傷

どうして、私はこんなに弱いんだろう……

つまらないことで、すぐに傷ついてしまうんだろう……

あの子はいいなぁ
強くていいなぁ
どうしたらあんなふうになれるんだろう？

あの子と一緒にいると、どうして私ばっかりこんなに傷ついてしまうんだろう？

そんなふうに思って今辛いあなたへ

あのね、あの子はスチールウール。
丈夫でタフ。お鍋にこびりついた焦げもガシガシ落としてくれる。

でもね、あなたは絹。
とても繊細で、美しい人。
スチールウールとぶつかって、ゴシゴシ　すると、傷がついて当然。

あなたが悪いんじゃない。
あの子が悪いんでもない。違うだけ。

ちょっとだけ離れてみて。

肌って、一旦かぶれてしまったら、自分の涙でもしみて痛いんだって。
変な刺激物でもなく、薬品でもない。
ただの涙でも、傷があるところにはしみるの。
痛みは傷のあるところを教えてくれる。

痛みは、あなたをもっともっともっと大切にしてって教えてくれる。

誰にも言えないどうしようもない辛い傷があったとしても抱えながら、なんとか生きていくうちに、いつかあなたの心の中で、真珠のように輝く日がくるかもしれない。

あこや貝の傷から真珠が生まれるように……。

それはそれは美しく輝くことでしょう。

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久しぶりにポエムを投稿しました、
今月のお題「傷」がテーマです。