【第4回 ぬのっとえほん 表紙、中表紙、1ページめ】
ぬのっと えほん
ヌノットは ヌノット村の真ん中の大きな家に住む、ロボット。
ただのロボットではなく、布製ロボット。沢山の布やふわふわの綿と、少しの機械で出来ています。
ヌノット(10歳)は、両親と、9つ子の妹、1人の弟と 幸せに暮らしておりました。
ヌノットには、夢がありました。
様々な人やものになりきることの出来る、一流のコスプレイヤーさんになること。
ある日、ヌノットは決意します。
『もっと広い世界で学びたい!』
愛したふるさとや家族たちと離れるのは名残惜しくもありましたが、
ヌノットの決意は揺るがない。
寂しがりながらも見送ってくれる家族に、ありがとうを伝え…
ヌノットは村の駅から旅を始めます…
『まもなく~ ユメタナエ~ 次の停車駅は~ ユメタナエ~(Twitter @yumetanae7)』
駅の改札を抜けると、
声を掛けられました。
『背景、背景は要りませんか…?』
ヌノットはそのデザインに、一目で心奪われました。
そして、自分の身の上を話しました。
『それでしたらこの背景は、コスプレイヤーを目指すあなたにピッタリですね!本当は ひな祭りに合わせて作ったけれど…新しいイメージをありがとう!!嬉しい🎶』
背景をプレゼントしてくれたその人は、他にも沢山のイメージをカタチにする優れた職人さんでした。そして、人のために自分の心血を注いだ作品を無償で配る、とても優しい職人さんでした。
2色で展開されたその背景を前に、ヌノットは創造の泉が湧き出します。
自分の中に存在する、相反するものをひとつに表現する術、それを手にすることができたヌノットは、
次を目指します。
(相反する姿を1人で表現してみるヌノット)
背景職人さんに笑顔でお礼を言うと、ヌノットはさらなる世界へ向けて旅を続けます…
【次回 2ページ目につづく】
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