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【春弦サビ小説】はじまりの歌

今朝も4時起きで出勤。
5時から開くうどん屋さんで
きつねうどんを食べていた。

AMラジオから音楽が流れていた。
ふと耳を傾けてみた。

春の風が
鼻腔をくすぐる
あれは
こんな日だったね
 
キミはギターを始めたばっかり
拙い指で 
ギターをボロンと掻き鳴らす

カッコつけたくって
ギターをボロンボロンボローン


それから
キミはコードを知って

ボクらの船は
コードに乗って
世界を駆け巡ったっけ!
 

『 はじまりの歌 』プラムさん作詞

「はじまり、かあ・・・。」

なんとなくときめくような歌詞だった。
特に「ボロンボロンボローン」がいいなあ。

もう一度聞いてみたいなあ。

食べることに戻っていたので、
歌い手の名前を聞き逃していた。

「自分の人生も、ボロンボローンだったな。」

うどん屋の姉さん、と言っても、
もう70代に入ろうかという人だが、
今日も一日働きづめの生活を
嘆く話を私は聞いていた。
他に客は居ない。

朝は私も憂鬱だ。
一日が長く遠く感じてしまう。
仕事はきつい。
できることならすぐにも
辞めてしまいたいけれども、
今日もうどんを食べている。

「ギター、俺もやってみようかな。」

ちょっとしたことなんだ。
やる気になるってことは。
とても些細なきっかけ。

それは、まるで自分だけが
見つけたような、
宝物を見つけたような、
そんな自分の心の中の
小さな小さな輝きだった。

心の中で「ありがとう。」を
つぶやいていた。

今日もこの一曲で頑張れるかもしれない。

今度、この歌をラジオ局に
またリクエストしてみよう。

私はまるで、お礼の気持ちで
そうすることにしたのだった。

(終わりです。639字)

☆彡

こんばんは。
春弦に大変お世話になっております。
つる です。

現在は春弦サビ小説の企画進行中ですね。
やっと、rira さんの作品リストを
軽く眺める時間を取りました。

今回採り上げる noter さんは、
プラムさんです。

春弦に、歌詞を提供下さいました。

リンク先のコメント欄に行きましたら、
にゃんくしーさんが歌われた音源の
URLが貼られております(スタンドFMです)。
併せてどうぞです。

最初、どういう話にしようか迷いました。
しばらく時間が経って、
ラジオからこの歌(歌詞)が流れて来る
という設定を思いついて、
お話を作っていきました。

私は特に小説など、お話を書くのは
得意とは思っておりませんで、
拙い書きぶりに恐縮しております。

しかしながら、楽しんでゆっくり
書くことができました。

すてきな詩を書かれました
プラムさん、
そして歌われましたにゃんくしーさんへ
感謝申し上げます。
にゃんくしーさんのお歌、
ほんとにいいよー。

企画主催者 PJ さんのリンクも
貼っておきます。

あとタグも貼るのだったかな。

#春弦サビ小説

それではまたです。
みなさまへ感謝申し上げます。
ありがとうございます。🎸

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つる@ピアノ音楽家
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