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壊れない道づくり研究会に参加しました!

師走に入りましたね。平成最後の日も決まり、時の変わり目を感じます。

さて、先月末、奈良県川上村で開催された「壊れない道づくり研究会」に参加させていただきました。数週間前から楽しみで軽トラのレンタルなんかもしていたのですが、こちらの手違いにより、事務局の野村さんに参加の旨が伝わったのは当日朝。。。対応してくださった岡橋師匠と野村さんには足を向けて寝られません。ありがとうございました。

一日目は、森林3次元計測システムOWL(アウル)の実演。(株)森林再生システムの加賀谷さんがOWLを持って林内をスキャンし、(株)アドイン研究所の塩澤さんがパソコン片手にその場で解析結果を説明。樹齢の異なるエリアをそれぞれ取りましたが、次のエリアへ移動した頃には解析結果が出ており、その速さに驚きました。

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私が経験したプロット調査は、樹皮を剥いて番号を書き、直径を計って記録する、というものでした。これをスムーズにやるには2,3人必要で、残る記録は直径や本数といった必要最低限の項目です。OWLを使えば、専門知識をもたない人でも10m間隔の距離感さえ掴めれば一人で、より多くのデータを収集できます。「ウォークスルー」という機能(下写真)では、3Dのマップで林内を上下左右どこからでも見ることができます。講義スライドの中に「森林調査は今後、根底から変わっていく」という言葉がありましたが、まさにそんな印象を受けました。

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二日目は、副会長指導のもと研修生がつくった道の見学。軽トラで道を上る最中、隣で先輩田口さんが道について色々疑問を投げかけていましたが、初めて吉野に来た私はどちらかと言うと、見渡す限り幹が見える密植や高くまで枝のない大きな木々や切り株に目を奪われてしまいました。実際に木に触れたときの厚みやあたたかさのような感触も、普段触れる木と250年生の木とでは当然ですが、全く違いました。とはいえ、そもそも周囲を安心して見ていられるのも、道がしっかり作られているからですね。

↓ 路面処理工をしている途中の道(遠目ですいません)

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山を降り、お昼は清光林業の事務所で奈良の郷土料理・柿の葉すしをいただきました。敷地内の物置はきれいに整理整頓されていて、山の美しさの根底には、こうした日々の積み重ねがあるんだなと感じました。

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午後からは吉野材センターへ。副会長の案内で、様々な建築用材や造作材に加工された吉野材を見学ました。その後、大手集成材メーカー(株)櫻井の工場へ。無垢材を、美しくスピーディーに乾燥させる減圧乾燥機をはじめとしたシステムや、自社材をふんだんに使った事務所を見学し、その会議室にて関係者の方々からお話を伺いました。

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約一日の日程でしたが、たくさんのものを見せていただき、また、林業界の先輩諸氏と交流させていただき、感謝に堪えません。吉野と津和野では環境が異なりますが、今回見た山の景色を胸に留め、できることを考えトライしていきたいと思います。

文:いっしー

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