オランダ各都市へ日帰り旅行 #5
どうも,つつっちです.
最近,ポーランドのクラクフに3泊の旅で行ってきました.ポーランド,ちょっと甘く見てましたね.🇵🇱
次回はその話をお届けしようと思いますので,お楽しみに!
さて,日本を出発してからもうすぐ2ヶ月半が経ちます.
今回は,オランダの各都市への日帰り旅行についてお話します.アムステルダム,ロッテルダム,そしてデン・ハーグにちょくちょく足を運んでいます.デルフトに住んでいる間に,冬の本格的な天気(ほぼ毎日,強風と雨か曇りのセット)になる前に,週末を有効活用してあちこち出かけようと決めています。
アムステルダム
オランダの首都アムステルダム.
デルフトから電車で1時間で行ける距離で,日帰りで行きました.
アムステルダム国立美術館 Rijksmuseum
オランダ最大の美術館です.そのスケールと豪華さは圧倒的です.
フェルメールやレンブラントといった名だたる画家の作品はもちろんのこと,それ以外にも見どころが満載です.建物自体も独特で,一歩足を踏み入れると,アートの世界に引き込まれます.
特に印象的だったのは「名誉の間(Gallery of Honour)」.オランダ美術界のオールスター級の作品が全集合したような空間です.
フェルメールは,17世紀オランダの黄金時代を代表する画家で,「光の魔術師」なんて呼ばれているほど,光を巧みに捉えた作品が魅力です.彼は「日常」を題材にする作品が多く,その一瞬を切り取ったような美しい作品が多いです.ちなみにデルフト出身の画家で,現存する作品は37点ほどだそうです.彼の絵を目の前で見ると,何とも言えない特別感があります.
レンブラントも同じく,17世紀オランダの黄金時代を象徴する画家の一人です.彼の作品は歴史画や肖像画が多く,なんとなく明暗(光と影)がはっきりしている作品が多いと感じました.
どちらも画家の作品も荘厳ですが,個人的には,フェルメールの作品がとても好きです.(デルフトということ贔屓しているのかも)
アンネ・フランクの家 Anne Frank House
『アンネの日記』で知られるアンネ・フランクがナチスからの迫害を逃れるために潜んでいた隠れ家に行ってきました.
実はこの場所,訪れるには約2ヶ月前から予約が必要です.(人気すぎて予約がパンパン💦)
アンネと彼女の家族,そして同じく隠れ住んでいた他の人々が身を潜めていたのは,アンネの父であるオットー・フランクの元会社の建物の屋根裏部分です.この建物は,ナチスの「アーリア化政策」によりオットーが経営権を譲らざるを得なくなった会社の一部で、アンネたちは8人で約2年間、外の世界から完全に隔離されて暮らしていました.
彼らの存在を知っていたのは,会社で働く4人の協力者だけ.他の従業員や外部の人々には一切気づかれないように,声を潜め,生活のすべてに細心の注意を払っていたといいます.しかし,何者かの密告(まだわかっていない)により,隠れ家は突き止められ,全員が強制収容所へと連行されました.結局,父のオットー・フランクを除いて全員が収容所で命を落とし,オットーだけが生還.その後,彼はアンネの日記を出版する決意を固めました.
この隠れ家の生活については,映画『アンネ・フランク 真実の物語』(2001)で知ることができ,アンネがどのような環境で日々を過ごしていたかを具体的に描写しています.ぜひ多くの方に観ていただきたい作品ですね.🎞️
アンネの日記は本当に素晴らしい言葉がたくさん詰まっています.彼女は感性が豊かでそれを言葉にできる文才です.✨
そして,日記というものは,自分の本音を素直に書き綴り,内なる自分と向き合うための大切なツールだと感じます.
飾り窓地区 Red Light District
オランダでは,売春が合法化されています.
アムステルダムの中心地にある飾り窓地区では,夜になると昼間閉じられていたカーテンが開かれ,窓際で娼婦たちが通行人に向けてダンスを披露する光景が広がります.
興味深いのは,飾り窓地区の娼婦たちは個人事業主として活動している点です.役所に届出をし,労働時間や料金を自分で設定しながら,窓を借りて運営する形態でビジネスをしています.そのため,納税や医療保険の加入も義務付けられ,社会的に管理された形で運営されています.
このような厳格な法律と規制があるのは,違法行為や人身売買を防ぐためであるそうです.オランダ政府は,合法化を通してより透明で安全な環境を作り出そうとしているのでしょう.
個人的には,いろいろ思うことはありますが,大麻の合法化(正確には寛容政策)といい,まあ如何にも「オランダらしい」アプローチだと思いますね.😅
ちなみに,売春も大麻も,オランダ人の中ではそんなに一般的ではなく,あくまでも観光客がメインで楽しんでいるようです.
現地サウナ Sauna Deco
日本の銭湯と和食に関しては,ホームシックになっています.
でも大丈夫!(吉高由里子のcm風)アムステルダムにも最高なサウナSauna Decoがあります.
このサウナは住宅地の一角にある隠れ家的スポットにあり,フィンランド式サウナをはじめ,スチームサウナや赤外線サウナまで完備しています.さらに,水風呂や外気浴スペース,横になれる休憩エリアまで揃っていて,「整う」ための環境がバッチリ整っています.
ただし,なんと,男女ともに裸で混浴です.オランダやベルギー,ドイツなどでは,混浴のサウナが一般的だそうです.最初は少し戸惑いますが,そんなことはすぐに一切気にならなくなり,サウナを楽しむことができました.
疲れが溜まったら,整いを求めて,また行きます.
デン・ハーグ
オランダ政府の実質的な首都の機能を果たす都市です.首相官邸を始め,各省庁や国会がといった重要な政府機関が集結しています.
言うなれば,エンタメや観光をアムステルダムに集められて,デン・ハーグでは政治と行政に集中できる環境が整えられているのかなと感じます.
ちなみに,デルフトから電車で15分程度です.
マウリッツハイス美術館 Mauritshuis
アムステルダムのRijksmuseumと比較してだいぶ小規模です.その分,シンプルで洗練された雰囲気が漂っていると感じました.(これは僕の個人的な意見です)僕のようにアート作品の吸収する許容量に限りがある人にとって,これくらいのこじんまりとした感じが好きなのかなと思いました.
マウリッツハイスには,フェルメールやレンブラントといった巨匠の作品が多数展示されています.中でも,フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』が人気です.ただ,この美術館が面白いのは,そういった名作を特別扱いせず,普通に展示している点です.ふと歩いていると,突然目の前に現れる感じで,「あ,これがあの名作か!」と驚かされます.
映画『真珠の耳飾りの少女』(2003)では,当時の様子がわかるおすすめの映画です.🎞️
ビーチ
夏の終わりギリギリにビーチに行くことができました.
デン・ハーグは海岸が近く,「スケベニンゲン(Scheveningen)」というリゾート地が広がっています.🤣
ビーチには,トップレスの女性が何人かいました.(村上春樹がエッセイでこの現象を「エーゲ海の法則」なんて言ってました.)
僕はその横で,電子書籍で漫画「チ。-地球の運動について-」に夢中だったので,トップレスが気にならなかったです.😎
ちなみに,この漫画は今月からアニメ化されて放送が始まったばかりです.皆さまにもオススメしたい作品です.僕もオランダから毎週欠かさずに見ています.
ロッテルダム
ロッテルダムは,オランダの第二の都市であり,世界最大級の港湾都市でもあります.
特徴的なのは,第二次世界大戦の空襲で大部分が破壊され,戦後に全面的に再建されたため,近代的な雰囲気を持っていることです.未来的な建物やアートが至る所にあり,オシャンティな印象を受けます.
ちなみに,デルフトから電車でこちらも15分です.(デルフトはちょうどデン・ハーグとロッテルダムの間に位置するので便利です)
モダンで独創的な建物
フェイエノールトスタジアム Feyenoord Rotterdam
サッカー日本代表のストライカー上田綾世選手が所属している,フェイエノールトがロッテルダムに本拠地を置いています.
オランダのエールディビジリーグで「ビッグ3」)の一角です.(他の2つはアヤックスとPSV)⚽️
過去には,小野伸二選手も活躍しました.
気づき・新発見#4
前回からコーナー化しました!
ヨーロッパでの新鮮な感性の中で,気付いた事を残していきます.
髪とシャワーと水質
お風呂に浸かりたい・・・♨️
僕は毎日シャワーを浴びていますが,こちらでは毎日シャワーを浴びる人の方が少数派だと思います.うちのスペイン人のルームメイトは,2~3日に1回程度し浴びないです.しかも,夜ではなく,毎回朝に入っています.少ない回数でも問題ないのは,こちらの人々があまり汗をかかないということが一因のようです.
また,シャンプーする頻度も週に1~2回程度らしいです.理由は,水道水の硬度が高いため,毎回シャンプーすると髪が傷みやすいからとのことです.
ちなみに,オランダの水道水は日本と同様に飲めます.
風呂入りて〜♨️♨️♨️オランダ人にとっての英語という言語の位置付け
以前の記事でも書きましたが,オランダ人の若い世代はほぼネイティブレベルの英語を話します.ただ,オランダ人同士で会話をする時は,やはり基本的にオランダ語だけ話します.僕はオランダに来る前,オランダ人同士でも英語を使うことがあるだろうと勝手に思い込んでいました.(思ったよりオランダ語が多いとギャップを感じて苦しんでいる留学生も多くいます)オランダ語は彼らのアイデンティティの核をなすもので,やはり母国語へのこだわりが強いのです.
もちろん,オランダ人は英語もオランダ語も流暢に使い分けるため,それぞれの言語で異なるアイデンティティを持っているのだと思います.(以前,所属研究室の英語ネイティブのイタリア人の先生が,「My identity is crisis」と冗談めかして言っていたことを思い出しました)
それゆえ,多くのオランダ語を話さない留学生は,オランダ人は英語を話せるのに,友達になるのは難しいと言います.オランダで圧倒的少数派の日本人として生活するということ
上記の続きですが,僕自身は英語がある程度話せるので「オランダ語を学ばなくても困らない」とたかを括っていましたが,その考えが浅はかだったと気づかされました.オランダ語は彼らのアイデンティティそのもの,無関心でいることは,相手の文化を軽視しているようなものです.異国で少数派の日本人として生きるなら,相手の文化に対するリスペクトが大切だと感じました.
それと同時に,僕は日本人であることを誇りに思います.(突然の愛国心表明🤣)まあ,冗談はさておき,日本の文化が世界で愛されていることを感じます.ふいにちょっとした日本語を発してくる人がいるので,そういう場面ではすごく嬉しい気持ちになります.同じように,僕もオランダ語への関心をもっと持つようにしたいと感じました.
そして,宮崎駿監督や鳥山明先生,岸本斉史先生,大谷翔平選手,角田裕毅選手,三笘薫選手など,日本のアイコンが築いてくれた素晴らしい文化・活躍があることに,感謝の気持ちでいっぱいです!ありがとうございます!(河村勇輝選手もNBAデビューおめでとうございます!)
まとめ
今回週末に日帰りでちょこちょこお出かけしている,デルフト近郊の街を取り上げて記事にしました.
次回の記事(#5)では,ポーランドに旅行に行った時の様子をシェアできるかと思います.アウシュビッツ強制収容所,ポーランド飯をお楽しみに☺️