人生の方程式
私が心から尊敬する稲盛和夫氏が亡くなりました。
心からご冥福をお祈りいたします。
私が稲盛和夫氏の著書や講演の中で、
最も印象に残っている言葉が「人生の方程式」です。
「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という法則です。
このポイントは、掛け算である点です。
たとえば、頭脳明晰で90点の能力を持つ人がいたとします。
しかし、この人がその能力を鼻にかけて努力を怠り、
30点の熱意しか発揮しなかったとすれば、
その積は、2,700点にとどまります。
一方、頭の回転は人並みで60点くらいの能力しかもたない人が、
「オレには才能がないから」と自覚して、
その分を「努力」でカバーしようと、90点を超えるような、
あふれるほどの熱意をもって仕事に取り組んだとすれば、どうなるか。
その積は、5,400点。
前者の才あって熱なしの人物よりも、
倍の仕事を成し遂げられる計算になります。
さらに、そこに「考え方」の点数が掛け合されます。
この考え方がもっとも重要なのは、
それが方向性を表しているからです。
つまり、考え方には、いい考えもあれば悪い考えもある。
プラスの方向に向かって、もてる熱意や能力を発揮する生き方もあれば、
マイナスの方向へ向けて、その熱意や能力を使う人もいるということです。
したがって、この考え方という要素だけは「マイナス点」も存在し、
熱意や能力の点数が高くても、この考え方がマイナスであったら、
掛け算の答え(人生や仕事の結果)もマイナスになってしまいます。
才能に恵まれた人が情熱を傾けて、詐偽や窃盗などの犯罪という「仕事」に
励んでも、そもそも考え方がマイナス方向に働いているので、
決して良い結果は得られないということです。
人生の方程式という概念は、本当に素晴らしい考え方だと思います。
「考え方」が重要なファクターなのですね。
また、才能がなくても、「努力」でおぎなえるという考え方も、
とてもいいなと思います。
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