代打論
今のドラゴンズの状態は本当に厳しい…。中でも、ここ数年厳しいのは代打の層が薄いこと。
現状の代打層
ドラゴンズの現在(7月30日時点)の代打成績は以下のとおりです。
ここまでで、24人の打者が代打起用され、その筆頭は加藤翔でした。その後を、アルモンテ、鵜飼が追う形。しかし、この記事を書いている7月30日時点では、この3人は一軍に登録されていません。現在の一軍登録者で代打起用が多いのは高橋周で、時点が溝脇。そして宇佐見、後藤と続きます。
議論を呼んだ「代打・溝脇」
この記事を書こうと思ったのも、7月25日の横浜戦があったからです。
1ー5で負けていた9回裏、中日は相手クローザーの森原を攻めます。一死一三塁から石橋の適時二塁打と大島の犠飛で2点差に詰め寄ると、福永と代打・後藤が連続四球。
ここで、三浦監督が投手を伊勢にスイッチすると、立浪監督は途中出場で9番に座っていた鵜飼に代打・溝脇をコール。結果は二飛でゲームセット。
次が投手の打順であり、ネクストで高橋周が用意していたことから、「なぜ溝脇を代打にしたのか」「代打の序列が溝脇>高橋周なのはおかしい」とネットでも議論(というか不満?)が巻き起こり、Twitter(現・X)では「代打溝脇」がトレンド入りしました。
なぜ立浪監督は「代打・溝脇」をコールしたか
代打に溝脇を起用したことを考えると、実は去年の9月に伊勢から殊勲打を放っています。また、溝脇は伊勢の九州学院高の先輩にあたります。テレビで解説していた福留氏が「溝脇は速いストレートに強い」とも言っていました。
また、溝脇に何とか繋いでもらい、まず同点。その次に高橋周で逆転を狙う、というシナリオを思い描いたのかもしれません。
ベンチ裏の状況までは見えないので、準備の状況までは分かりません。準備の状況が良かったのが、溝脇だったかもしれません。
もしかしたら、伊勢が右投手というだけで左打者を代打に出したかもしれない。
とにかく、何らかの根拠を基に、立浪監督は溝脇を起用しました。しかし、思い描いたとおりの結果にはならず、試合は終わってしまいました。
雰囲気
「代打・溝脇」がコールされた時、ドームの雰囲気はどうだったでしょう…?テレビの前で観戦しているファンは…?
Twitterの感じを見ると、トーンダウンした感じがありました。
実は、失礼ながら筆者もそうでした。「本当に大丈夫か…?」と思ってしまった。
そういった気持ちは、選手に伝わってしまうものなのかもしれません。
絶対的な代打の切り札
ここからは、私の持論です。
代打の切り札は、球場の雰囲気を全て持っていってしまうような選手でないといけないと思います。
中日で言えば、立浪監督の現役晩年や巨人から移籍してきた晩年の小笠原道大、最近では阪神から移籍し去年引退した福留孝介などでしょうか。
球場にコールされただけで、球場がどよめき、期待を寄せられる選手。とにかく盛り上がる選手。そういった選手が、代打の切り札に適任なのだと思います。
そして、初球からドンドン振っていける選手。代打は待ってはいけないです。ドンドン攻めていける選手。
川越誠司と後藤駿太を推したい
私が思う要素を満たしている選手が、中日で誰かと言えば、私は西武から移籍してきた川越誠司だと思います。
パンチ力のある打撃力。ドンドン振っていける。そして登場曲「青雲のうた」。
7月25日、代打で本拠地デビューした川越。「青雲のうた」が流れたときのドームのどよめきは、テレビ画面からも伝わってきました。期待感に満ちたどよめきは、相手にもプレッシャーをしっかり与えられるでしょう。
もちろん川越がどんどん結果を残せば、さらに相手にプレッシャーを与えられるようになります。
そして、さらに後藤駿太も挙げたいです。
起用的には、代打よりも代走・守備固めのように思われがちですが、今は代打でも良い結果が出ています。
7月16日の甲子園での阪神戦で代打で2点適時打を放ちました。
代打で出た時に、しっかり初球から振っていけていますし、そのスイングもしっかりタイミングが合っていると思っています。
まとめ
試合の終盤に切れるとっておきの代打が今の中日には必要です。
勝負どころの代打起用、川越と後藤の2人で引っ張っていってほしいと思います。