「限界」は誰が決める
「先生、この前の漢字テスト、100点だった!」
自分には無理だ。限界だ。
それは誰が決めるのだろうか。
Aくんの例を挙げたいと思う。
Aくんは、漢字が苦手だった。
「この前の漢字テスト、半分も出来なかった」
いつも、漢字練習はやらない。
漢字練習するように、声をかけても
「えー、無理。だってわからないもん」
そんなことばかりであった。
自分にはできない。
そう、その子はずっとそう言い続けていた。
(自分にはできないって思いが強いな。少しでもできるって思うにはどうしたらいいか・・・)
授業で漢字の苦手意識を取り除くべく、
私と漢字勝負をすることもあった。
「えー、先生これ分からないの。僕わかるよ!これはね・・・」
「あー、『ぼうえき』って漢字わかんない。前もやったのに」
初めは、漢字の勉強と聞いて嫌々だったその子も、
「先生、『ぼうえき』って漢字、次書けるようにしてくるね」
と、少しずつ取り組むようになった。
そんなある日、
「先生、この前の漢字テスト100点だった!」
塾に来てすぐのことだった。
私「おぉ、やったな!何か秘策でもあったのか」
Aくん「えっとね、この前『ぼうえき』って書けなかったじゃん。悔しくって。あれから毎日ひとべんで練習したんだ」
・・・悔しい?毎日ひとべんで練習した?
驚いた。あれだけ、漢字の勉強をしなかったのに。
Aくん「先生、漢字テストしてよ。楽勝だから」
今まで無理と言っていたその子が、楽勝って言える日がくるなんて。
限界は、誰にでもあると思う。
でも、その「限界」は自分でそう思い込んでいるものもあるのではないか。
そして、その「限界」は自分でのり超えられるものでもあるのではないか。
Aくんは、「自分には無理」だと思っていた。
悔しいと思い、
毎日漢字練習し続け、
「楽勝」なんて言えるくらい、気がついたら乗り越えている。
私も、仕事をしている中で、「限界」だと感じることは多々ある。
だが、Aくんのように、限界だと思っていたことが、気がついたら乗り越えている。
そんな日々を過ごしていきたいものだと、改めて感じた。
今日のまなび
「限界」と思って諦めるか、それとも乗り越えるかは自分次第だ。
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