児童相談所71、72、73日目。「大人は戦争を起こすけれど」
71、72日目と自宅待機が続いた。2ヶ月以上いたあの子も、そのあと入所した子もみんな退所した。春の訪れとともに子どもたちみんな新しい場所へ進んだ。それでもここは必要がなくなるわけではなく、今日新たに児童が保護された。
僕の娘と同じくらいの兄妹。泣くこともなく、ぐずることもなく、時間通りに動き、ご飯もしっかり食べる。僕のほうがよっぽどダラシない人間だと思えた。
大人になるにつれて社会という名の“泥水”みたいなものに染まり、憎しみ合い、奪い合い、罵り合い、挙げ句の果てに戦争まで起こす。罪のない子どもの命までまで泥臭い大人たちは奪うけれど、ここにいる子どもたちは純粋で一生懸命で。
ご飯を口いっぱいに頬張る姿や、走ることが速いのを全身でアピールする姿や、ぐっすり眠る姿や、そんな子どもたちをみているとなにか考えさせられてしまう。
一体大人はなにをやっているんだろう…
今日入所したばかりなのに、子どもたちは怖がることもなく眠りのついた。外はとても静かで、春になりきれていない風が冷たく吹く。
明日もきっと一生懸命生きる子どもたち。世界では戦いが起きているけど、僕はそっと子どもたちに寄り添って朝を迎える。
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