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"サカナの保全"から考える、私たちの未来への投資

あけましておめでとうございます!
「つりチケ」のゆきおです。新しい年が始まり、みなさんも「今年こそは!」という目標や抱負を掲げている頃でしょうか?私はというと、自然と向き合う中で改めて「未来への投資」について考えています。

今回は、渓流釣りや魚の保全活動を通じて見えてきた自然再生の取り組みが、人類や企業にどんな未来をもたらすのかについてお話しします。

この記事が、新しい年の始まりにふさわしいインスピレーションになれば幸いです。


渓流釣りから学んだ「未来を整える力」

渓流釣りをしていると、自然の微妙な変化に気づくことがあります。たとえば、昨年は魚影が濃かった川が今年は静かになっていたり、渓流魚の産卵場に思わぬ障害ができていたり。

こうした変化は、気候の変動の影響や人間の活動の影響を受けています。

ある川の通常の状態。
数年前に起こった豪雨時。定点カメラも流される一歩手前でした。

自然環境は一度乱されると、回復には多くの時間がかかります。ですが、適切な対策を取れば、再び豊かな環境を取り戻すことが可能です。

渓流釣りから学んだ「未来を整える力」という言葉には、こうした現場での学びが込められています。

渓流魚の生息数調査に生息数調査を見学

ただし、自然環境への介入は慎重に行う必要があります。 積極的に介入すべき場合そうでない場合 を見極めることが大切です。

  • 積極的に介入すべき場合
    過去の人為的な影響で生態系が崩れているケースです。たとえば、乱獲や河川開発で魚が減少した場合、魚道の整備や放流などの措置が必要です。こうした取り組みは、人間が責任を持って環境を再生する一歩となります。

  • 介入を控えるべき場合
    一方で、自然が自力で回復できる場合もあります。たとえば、過剰な放流が他の生態系に悪影響を及ぼすことも。自然が本来持つ力を尊重し、人間の手を極力控えるのが最善策になることも多いです。

このバランス感覚は、ビジネスや社会の課題解決にも通じます。どこで資源を投入し、どこで待つべきか。その判断力を鍛える機会は、自然と向き合う中で得られるものだと感じています。


渓流域での自然再生への第一歩

「つりチケ」では、2024年に以下のような自然再生の活動に参加しました。主には各地の漁業協同組合の皆様にご協力していただき行いました。

  • 宮城県:環境に関心の深い企業の方と一緒にヤマメの親魚放流を実施。産卵間近の親魚を放流することで、自然下で産まれる魚を増やします。

  • 栃木県:企業や釣り・アウトドア関係者とともに、ヤマメの発眼卵を放流。卵の成長を観察する活動を通じて環境教育の場を提供しました。

  • 静岡県:地元釣り人と企業の方々と協力し、アマゴの発眼卵放流を実施。

  • 滋賀県:琵琶湖在来種「ビワマス」の産卵を支援するための簡易魚道作りを行いました。この取り組みは愛知川漁協さんなどとここ数年継続して行っています。

  • 和歌山県:アユの産卵場を清掃し、卵の観察活動を実施。自然体験を通じて多くの参加者に生命の大切さを感じていただきました。

これらの活動を通じて、多くの方に「自然再生に参加することの意義」を実感していただけたのではないかと思います。


自然との対話が未来を変える

渓流釣りや保全活動を通じて感じるのは、「未来を良くするためには、まず自然をよく知ること」が大切だということです。自然の中で自分の行動を俯瞰する視点が生まれ、それが仕事や日常の新しいアイデアにもつながります。

2025年も「つりチケ」は、企業の皆さまと一緒に、渓流域の保全活動を通じて豊かな未来を目指していきます。釣りを通じた自然再生は、SDGsやESGへの貢献としても重要な取り組みです。新年のスタートに、自然と向き合う一歩を一緒に踏み出してみませんか?

次回の記事では、より具体的な活動事例や長期的な目標についてお話しする予定です。今年もどうぞよろしくお願いいたします!