百鬼夜行で死の世界へ
11月1日に巫女×妖狐に扮して、百鬼夜行に参列してきました。前日はハロウィンということで、ケルト文化にちなんだ和製ハロウィンを行ったのです。
猫娘やから傘お化けなど大御所はもちろん、シダの妖精や神社の精など個性豊かな妖怪たちが勢ぞろい。
吉野駅からゲストハウス『KAM INN』まで、お土産屋さんを覗いたり、三途の川を渡るために六文銭を集めたり(私は枯れたアジサイの花やアザミを拾いました)しながら登りました。
(↑長に六文銭を渡す妖怪たち)
私はこの日も賽銭箱を首からぶら下げていたのですが、途中、お店のおばあちゃんが寄ってきて、お賽銭をしてくれました。ありがたい、ありがたい、と拝まれて、神社の精(北くん)の頭にのっかってる社のガランガランも鳴らしてお参りしていました。
こんなに本格的に参拝されたのはこれが初めてかも。「本物の神社と勘違いされてないよね? 手作りってわかるよね?」とおろおろしていたら、「たぶん、まちまちから何か感じ取ったんだよ」と北くん。
私が思い描いている『生きてるだけで周りが幸せになって、その対価として豊かさが流れ込んでくる』という世界が具現化しつつあるようです。
さて、会場に着いたら、レッツもののけパーティー。ボーンファイヤー(迎え火・送り火)を焚いて、ケルト文化におけるハロウィンについていろいろお話を聞きました。
ケルト文化におけるハロウィンは、日本のお盆に似ているらしいです。ケルトでは、日の出から日の入りまでを一日と数えて、日が沈んでから翌朝昇るまでの時間は昼でも夜でもない曖昧な時間になります。ケルトの新年は11月1日なのですが、ハロウィンが行われる10月31日から11月1日の朝にかけては、旧年でも新年でもない曖昧な日。
もちろん、昼でも夜でもない。いろいろなものの境目が曖昧になって、人と人ならざるものの世界が交じり合う。その結果、ご先祖様を含むさまざまな霊や妖怪たちが人間界に入り込んでくるみたいです。
日が暮れた後、室内でカードゲームや団欒を楽しみ、六時過ぎにお暇しました。帰りがけ、KAMM INの窓を見上げると、窓に妖怪の影が浮かんでいました。明るい時は段ボールをくりぬいたお化けだったのに、暗くなると本物の妖怪の影みたいで不気味だった。
『三途の川を渡って死の世界に入り、人と人ならざるものの世界が曖昧に交じり合った空間で宴を開き、また三途の川を越えて人の世界へ。今、私はどこにいるのだろう。』
そんなことを考えながら、北くんの運転する車でおうちに戻りました。