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“サカナ専用道”を作った話

こんにちは!
「つりチケ」のゆきおです。今回は前回の続きで、私たちが滋賀県の【愛知川漁業協同組合】(以下、愛知川漁協 えちがわぎょきょう)や地域の方々と一緒に取り組んでいる、とあるプロジェクトについてのご紹介です。


“サカナ専用道”って?

始まりは小さな会話から
このプロジェクトのきっかけは、つりチケを運営する株式会社creatoの代表・瀬川と愛知川漁協の村山組合長とのお話でした。

最初は発眼卵BOXを使ったアマゴの増殖や釣り教室といった小さな活動でしたが、どんどんアイデアが広がり、またたくさんの人が協力してくれるようになって、「ビワマスが遡上できる簡易魚道(仮設型の魚専用の通り道)を作ろう!」というプロジェクトが生まれました。

ビワマスのための魚道が必要な理由

琵琶湖に生息するビワマスは、世界でも数少ない古代湖の固有種です。

産卵時期のビワマス。体長は50センチを超えている。

愛知川支流渋川は、毎年秋にビワマスが産卵のために遡上する、近隣の川の中でも珍しい自然渓流です。
一方で、上流300mある堰堤により魚の遡上が阻止され、遡上の環境が十分に備わっていないのも事実です。

2.5メートルほどの砂防堰堤。ビワマスが登れず、産卵場所が限られる→【希少種の繁殖に影響】

これまでの歩み

ここでは、このプロジェクトがどんなふうに進んできたのか、3年間のハイライトをまとめます。

1年目:魚が遡る道を試しに作ってみる(2021年)

・魚が登れる道を作るために簡易魚道を設置
・延べ50名強参加。DIYのように魚道を作成
・資金は東近江三方良し基金のサポートで確保
結果:魚が遡るための道の基本形を作ることができました。(魚を登らせることはできず)

2年目:改良してさらにいい道へ(2022年)

・1年目の成果をもとにさらに改良
・ビワマスが遡上する様子を確認!!!
結果:川の生態系が広がっていることを証明できました。

堰堤を越え、無事に子孫を残すことができたビワマス。

3年目~:さらに広がる可能性(2023年~)

・2024年にはYahoo!ニュースにも掲載
・より効率よく川をつなぐ魚道を完成
・ビワマスの産卵床も前年と同じくらい(26か所)確認
結果:この活動が経済的にも価値があることを示しました。

川をつなぐ道ってどれくらいの価値があるの?
今回の設置によるビワマス遡上の成果をもとに試算すると、50年間で3.4億円以上の経済効果が期待できるんです!(計算式はコチラ)釣り観光や地域の活性化も含めると、さらにその価値は広がります。


このプロジェクトが大切な理由

  • 生き物がもっと暮らしやすい環境に:川をつなぐ道ができると川の上下流がつながり、生き物たちの住む範囲が広がります。

  • 地域の魅力アップ!:釣り人や観光客が増え、地域全体が元気に。

  • 未来への投資:SDGsの目標14(海の豊かさを守ろう)と目標15(陸の豊かさも守ろう)にぴったりの取り組みです。


全国各地で、一緒に未来を作りませんか?

このプロジェクトは、地域の力とみんなのアイデアで実現してきました。

滋賀県・愛知川以外にも、全国で同様の取り組みが必要な河川はたくさんあります。

企業の皆さんがこのプロジェクトに関わることで、企業の社会的責任につながる他、従業員のモチベーションアップなど様々な面での好影響が見込めると考えています。

お問い合わせ

河川での取り組みについてご興味をお持ちの企業担当者の方は、ぜひお気軽にご連絡ください!

  • メール:support@tsuritickets.com

皆さまからのご連絡をお待ちしています!