ちんこすこう開発者は見た!#20 AKB総選挙@沖縄のカオスとプロ達の仕事
2017年6月17日――。
初めて沖縄で行われた「AKB48 49thシングル 選抜総選挙」。ご存じ、AKBグループをアイドルの頂点たらしめるイベントが開催されたその日、筆者は沖縄県の南部、豊見城市立中央公民館にいた。
本来このイベントは同市の「美らSUNビーチ」で行われる予定だったが、歴史的豪雨という不運に見舞われ、コンサートは中止に。そして開票イベントのみが場所を移し無観客で行われることとなった。
筆者もとある映像関連の仕事のため、現場スタッフと共に会場入りしたのだった。
前日の「美らSUNビーチ」。沖縄での大規模イベントを1年以上前から準備していたスタッフやメンバーは想像以上に凹んでいた。
筆者はAKB48の運営会社であるAKS(現:Vernalossom)の方々と仕事を通じて仲良くさせていただいていたこともあり、あの光景は今思い出しても辛い。亜熱帯気候の沖縄の空が恨めしく思えたのは後にも先にもあの時だけだ。
話を冒頭の公民館に戻そう。会場入り後の最初の感想は、
「が、学校!?」
だ。何しろ、グループ総勢322人のメンバーと、そのマネージャー、中継のスタッフがスタンバイするのは、ごく普通の公民館。ギリギリのキャパの中、文化祭でも始まりそうなカオス状態。当然ながらこれをまとめる先生方、もといスタッフも超絶バタバタしており、前日、凹んでいた面影は微塵もない。心配して損した。
自分はアイドル事情に詳しくないため、この日に向け「AKB総選挙公式ガイドブック」等の資料を読み込むことで、何とかメンバーのプロフィールを頭に入れていた。しかし、公民館に人が多すぎて、撮影とインタビューをする特定のメンバーを見つけるのに最も苦労した。
↑かなり助けられた「AKB48総選挙公式ガイドブック」
肝心のメンバーはというと、緊張と感動を共有するかのように、あちこちで楽しそうにおしゃべり。まさに休み時間の教室状態。そんな中でも、バックステージでは様々な取材や企画が次々と進行していく。とにかく皆さん、可愛いのは当たり前。予想以上に礼儀正しく、喋りがうまい。
握手券商法など、なかなか評価の難しい日本のアイドルカルチャー。だが少なくとも筆者は、彼女たちの成長や経験の場として機能しているAKB活動の側面を垣間見ることが出来た気がした。そして、そのプロ意識とモチベーションの高さに「AKBグループは裏方も含めてすごいな」と感動したのだった。
その後、開票イベント及びテレビの生放送は無事に終了。さっしーが三連覇を果たしたのは周知のとおりだ。
そんな中、ちょっとしたハプニングがあった。AKB48の人気メンバーのひとりである須藤凜々花さんが、スピーチの最中に自身の結婚発表を敢行したのだ。筆者は「こういう形での結婚発表もあるんだな」と異例を通例のごとく捉え、徳光和夫が仕切るステージに向かって祝福の拍手すら送っていた。
しかし、サプライズ発言に驚く他のメンバーの後方、テレビの生中継で
なんと筆者自身の間抜けな姿が映ってしまったのだ。
とはいえ、それも今となっては良い記念。個人的にも貴重なVTRとなった。
イベント終了後「須藤はどこだー!」と走っていたメディア陣の姿とともに、思い出に残っている。