trf『FUNKY M』~妄想曲紹介~
突然ですが妄想曲紹介をしていきたいと思います。
わたしは小室哲哉氏、
「TK」とよく呼ばれますが、
いわゆる小室ファミリーの90年代の曲が大好きです。
数々の曲の中には、
神の名曲も、
「いやてっちゃん(私の勝手な氏への愛称)これやっつけで仕事したっしょ・・・」と思う曲もありますが、
それらすべてを含めて、あの時代の空気感を孕んでいるのが好きなのかもしれません。
といっても、私自身はここで言う「あの時代」にはまだ小学生で、
自宅から二駅先にあるちょっと大きい駅に親と一緒に行くのが精一杯だったころで、
東京に行ったことは無いし、自分で音楽CDを買ったこともありません。
借りたCDと、運が良ければ見られるテレビで、全ての情報を得ていました。
なので私の曲紹介の大半はわたしが曲から感じ取ったり、どこかで見知ったあの時代の思い出に起因する妄想になりますが、
「妄想曲紹介」と称して綴っていきますので、個人のつぶやきとしてお楽しみください。
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ファンキーM
アルバム『dAnce to positive』の4曲目:1995年3月27日発売
この曲はボーカルのユウキさんは出てこず、
DJ KOOさんとSAMさんのお兄さんコンビが歌います。
大好きなtrfの曲の中でも、
特に「時代感」「空気感」が感じられて好きな曲なので、
妄想曲紹介します。
まずは四の五の言わずに通して一回聞いてください。
イントロから一気にあの時代感に引き寄せられると思います。
この曲は、悪くて華やかで騒々しい六本木のある日の夜の会話です。
「今夜のイベント誰主催?」から始まる、若い男女がクラブで喋っている、その空気間をそのまま透明なプラスチックケースに入れて(ガラス瓶ではないんだ)きゅっと圧縮したらCDができたよ、みたいな感じで、
そのまま曲になってCDのなかに閉じ込められている。
「カラオケ流行った場所だよ 今じゃ倉庫よりも渋いね
ガンガン流行りが廃れる そのうちこの皿もすり減る」
まだまだイントロですが、凄くないですかこのあたり。
当時、DJ文化がまだ日本に根付いていなかったと思われる時代、
流行の最先端にいて、
流行に「乗る」ですらなく、その先「流行を作る」側に回っている人達の、
目まぐるしい時代の流れの速さを肌でビリビリと感じていたからこそ書ける歌詞だなと思う。
これがずーっと、軽やかで陽気で悩みなんて1つもないよ、みたいなポップなノリと軽い声で歌われるのだ。
「明日は本気(マジ)に温泉(スパ)でも行こうよ」
もうこの一文だけで白ご飯が3杯は食べられる。
本気と書いてマジと読む。温泉と書いてスパと読む。
そしてそして、このふざけてるんじゃないかという歌詞がサビ前に来て、曲が一気に盛り上がるのだ、
サビ直前の一番重要なパートにこの言葉を持ってきたことに私は感動する。
あのときの時代感、キラキラ感、流行、若い男女の楽しい気分(この曲に関しては、恋愛ではなく友情や仲間意識で繋がっているように感じる)、わずかに退廃的でなげやりな感じ。
きっとこの曲の主人公は明日、温泉には行かない。
明日もまたクラブで朝まで過ごすんだ。
それでやっぱり、どこのトイレは汚いとか、どこのスタッフがいいとか
そんなことをトイレの前で立ち話して、そして来週、来週末こそはマジでスパ行こうぜ、って言って、
ウーハーの重低音を響かせて楽しんでいるんだ。
ここまで全部妄想ですが、そんなキラキラした空気を吸えるこの曲は最高なのです、という話です。
ちなみに、コージもりょういちごとうもアクセル、
の、コージというのは久保コージさんのことらしい。
↓曲を貼り付けようと思って検索したらこれが出てきたのですが、いやなんだよこの動画。最高か。