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ブラジルのお正月

Feliz Año Nuevo!!
皆さん明けましておめでとうございます

横浜市鶴見区には南米にルーツを持つ人々が多く住んでいます。そこで今回は、特にブラジルのお正月について、ブラジルにルーツがあり、区内で輸入品を取り扱う店舗MAHALOHのオーナーである川崎俊広さんにお話をお伺いしました。


1.ブラジルと鶴見の関係


鶴見区には多くの在住外国人が住んでいます。ブラジルにルーツを持つ人の数も多く、令和6年11月末時点で1,264人と横浜市内で最もブラジル人が集住している区とされています。その背景には、明治から昭和にかけての間に沖縄や朝鮮から多くの人々が京浜工業地帯に仕事を求めて移住してきた歴史があります。1990年以降、入管法改正とともに南米からも多くの人が移り住んだと言われています。
参考資料:令和6(2024)年 外国人の人口https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/yokohamashi/tokei-chosa/portal/jinko/gaikokujin/r6gaikokujin.html

2.ブラジルでのお正月


ここからはMAHALOの川崎さんに聞いた「ブラジルのお正月」について、食事、衣装、イベント装飾の面から紹介します。

食事


お正月は家族や友達みんなが集まって一緒にご飯を食べるそうです。一人一品の料理を持ちよりクリスマスからお正月にかけてはパーティを開いてみんなでお祝いします。特に、豚肉は鼻を啜って常に前に進むことから縁起のよい食べ物とされ、お正月には特によく食べられるそうです。お正月前のクリスマスにはパネトーネというイタリア発祥の大きなパンを食べます。また、川崎さんの家庭では、日本のお正月の食文化でもある年越しそばも食べるそうで、日本の食文化と融合したお正月の食事の様子が伺えました。

店舗に並ぶパネトーネ。たくさんの種類、大きさがあり年末はよく売れるそう

衣装


ブラジルのお正月文化の一つとして特徴的なことと言えば、白い色の服を着ることです。ブラジルの文化では、色に様々な意味を持ち、なかでも平和を意味する白に、新しい年が幸せな1年になるよう願いを込めます。また黄色はお金を、そして赤には愛情の意味があり、新年への願いを服装の色で表現するそうです。

家族や友人達が集まり、白い服を着て新年の幸福をお祝いする

イベント


ブラジルではお正月に花火が上がり、海が近い地域では人々はビーチに集まり花火を見るそうです。各家庭でも、音だけが鳴る花火をあげ新年をお祝いします。日本ではこの文化はあまり知られていないことが多く川崎さんの家庭では、花火をする代わりに家族や友人たちとゲームやプレゼント交換を楽しむそうです。

ブラジルのビーチでの花火

ブラジルは日本とは異なる文化を持っていますが、料理や服装などに深い意味が込められている点では、日本の文化と共通する部分も多くあります。今回はブラジルの文化についてご紹介しましたが、鶴見にはブラジルをはじめ、さまざまな国のルーツを持つお店が多くあります。世界にはさまざまな行事や文化があり、それらを知り、体験することは多文化共生の第一歩となります。パスポート無しで世界の料理や文化を楽しめるのが鶴見の魅力です。皆さんも是非、鶴見の街を歩いて様々な文化に触れてみてはいかがでしょうか?

取材に協力してくれたMAHALOHオーナーの川崎さん

【店舗情報】
MAHALOH
横浜市鶴見区潮田町3−142−5
https://map.tsurumilounge.com/information/51/
取材・文 飯田卯月

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