相談の行方について

相談の行方について
いま眩暈を患っています
でも相談したいのはそのことではありません
このわたしが相談しにきたというそのこと
そのことの行方をお聞きしたいのです

相談の行方についての問いは
相談によって開始される

相談の行方について
水は出口をさがす
出口のない器で
水は溜まる
器を満たした水は
あふれ始める
水があふれないためには出口が必要です
出口がないことが相談になる

相談の行方について
答えるのは相談しているためではない
相談なしに答えもないが
答えがあることで相談があることがわかる
相談の行方についても答えがあっていいはずだ

相談の行方について
その行方は常に閉じられている
そして水と同じに
常に開かれてもいる
水を開閉する水門番がいる
水門番はいるが
水は水門を越えて開閉する

相談の行方について
相談の行方は常に回答者を越えて開閉する
相談の行方についての問いは
相談によっても
答えによっても閉じられていない

相談の行方について
それほどまでに過去の思い出があなたを宙吊りにするのなら
もう一度やり直してみることが大切です
それではあなたを過去に送り返しますので
気のすむまで訂正を試みてください

それが相談の行方の開き方であり閉じ方である