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ジルバーン3走目(終わり):一口馬主日記~いつか俺も馬主に~145
1月8日(土)中京競馬場3R、3歳未勝利・ダート1800M戦。
14頭立てのちょうど真ん中、5枠7番からスタートしたジルバーン。
スタートゲートが開く直前、若干頭を上下させたように見えました。
そのためか、前走ほどではありませんが、気持ち出負けしたような感じで、両隣のお馬さんから一歩遅れたスタートとなりました。
一瞬、鞍上が押していくかのような動きを見せますが、すぐにやめて、そのまま焦らず後方に落ち着きます。
1コーナーを迎える頃には、後ろから2頭目までポジションを下げていました。これでは前走までと変わりません。
そのまま2コーナーを回り、すでに先頭との差は10馬身くらいに。
(やっぱり、ダートでも同じなのかな…)
前2走の展開が、頭の中に蘇ります。
3コーナーを迎える前に、前のペースが遅くなったのか、ぐぐっと馬群が縮まります。
少し離れたところを追走していたジルバーンをはじめとする3頭も、前との差が徐々に詰まってきました。
鞍上の手綱が、少し動き始めています。
3コーナーを迎え、ジルバーンの後ろ、最後方を追走していた1番の鞍上が猛然と追い出し始めました!
ジルバーンを外からかわして前に出ようとします!
ここで被されてしまっては、もう勝ち目はありません。
ジルバーンの手綱はそこまで動いているようには見えませんが、ノリさんはどうするんでしょうか?…前走と同じように、インを突こうとしているのかもしれませんが、スペースがないようにも見えます。
すると、ノリさんのアクションはそこまで大きくなっていないのに、1番のお馬さんは、なかなかジルバーンをかわせません。
どうやら、ジルバーンも少しずつ前との差を詰めているようで、いつの間にかすぐ前を走っていた4番のすぐ後ろに取り付き、さらにかわそうとする勢いです!
1番を引き連れたまま、間もなく4コーナーを回る…という頃になって、ようやくノリさんのアクションが大きくなり始め、その激に応えるように、ジルバーンがコーナーを回りながら、前の4番をかわしていきます!
ただ、結果として大外から捲くっていくような態勢になったので、内から5~6頭分は外を回らされることに…
それでも、4コーナーを回りきって、直線に入ったときには、前のお馬さんを数頭かわして、さらにすごい脚色で前を追っていきます!
直線の急坂に入り、前のお馬さんの脚色が鈍ってきますが、ジルバーンの伸びは衰えません!
坂を上りながら、次々と前のお馬さんを抜いていき、あっという間に2番手グループに取り付いたその時!…急に内にヨレ、ノリさんがチラッと後ろを気にします。
幸いにも、すぐ内側に何もいませんでしたので、進路妨害などにはならず…すぐに立て直して左鞭を入れ、ジルバーンも再びまっすぐ走り始めます!
残り200Mで、2番手グループのお馬さんたちをまとめて抜き去り、残りはあと一頭!…ところが、逃げていた11番は、その時点で3~4馬身は先を走っています。
(さすがに厳しいか…)
しかし!…ノリさんは必死に追いながら、左鞭を1発!2発!
ジルバーンもそれに応えて必死に11番を追っていきます!!
(え?いける?いけるのか?)
一完歩ごとに前との差を詰めるジルバーン。
そしてまた左鞭が飛びます!
(差せ!差せ!差せ差せ差せ差せ差せ差せーーーー!!!!!)
心の中で目一杯叫びます!
ここはディズニーランド。さすがに本当に叫ぶわけにはいきません。
コンサートやイベントで、声を出してはいけないスタイルに変わって2年近くが経ち、興奮しても声を出さずにいることに身体が慣れていたことが、まさかここでプラスに働くとは…(笑)
間もなくゴールを迎えます!
その差はみるみる縮まります!
(頼む!差してくれー!)
願いも虚しく、クビ差まで迫ったところがゴール。
残念ながら、2着に敗れました。
ただ、それでも3走目にして、これだけの走りを見せてくれたジルバーン。
本当に、本当に感動しました!(T_T)
これまで、馬券を当てたり、POG所有馬が勝ったりした感動とは全く異質な感覚に、身体中が包まれています。震えが止まりません。
惜しかった…
でも、本当に素晴らしい走りだった!
感動にうち震えながら、イヤホンをリュックにしまい、家族の元に戻りました。
次回へ続きます。
以上、鶴岡一之介(鶴)でした。
(画像は、中山競馬場のダートコース残り1000M地点のハロン棒)