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アメリカに研究留学してなにを学ぶんだろう?(日本でも良くない?って疑問、よくあるよね。)

(表紙の写真はNYCの博物館で撮ったんだけど、鼻の穴の横から下の牙が突き出てるワニ)

ここは徒然なるままに書いていくnoteとして解説したので、今の徒然を書いてみようかと思った。徒然に書くとわかることや気づくこともあるよね。
割と毎日いろんなことを紙のノートに書いているんだけど、そこから何かを見つけて考えるってのも難しいなと最近思ってる。日本ではそんなことしたこともなかったんだけれど。(まぁ、最近流行りのjournalingってやつですね。)

新しいラボに来て、なんだかんだ丸9ヶ月が過ぎようとしている。
早いような、とはいえしんどかったし、長かったな。
旦那さんが車であとちょうど半年くらい。早く来てほしいけれど、手続き全然進まないってのが最近(進まないってのは、私が面倒でやってないからってこと)。

今のラボはボスが日本人で、歳も割と近い。アメリカ人の学生もいるけれど、学部の子が3人いるだけ。ポスドクも数人で、それは全員日本人。
つまり、日本人主体ラボ。
ここで何を学ぶか?なんだけど、この9ヶ月いろいろ学んできたし、今も学びたい、習得したいから頑張っていることがある。今回はこれを下にくわしくメモしておこう。

ここで何を学びたいか。
日本とアメリカで圧倒的に違うのは、「ラボがなくなる危険性、クビになる危険性」。
アメリカは本当に、すぐクビにされるんだってことを実感する。
この前までいた人が、クビにされていたりする。
私はこの1年間は少なくとも、奨学金なので、大丈夫なんだけど。9ヶ月の間にも、いなくなった人数人存在する。
ラボも、消滅したりする。なので、そのラボのポスドクとかは必然的に仕事を失うことになって、就活が必要になる。
でもまぁ、同じ大学内で新たにポスドクしてたりするんだけど。

アメリカでラボを持つ、ということは本当に大変なんだなということを知った。

日本では、教授になってしまえば(教授に限らずパーマネント職)、クビになることなんてほぼほぼないし、退官まで安泰って感じだけど、やっぱりそうじゃないからこそいい研究が出てくるのか?と思ったり。

そんなこんなで、私が今学んでいるのは、「どうやって周りに成果で負けずに、いい成果を出すか。無駄な方向への努力を全て意味のある方向への努力にできるか」ということ。
無駄な方向へ努力している暇はないってことだ、と言われたんだけど、これが結構難しい。

私は、こだわりが強い方だ、と言われて。確かにそれは、自分でもわかっているんだけど。こだわり強い。
実験のやり方とか。やりたい実験とか。
そこを、むだな実験をせずに、目的に一直線の実験だけをきちんと優先順位をつけてやっていくってことを訓練(?)している。

こだわり、というか、多分私の場合、「不安感」なんだと思う。
私の実験条件がいけなかったのかも、とか、私の実験手技がダメだったのかも、とかそう思いがちになってしまう。そうならないように、無駄に条件増やしたり、いらない実験してしまったりしがちだと、今のボスに指摘されている。

「不安を消すためにやりたい」というこだわり
でもそれをやると実際は時間の無駄、という優先順位の乖離

これをうまいことやっていく訓練をしてもらっている。
なので、結構うまくいかない。
人間14年も自己流で育ててきた考え方をそうすぐには変えられないらしい。

すぐに自分のこだわりに傾いてしまうらしい。そして傾いている時はなかなか自覚できない。なので、ここでわりと怒られる。
「また前の思考にもどっている」って。

でも、自分で自覚できない、言われて初めて、「あぁー…そうかもしれない…」ってなる。
そして、対策がまた掴みきれない、曖昧な感じでしか理解できないので、また難しい。具体的なことに対処していくって、これに比べたら簡単なんだなと思う。

考え方を変えるってとっても難しいんだなって、思っている。
ここが一番本当に、辛い。

そう、辛いってことも結構ある。
わからないから。掴めなから。答えがない、とかそんなレベルじゃないふうに私は感じている。

でも、習得したいから頑張ってしまう。

この先、ラボを持ちたいし、研究資金を獲得したりしたい、競争的に何かを獲得しにいくことは多くなるはずだし、そういう時にも仕事を止めない、混乱しない、優先順位をきちんとつけて、効率よく進める。そうしたい。
そうしたいのに、できない。
そして、怒られる。(これは将来的には怒ってくれる人もいなくなる。。。)

将来のためにとはいえこれらが辛い。辛いし、結構心的負担がでかい(簡単にいうと、これが「忙しい」の一種なんだと思う)。

まだ、いろんな解決策が見つからなくて、楽にならなくて。
こんなに今ここに書いてみたけどまだ全然曖昧で。

でも、アメリカに来て、自分のラボを持つということの厳しさをみたから、頑張ろうって思えている。
今まで大変だったことはそこまででもないじゃんってちょっと思えている。
この留学ではその辺りのことを学んで、身に付けたいって思ってる。

生活面とか文化面も新しいことがあって、面白いけれど、そればっかりでは意味がないので(いやもちろんゼロってことはないけれど)、ちゃんと身になる、将来的に自分が研究で生き残れるための何かをちゃんと習得したい。

ということで頑張ります。
徒然日記。9/22/2024



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