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「まなびのよはく」をデザインする

社会教育主事講習メモです。
テーマは、カリキュラム・マネジメント

まずは冒頭の導入からメモ
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・打席数を確保する。打席に立っていることに気づいてない子どもどうする?
・ハプニング(予測不可能性)を活かす。いま、オレの出番なんだな、っていう。
・子どもたちに役割が見つかる⇔当事者性
・ゴールイメージと現状の差が乖離している時の介入を待った時に主体性が発揮されるチャンス(余白)が回ってくる。
・場に委ねているという雰囲気
・大人がつくろうとしている「個別最適」と子どもたちが求めている「個別最適」は異なる。どっちに主体があるのか。
・地域の大人、子どもが求めている学び(評価)などの教師の「責任」という葛藤
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「学びの余白はどうつくる?」
って話。

目的に向かう手段としての学びから
「機会」としての学びを発見すること。

そこに、自らの出番をつくる(気づくこと)
≒ハプニングを活かして主体性を発揮する機会をつくる
探究プロジェクトのデザインっていうのは
そういう「余白」をつくることなのかもしれない。
それは「場」だったり。

そして、本題のカリキュラム・マネジメントについてメモ

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カリキュラムのPCCA⇔教育目標の実現
カリキュラムを支える三角形として組織構造と学校文化
があり、真ん中にリーダーがいる。
これって、「経営」と同じだよな、と。
カリキュラムのPDCAのポイントは事前に「評価」について設計できていること
評価方法、評価の時期、評価データの収集・蓄積・分析の方法、評価結果の活用方法
を設計し、チームで共有しておく。
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次に五ケ瀬中等の上水先生の話

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探究リーダーとして大切にしたこと①
先人たちが積み上げてきたものをリスペクトしながら
1 譲らない/れないものとは?
・スクールミッション(学校の成り立ち)
・学校/地域に固有するもの(歴史、思い)

2 挑戦する/し続けるものとは?
・カリキュラムポリシー(目指す学びの在り方)
・社会や時代に対応するもの(変化、願い)

探究リーダーとして大切にしたこと②
1 カリキュラムの全体像を可視化する
生徒が学びを実感し、混ぜ合わせ、自ら変化を創り出すためには、どのようなカリキュラムの全体構造が最適だろうか
体験的な学び(オーセンティック)⇒実践的な学び(アクション)⇒普遍的な学び(アカデミック):問いの探究
地域体験活動⇒マイプロジェクト⇒課題研究活動(中等なので2年ずつ)
2 担当教員に「Will」と「Why」を問いかける
生徒のいまを最も把握している担当教員からの声(提案・疑問)に耳を傾ける

スクールミッション:若人らしい野性味や冒険心の育成と回復、感動と感性の教育
実感する学び⇒越境する学び⇒協働・共創する学び
「知る:ナルホド Teaching」「掴む:ドキドキ Coaching」「創る:ワクワク Torching」

計画されたカリキュラム:育てたい力、評価方法の明確化、プログラムの設計
⇒実施されたカリキュラム:教師によって実践されたカリキュラム
⇒達成されたカリキュラム:カリキュラムを通して達成された生徒の成長

探究学習の失敗体験
✕プロジェクトの質が低い 提案レベルまでの探究、解決策が表層的
〇ラーニングの質が高い、各自の強み自覚、協働性向上、コンピテンシーの発揮
⇒スキルだけのトレーニングではなくコンピテンシーの土台を積む必要性
PDCA⇒PD「S」A:プロジェクトがどうすればうまくいくのか?ではなく何を学んだか?目標は正しかったかを検証
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これが五ヶ瀬中等のカリキュラム・マネジメントか、と。
真似できることがたくさんあるなあと。

そして次は組織文化について
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「生徒に対する学校の教育機能は、教科指導の具体的な方法によるものではなく、むしろ、子どもに対する教師集団の期待の形成と共有のように、学校がどのような組織文化を構築しているかによって大きく左右される。」(エドモンド1979)

学校組織文化とは? 
基本的仮定:基本前提、固定概念
⇒価値:組織に広がっている審美感、価値観、哲学
⇒人工物:目に見える、聞こえる、感じることができるもの。言動、仕事の手順、風習など

フォーミング(同調期)⇒ストーミング(混沌期)⇒ノーミング(調和期)⇒トランスフォーミング(変革期)

全教員に投げかけて問い
1生徒たちが本校に集ってきた「思い」とは?
2本校が「学びの森」と呼ばれている理由は?
3先生たちはいまワクワクしていますか?
同じ言葉(理念)をもち、同じ景色(ビジョン)を描く

組織文化の変革プロセス
人工物:成功体験「子どもが伸びた!」
⇒価値:価値観の修正、再構築
⇒基本的仮定を形成し、意識から抜け落ちていく(当たり前になる)
ある問題解決が機能し、組織がその成功を繰り返し認識すると、価値観が変容しやがて基本的仮定を形成する

リーダーの3条件:周囲との良い関係、判断の明確さ、高い専門性
組織開発の基本は対話:対話をデザインすることが組織をより良くするための一歩目
・対話の機会をどう作るか
・対話の内容をどうデザインするか
・対話の参加者をいかに巻き込むか
・対話の空間をいかにデザインするか
・対話の時間をどのように進めるか
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カリキュラムをつくっていく、と同時に組織文化を醸成していくこと。
それが必須なのだなあと思った。

浮かんだキーワードとしては「まなびのよはく」かな、と。

PD「S」Aの話もそれかなと。
PDCA、つまり目的・目標に対して、達成した・しなかった、で改善して次のアクションへ、ではなくて

これによって自分(たち)は何を学んだのか?新たな発見はあったのか?そもそもその目標でよかったのか?
それを問いかけるふりかえりをしなきゃいけないんだなと。

「機会」として学ぶこと。
1人のプレイヤーとしてそこに参画すること。
ハプニング(予測不可能性)を歓迎すること。
そこに当事者性を発揮する「機会」が生まれるから。

感じたことを「場」に出すこと。
「場」を主語にて、動いてみること。
ふりかえって自分の役割(役)を検証すること。
「プロジェクト」ふりかえりでは、「成果」と「学び」とを両方振り返ること。

「まなびのよはく」をデザインすること。

なんかそんなキーワードです。

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