話が噛み合わないときの処方箋
対峙している仕事や物事が複雑化している
日々チームで仕事をやっている中で、話が噛み合わず、中々思うように前に進めないことがありませんか?
情報量が増え、変化が激しい環境になった昨今、物事が複雑になり、整理をするのが困難になります。人や立場によって考えていること、見ていることが違い、中々話が噛み合わず、コラボレーションにも時間がかかり、課題特定に時間がかかり、アクションや変化が遅れていきます。
そこで、「構造化」「モデリング」を使ったコラボレーションがおすすめです。
チームで物事を構造的に捉えることで、簡単に認識が合う
「構造化」や「モデリング」が、エンジニアリング領域でよく使われている言葉で、知っていたとしても少し抵抗感がある方も多いのではないかと思います。ただ、やればやるほどわかることは、誰にでもできてかつ誰もが効果を実感できるものだということです。
目の前で起こっている事象や課題は、必ず様々な関係性に影響されて起こっており、必ず構造的です。その構造をチームで理解することで、一瞬で認識が合い、次のアクションの結論が出ます。
構造とは「言葉のつながり」
では、構造とは何でしょうか。インターネットの辞書で調べてみました。
一つのものを作り上げている部分部分の材料の組み合わせ方。また、そのようにして組み合わせてできたもの。仕組み。「家の—」「体の—」「文章の—」「—上の欠陥」
物事を成り立たせている各要素の機能的な関連。また、そのようにして成り立っているものの全体。「汚職の—が明らかになる」「経済の二重—」「社会—」「精神—」
ある集合で、演算または二点の遠近関係の規定などの数学的性質が与えられるとき、この集合の要素間の関係。数学的構造。
組み合わせ、関連、全体、要素感の関係、のようなことが関係ありそうです。厳密には複雑な理論や手法もありますが、現実的にはそこまで深く考える必要はありません。シンプルにするとこんな感じです。
この図の通り、「言葉のつながり」、これだけで構造を表現できます。手順はこの4つだけです。
テーマに関連する言葉を複数書く
つながりを矢印でつなぐ
言葉が文章のように長くなったら、分割する
つながりを矢印でつなぐ
これをやるだけで、驚くほど簡単に自分たちが考えていることや事象を整理することができます。以下のBalusというツールで簡単にできますので、ぜひお試しください。
言葉だけだと「つながり」がわからない
何かを伝えたい時に、ミーティングで話をしたり、チャットなどで文章にするわけですが、よく分からなかったり、ミスリードしたり、伝えたいことが伝わらなかったり、そもそも書くのが面倒だったりすることが、1日に何度もあるのではないでしょうか。
なぜかと言うと、言葉だけでは「つながり」がわかりにくいのです。論理は判るものの、なんのことを話されているのかわからなかったり、話の中のつながりがわからず理解できないことがあります。
話が上手い人は、言葉の分解や繋がりを表現するのが上手いということなのですが、高度な言語能力が必要で、万能ではありません。
みんなで「言葉のつながり(構造)」をつくることで発見が頻発する
そこで、はじめから構造を作りながら会話をすることで、つながりを表現することが難しい言語の欠点を補い、つながりを一瞬で理解することができることで、認識が合うスピードが格段に上がります。
認識が合うスピードが格段に上がると、発見が頻発します。「こういうことを考えていたのか!」「こんなことが起こっていたのか!」「原因はこういうことだったのか!」と。
「言葉のつながり(構造)」を使ったコラボレーションの3つの方法
「言葉のつながり(構造)」を使ったコラボレーションは難しくありません。とりあえずやってみるだけで気づきがあります。この3つの方法だけやってみるだけでOKです。
1. 一人ずつ「言葉のつながり」を書いて説明してみる
「言葉のつながり」に正解はありません。正しい内容を書こうとか正しいやり方をやろうとか考える必要はありません。思うがまま、書いてみる。それだけで、起こっている事象が整理できたり、自分の考えていることが相手に伝わります。
2. 誰かが喋っている内容の「言葉のつながり」を書いてあげる
喋っている言葉を拾い、つながりが見えたらつなげてみて、を繰り返します。これも、正しい内容を書こうとか正しいやり方をやろうとか考える必要はありません。聴くことに集中し、「言葉のつながり」を書いてみる。
そうすることで、相手が話している内容に疑問が生まれたり、相手も「言葉のつながり」を見ながら自分の話していることに関して気づきを得られ、説明の仕方も変わっていきます。
3. 「言葉のつながり」の内容に質問する
「言葉のつながり」ができてくると、必ず疑問が生まれます。質問をしながらブラッシュアップすることで、話している人たちの中で発見が頻発していき、わからなかったことがわかってきます。
「言葉のつながり(構造)」の質を上げ再現するKATA(型)
「型化しよう」という言葉をよく使う業界や役割の方がいらっしゃるのではないでしょうか。効率化にはとても大事な観点です。
ちょっと小難しく言うと、型というのは構造の構造であり、型化というのは言うほど簡単ではありません。苦戦している現場は多くあるのではないでしょうか。
構造の構造ということは、つまり今日お話した「言葉のつながり」の出番です。Balusを使って型をつくり、その型の中で、「言葉のつながり」を整理しながら業務を行っていく。そしてその型も改善していく。そうすることで仕事の構造の質が上がっていきます。
それを我々はKATAと読んでいるのですが、ここにも沢山ノウハウがあります。またの機会に書きますね。
思い返してみると、「言葉のつながり」を言葉で説明しているという矛盾、、、。勉強会を行ったり、動画も上げて行こうと思っています!
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