることができない。】
これは、大学時代にマットさん(林雅人監督:これからもよく出てくると思います)が話していたことなのですが、どうやらエディ・ジョーンズ監督から教わったことのようで、
僕が試合を映像で振り返る時に大事にしていることです。
ラグビーの試合というのは(たぶん他のスポーツもそうだと思いますが)、身体的にはもちろん、非常に感情が揺さぶられるものでして、精神的にもとても疲弊します。試合中はもちろん、試合の直後も、意識せずとも頭の中はとても熱くなっているのです。
熱くなっている時に、試合の映像を振り返ったりするとどうなるのかというと、タイトルの通り、冷静な視点で俯瞰して見ることができなくなってしまうのです。
過去に指導してもらったコーチたちがそんなこと言うくらいなので、選手なんてなおさら、頭の中アツアツの状態では見えるものも見えなくなってしまいます。
その試合に対して感情移入しちゃってることで、自分の動きだけを見てしまったり、試合直後に選手間で話題に上がった内容にバイアスがかかって見てしまったり、試合中の感情に引っ張れられて感情的に見てしまったり、どちらにせよ視野は狭くなっていますよね。
では、この6時間見ないという、6という数字に関しては、何なのかというと、
ちょっとよくわかんないのですが、だいたいの目安として考えています。
いずれにしろ、
試合を一度寝かす
ということを意識しています。
具体的な話で、
14時キックオフの試合だと試合が終わるのがだいたい16時。そこから6時間寝かせると、22時くらいかな。そこからじっくりブルーライトを浴びながら試合を見たら、良質な睡眠を妨げてしまい、脳の機能を低下させ、正確な判断が出来なくなっちゃいますよね。はい、寝ます。
ナイターゲームは19時キックオフだと21時に終わりますよね。寝ます。
ということで、僕は当日じっくり見ることは無く、基本的には次の日に見たりしています。(12時とか午前中の試合の場合は見ることもありますが)
これって、ラグビーの試合に限った話じゃないと思うんですよね。
たとえば、人と意見が食い違って言い争いになった時とか。
そのフツフツと煮えたぎる怒りが次の日まで収まらないことってなかなかないと思います。一度寝かせて、改めて自分の発言とか起きた出来事を振り返ってみたら、冷静に問題と向き合えますよね。
我慢して一度寝かせることが、問題を解決するため、的確なフィードバックを生み出して改善していくための、実は最短ルートなのかもしれません。
そんな話です。