いったいどんな思考回路してるとそんな返しが思いつくんですか??【#6】
医師を含め医療者も人間です。ちょっとした冗談を言うこともあります。
笑えることもあれば、全く笑えないブラックなものもあります。
私の大好きな上司キタマ先生はときどき変なことをいいます。
キタマ先生の冗談を4つ忘れないように書いておきます。
私もどこかで必ず使おうかと思っています。
医療者ネタです。
影
あるときキタマ先生、自分の病院で胸のレントゲンを撮りました。
胸のレントゲンを撮ってくれたのは、同僚で仲のよい放射線技師のタイヨウさんでした。キタマ先生のレントゲンには小さな影がみえました。
レントゲンを撮った放射線技師タイヨウさんとキタマ先生の会話です。
技師タイヨウさん「キタマ先生、左のここちょっと影が見えますよね。」
キタマ先生「うん?どこどこ?」
タイヨウさん「ここです。」
キタマ先生「うーん・・・・、ま、僕はレントゲンに影があるだけだけど、タイヨウ君は人生に影があるからね、ふふふ。」
技師タイヨウさん「はぁ、キタマ先生、そんなことでごまかせないですからね、精査してください。」
結果何もなかったようです。よかったですね。
消毒
脳外科医の仕事には頭をあける手術(開頭手術)以外にも、血管撮影室といって放射線が出ている部屋で検査(血管撮影)をしたり手術(血管内治療)をしたりします。
血管撮影室では放射線が出ているので防護服を着ます。
そんな血管撮影室での出来事です。
あるときキタマ先生、防護服を着ないまま放射線がでている血管撮影室に入り処置をしていました。
技師タイヨウさん「先生、放射線出てます。防護服着るか部屋から出てください。」
キタマ先生「だいじょうぶ、だいじょうぶ。」
技師タイヨウさん「大丈夫じゃないです。気を付けてください。」
キタマ先生「ときどきはこうやって消毒しとかないとね。」
技師タイヨウさん「いや放射線は消毒にはならないですから。早く出てください!」
キタマ先生「でもちっちゃい癌とかあったら死んでくれるかも知らんし。」
技師タイヨウさん「そんなわけないでしょ、もう早く!!!」
キタマ先生「はい、すいません・・・・」
わたしの心:なんで血管撮影室で漫才してるんですか(笑)、患者さんも笑ってますよ。
アシスタントかレジスタントか
キタマ先生は六〇歳近くで、もうベテランです。
手術の椅子に長時間座っていると褥瘡ができかけるし、目もみえにくくなっているらしいです。
でも手術は我々より繊細ですし、知識も豊富です。
そんなキタマ先生が突然言い出しました。
キタマ先生「つれづれ先生、もうほとんどの手術できるでしょ。手術に入らなくてもいいよね?」
わたし「なにおっしゃっているんですか。そんな楽せずに助手に入ってくださいよ」
キタマ先生「うーん、助手として手術に入っても、血管切ったり道具落としたりしてアシスタント(手伝い)じゃなくてレジスタント(妨害)になっちゃうからね。あははは。」
わたしの心:うまいこと言ったってダメですよ。ダメです。働いてもらいます!!
回診と徘徊
キタマ先生がある日また突然言い出しました。
キタマ先生「最近、ぼけてきてるって思うんだよね。周囲の人にもそう思われてるみたいだし、ちょっと悲しい。」
わたし「なにを突然言い出すんですか、というかどういうことですか?」
キタマ先生「やっぱり年だからかな。往診で病棟まわってる時さ、看護師さんに言われたんだ。”あれぁ徘徊ですか、どこからきましたぁ?”って。それでさ、今もしかして徘徊してるんじゃないかって思っちゃったんだよね。」
わたし「いやそれは、その・・・・・・・」
キタマ先生「ちょっとかわりに往診してくれない??」
わたし「いやです(即答)。」
わたしの心:高度な技術を用いた仕事の押し付けだ、断固拒否する!
どこの上司もこんな感じなんでしょうか。
仕事には厳しくても、ときどき変なことをいう、こんな上司になれるといいなと心から思います。
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