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粘土は奥深く、粘りの強いもの

【長文だけど読んでほしい】
今日は社会科見学。

津屋崎人形や博多人形、陶芸家や大分の人形師まで、さまざまな作家が使う土は、福岡にあるひとつの粘土製作所にて生産されています。

福岡市にある七隈粘土製造所さんから1年に1度粘土を配達してもらっています。でっかいトラックで。

しかし急に少量の粘土が必要になりました。

それで本日、七隈粘土製造所に伺いました。

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せっかくなので製造所の大原さんに粘土の工程などをしっかり教えてもらいました。

以下そのレポート。

大原さんは七隈の住宅地に大きな土地を所有されており、そこから重機などを使い、粘土を採取します。
長年粘土を採取してきために、その土地の半分は大きな崖のようになっています。 

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地層により粘土の性質が異なるため(砂の地層もある)、見極めが大切なのだと。

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そうやって採取した土を、製造所へ運び、手と機械を使い攪拌し、細かい網目のフィルターで不純物を取り除き濾過させ、さらに大きなプールに流し入れます。(このプールは底なし沼ぽく、なんか怖かった)

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じっくり時間をかけ、プールの水底に砂がたまり、上澄みのように粘土が貯まります。

その粘土をモーターで吸い上げ、機械で座布団のような形に圧縮。

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また別の機械で棒状に成形させ、手作業で切り分けます。

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切り分けた粘土は、寝かせて水分を飛ばし、ちょうど良い粘度になったかを手で触り確認、袋詰めとなります。

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粘土は土地の地層で色や性質が異なり、濾過する機械に付けるフィルターで滑らかさも異なります。

人形師の好みや製作スタイルに合わせて、粘土はいくつかのバリエーションに調整してあり、粘土袋を縛るロープの色で区別してあります。

粘土の採取の段階で、大原さんの目で地層を見極め、粘土の質を保っています。

また、多くはデリケートな機械を使っての工程のため、泥と水による故障がボトルネックとなり、製造が止まることも多いと。

高価で希少な機械(HONDA製が多かった)のため、佐賀の嬉野から修理に来てもらうため、修理費用も高い。

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博多人形をはじめとして、福岡の人形師のほとんどが大原さんの粘土を使っており、各種の粘土の上には、その粘土でできた人形の素焼きが飾られていて、なんとも幻想的でした。

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粘土だけでは生計を立てられない(大原さんの粘土は嘘みたいに安い)ため、大原さんは農業と不動産で生計を立てている。

跡継ぎはいないため、辞める時は事前に伝えるねーと言ってくれました。

普段使っている粘土のことを知れて楽しかったけど、この大変さ、なんかちょっと寂しさも残った。 

いつもの粘土のありがたみよ。

うちは人形を作って届けていると同時に、大原さんが掘った土を届けているのだなあと。

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いつもありがとうございます^^