山小屋後のプライベート登山 大天井岳
山小屋での勤務を終えて数日後、
大天井岳という標高2922mの山に登ってきました。
大天井岳は北アルプスの東側に位置し、
北アルプスの中では長野県の松本市や安曇野市といった市街地に近い山です。
山小屋に勤めていると期間中は他の山域に出かけることがほぼできないので、
プライベートでの登山は必然的に自分の山小屋を終えた後になります。
私が働く山小屋は10月で営業終了しますが、
北アルプスには11月の初旬まで営業している小屋が数軒あります。
今回はその一つ、大天荘を目的地として
そのすぐ近くにある大天井岳にも登ってきました。
大天荘はサービスに定評がある燕山荘グループの山小屋ということで、勉強を兼ねて行ってきたのですがその話はまた次回の記事にて。
登山口の中房温泉から入山しました。
最盛期の夏、紅葉の秋は大混雑する中房温泉ですが、10月の末となると駐車場も閑散としています。
山小屋勤務を終えた後なので、
まだ体は登山仕様。グータラしていたシーズン前よりも断然調子が良いです。
さらに山小屋に1泊するだけなので荷物も普段の半分以下。気持ち良く標高を稼いでいきます。
燕山荘手前の休憩場所、合戦小屋に着くと
「お汁粉」の旗があったため迷わず注文。
値段は800円と下界に比べれば高いですが、
寒い山の上で食べる温かいお汁粉はご馳走、
安いものです。
あとは山で人に食事を用意してもらえるのは
やっぱりありがたい。
自分で経験しているため一層感じます。
自分のいる小屋でも用意してみたい一品でした。
腹ごしらえを終えたのち合戦小屋を出発。
次のチェックポイント燕山荘へ
中房温泉から歩くこと2時間30分
燕山荘に到着、北アルプスの稜線に出ました。
松本の家を5時過ぎに出て、
登山口を6時30分に出発し、
9時に到着。
半日足らずで北アルプスの稜線ですから
燕山荘は贅沢な所です。
危険箇所もほぼ無いので人気があるのも頷けます。
(ちなみに私の北アルプスにおける歩く速さはコースタイムの概ね2/3程度です。参考までに…)
思いの外早く着いたので、小屋の中でケーキをいただきました。
小屋の東側に位置する喫茶サンルームと呼ばれるスペースからは松本平がよく見えます。
こんな贅沢な喫茶店やカフェは街中には無いのではないでしょうか。
半日で来れるのであればケーキを食べるために日帰りで来るのも悪くないなぁ、なんて思ってしまいます。
ケーキを食べた後は良い気分で燕山荘を出発。
大天荘でランチをいただくため、のんびりはしていられません。
燕山荘から大天荘までは槍ヶ岳や穂高岳といった名峰を横目に見ながらの気持ちの良い道です。
標高2700mの燕山荘から2900mの大天荘までは標高差200mですが、
大下りの頭という場所から少し標高を落とすので実際にはもう少しキツく感じます。
槍ヶ岳方面と常念岳方面への分岐からは少し斜度が急になり岩と雪のミックスでしたが、アイゼン無しで登ることができました。
(帰りは念のためチェーンスパイクを装着しました)
次回の記事は宿泊した大天荘について書きたいと思います。