移動都市〜モータル・エンジン〜
200億円の赤字を出した気分はどうだ?感想を述べよ!
あらすじ:”60分戦争と呼ばれる戦いから1,700年が経過した地球。人々は荒廃した大地をはうようにして進む巨大移動都市に暮らし、ほかの移動都市を取り込み資源を奪いながら生活していた。そんな中、少女ヘスター(ヘラ・ヒルマー)は、ある目的を果たすために移動都市のロンドンへと潜入し、トム(ロバート・シーアン)という青年と出会う。”(yahoo映画より引用)
2019年ぶっちぎり赤字映画と誉れ高い『移動都市〜モータル・エンジン〜』を、そろそろ洋画のクソ映画を見るべきという話になったので、見ました。
一説によると約200億円の赤字を出したと言われていますが、見ればわかります。この映画ならそれくらいの赤字は出ると…ー
映像はたしかにすごかったと思うんですけど、いかんせんそれ以外がね……映像に努力値を252振って、それ以外には全くなんにも振らなかったみたいな映画なんですよね(pkmn勢)
そもそも私が映画に、映像の凄さよりもストーリーの面白さとか、とりあえずパシフィック・リムみたいなものすごいCG!とかそういうのはあんまり求めてなくて…パシフィック・リムガチ勢に殺される覚悟で言いますけど、パシフィック・リム自体映像はすごいけどストーリーは全く面白くなかったので…この映画もそのパターンです。
ただ、移動都市vs移動都市のシーンって冒頭にしかないので、映像がものすごい!!みたいなのもちょっとな…?という気がするんですよね。羊頭狗肉とは言わないけど(他にも頑張ってるところはあるので)あの冒頭シーンで見ようと思った人はちょっとかわいそうだと思う。
ストーリーはクソ映画にありがちな複雑な設定や背景はあるものの、それぞれはあまり絡まず個々に独立しています。なので、こいつはなんなの…?みたいなことがよく起こります。特に顕著なのがターミネーターみたいなシュライクというヒロインの育て親兼ストーカーです。復活者と言われていて、この世界の謎に関わっているのだろうということは伺い知れるものの、本人はヒロインを追いかけ回すことしかしていないので、話に全然関係があるようには思えないんですよね。なのでこいつなんなの…?としか思えません。こいつの部分カットしてラストに次回作におわせとして出せばいいのにな〜と思います。
あとそもそも世界観の説明があんまりないので、なんでこんなことしてるの…?っていう疑問が出てきてしまうんですよね。そもそも都市を追いかけ回して食べる意味とかわかんないし…その方が資源食べてて無駄があるんじゃ…?多分なんかちゃんとした意味はあるんでしょうね、詳しくは知らないけどね〜!その移動都市派と反移動都市派とかいうのも途中から突然生えてきたような気がする…説明を聞き逃した可能性はなくはないです。してたかもしれない…
キャラクターについては…特筆するほど悪いやつは男主人公だけですね。こいつはマジでクソです。しかもクソ野郎という自覚がないので最悪です。意図せず産み落とされたクソ野郎です。足を引っ張るわ、意味不明な罵倒するわでロクなやつじゃないです。こいつの方を罵倒したいよこっちは。それなのに知らない間にヒロインとくっついてるんだよな…?別にヒロインに思い入れないのでどうぞご自由にではあるけど、いつそんな…愛が…芽生えたんだ…?殺意ではなく…と純粋に疑問です。
ほかは別に…薄味のキャラしかいないから別に…何も…強いていうなら敵の娘と男主人公の友達がなんかもしかしたら重要っぽい?程度には活躍してくるんですけど、こいつらについての描写は特にないので最終決戦でいきなり重要っぽくなっててもあっそう…みたいな感じですね。こんな感じに全キャラ薄味なので余計に男主人公のクソさ加減が目立ちますね。
この映画、最後に移動都市派(西欧諸国)と反移動都市派(中国)で和解するんですけど、これってもしかして米中の対立がこんな感じで和解して世界が平和になりますように〜とかいう監督のメッセージだったのかな!?ちなみにこの映画から伝わってきたのはイギリスってクソだよね!!というメッセージだけです。
いや本当にこの映画、移動都市ロンドンが中心(ていうかこれくらいしか移動都市は出てこない)なんですけど、マジでびっくりするくらいここの人間がクソなんですよね…料理もまずそうだし…他の都市を食べることをショーとして楽しんでたり、古代兵器(多分核兵器的なやつ)を使うことにも大盛り上がりでウッキウキだったり…蛮族か!?クソすぎるだろ…イギリスってやっぱりカスだわ…
制作陣はイギリスに恨みのあるアメリカ人とフランス人に違いありませんね。なんかUSAって書いてあるUSB(笑うところです)でイギリス倒すので。間違いありません。
この映画、莫大な制作費をかけてあわよくばシリーズものにしようという意図があったらしいんですけど、この出来ではとてもじゃないが無理ですし、約200億円の赤字を出したというのもむべなるかな…という出来です。正直言ってこれが初監督作品になってしまった監督とか普通に心配。初監督作品でこんなに赤字出しちゃって大丈夫か?
でもまぁ洋画の圧倒的なパワーを感じるクソ映画を見たいときには結構いいかもしれませんね!
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