約500字小説「春の出会いなんか待ってられない」
「だから、僕は、出会いを待っちゃいけないんだ」
「そうなのですか?」
「そうだよ。新社会人や学生ならば春が来るごとに『引っ越しだー!』『入学だー!』って新たな出会いがあるけれど、とっくに僕は社会人!せいぜい新入社員しか、やって来る出会いがないからさ」
「仕事で、新しい取引先を作っては如何でしょう?」
「公私混同じゃないか。僕は仕事とは一切関係ない友人や恋人が欲しい」
「恋人……ですか。では、出会い系サイトは如何でしょう?」
「んー、イケメンと比べられそう」
「因みに、このサイトは女性ユーザーの多くが、お相手に求める見た目・年齢を『気にしない』に設定してあります。ご主人様でも問題ありません」
「失礼な!って、え!?見た目どころか年齢も!?絶対怪しいよ!他にある?」
「マッチングアプリがあります。先ほどより現実的な女性が多いですが……」
「見た目重視が多いと。流行のファッションとか覚えようかな」
「因みにですが、ご主人様。私は、如何ですか?恋人に」
「え!?君が!?あ、いや、そういう人もいるけど、私にはできないな。AIだし。ごめんね。えーっと、なんかお腹減ったから夕飯作ってるよ」
そう言って男はスマホを机に置き、一人キッチンへ向かった。
この小説に関する説明など
この小説は、「アイドラフト春の超短編コンテスト」への応募作品です。
ちなみに、応募方法はnoteへの投稿ではありません。もし興味のある方は、コンテントのサイトをご確認下さい。
私は既に応募方法に沿ってTwitterで投稿しました。
かなり久しぶりに一次創作の小説を書いたので、noteにも投稿しました。Twitterですと、徐々に埋もれてしまいますからね。
今月中に(あと平日2日しかありませんが、)もう1本note記事を書く予定です。宜しくお願いします。
それでは、失礼します。お相手は音宮二郎でした。
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