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児童相談所82日目。「適度な距離」
保護児童が一人増えた。一人増えて保護所内の空気が変わると、子どもたちの様子も少し変わる。家族が増えるわけでもなく、まったく知らない人が住んでいるところに加わるようなものだから、子どもたちが浮き足立つのも無理はない。
いつになくソワソワしだすんだけど、それがまた子どもらしくて可愛いわけで、ちょっと声出してみたり、ちょっと部屋から出てみたり、まぁそれを「指導」してしまう人もいるんだろうけど、僕はなんとなく子どもらしくていいかなって思ってしまう。
“働いている“とか“自分の子ではない“という状況や感覚はこんなにも俯瞰的に子どもと接することができるのかと思うと、自分の子に対しての態度を反省するわけで、でも、家族であれば“我“が出てしまうし、うるさかったりすればつい「うるさい」と苛立ってしまうことは、ここに来るとそれで家族と他人の境界線を確認しているのかもしれない。
子どもたちには、ここにいる以上境界線は“自分“と“他人“しかない。それくらいの距離感だから、保護児童同士仲良くなりすぎることもあまりなく、これが家族のような距離感になってしまうと、それはそれで問題が起きる。依存したり、過接触になってしまえばここにいづらくもなるだろう。
この児童相談所内での適度な距離感は、一年半いることで身についた。近すぎず、遠すぎず。それでも時々なにかを伝えたりしながら。
保護児童が増えて今日は初日。明日からまた、保護所内の空気が変わりそうだ。
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