なんとなくMIDIクロックジェネレーターを作っちゃった③(完)
行き当たりばったり的にブレッドボード上で組み上げたMIDIクロックジェネレータ―。前回、プリント基板をKiCadで設計し、JLCPCBに発注した。その基板が届いたので、さっそく組むことにする。
検品
今回は基板が小さい(70mm×65mm)ので、JLCPCBの箱もいつもより小さめで、送料も安かった。早速、開封。
これが送料込みで9ドル以下なんだから、電子工作をするにはいい時代だよなあ。これで円安とか、世界的な部品供給不足とかがなければ、もっとお安く作れるんだけどね。
組み立て
とりあえず部品を揃えて、はんだ付けを開始だ。
まずは背の低い部品から、というのが大原則。今回は、抵抗→LEDの順番かな。
そうそう、基板化するのはこれが最初だから、設計をミスっていないか動作検証をしなければだ。基板設計をミスっていた場合に、部品を無駄にしたくないので、高価な部品は直接はんだ付けせずに、ピンソケットを介して挿すようにする。抵抗とLEDは袋単位で買ってあるぐらい安いから、そのままはんだ付け。
なお、ピンソケットが傾いたままはんだ付けしてしまうと、部品を挿せなくなってしまうので、ピンソケットは、部品を挿した状態ではんだ付けした方が間違いがないと思う。
さてさて、部品を取り付けて動作検証。上手く動くかな?
――動いてる!
PCには、例によってMIDI-OXを立ち上げて、MIDIビートクロックを受信させている。ブレッドボード上で仮組みしたときと、全く同じ動作をしているようだ。基板の設計はちゃんとできてたってことだな。
じゃあ、あらためて部品を基板にはんだ付けしていこうか。
ケースに入れるのは面倒なんで、部品箱に転がっていたスペーサーを付けて足にした。この手の作品にありがちな処理だね。
これで完成! あっという間にできちゃったなあ。
最後に設計データを修正しておく
これでひと通り完成はしたんだけど、作っている最中に気になった点があったので、念のため基板データを修正しておこうと思う。
気になったのは、部品を付けるときの「向き」が分かりづらかったことだ。LEDには「A」「K」という記号を入れていたんだけど、小さすぎて文字がよく読めなかった。なので、ダイオードの回路記号をフットプリントに追加した。
その他、マイコンにUSB端子の図を描き入れたり、ロータリーエンコーダに「A/B/C」(A相・B相・COMMON)という記号を入れたりと、いつかまた作るときに備えて、完成度を高めておくのだ。
本業(ゲーム制作)でもよくやるんだよね。リリースした後に、直しきれなかった箇所の修正データだけは準備しておく、みたいなことを。
もう習い性のようになっているから、これをやらないと気持ちが悪いんだわ。完全に自己満足の世界。でもそれがいい。
最後の最後に
これで完成…してはいるんだけど、7セグがちょっと眩しかったんで、半透明スモークの樹脂板をカッターで切って、フロントパネルっぽく上に付けてみた。
ロータリーエンコーダのつまみが取れなかったんで、不必要に大きな穴を空けて不格好になっちゃったけど、まあいいだろう。これにて本当の本当に完成だ!
このクロックジェネレータ―を何に使うかは考えてないんだけど、まあ何かに使えるでしょきっとw とりあえず作るのは楽しかったな。
さーて、次は何を作ろうかねえ。
ってその前に、MeloMIDIcaを完成させなきゃだ…。
(この項、了)