【実写版】進撃の巨人 attack on titan
こんな映画を作ったやつを駆逐してやる
あらすじ:”100年以上前、人間を捕食する巨人が現れ、人類のほとんどが食べられてしまった。生き残った者たちは巨人の侵攻を阻止すべく巨大な壁を3重に作り上げ、壁の内側で暮らしていた。エレン(三浦春馬)やミカサ(水原希子)もそんな中の一人だった。そんなある日、100年壊されなかった壁が巨人によって破壊されてしまう。”(yahoo映画より引用)
この映画を作った皆さんは、その制作費で一体何人の恵まれない人々が救えたのか、胸に手を当てて考えてみましょう。
前評判(酷評)に違わない出来だったんですが、悪いポイントが複数あり、その上それらが複雑に絡み合っています。これが私の頭では解き明かし切れないのでこうなんていっていいか…全部悪いんですけど…どう悪いって上手く言えない。とにかく、色んなものが悪くて、その悪いのが互いに影響しあって、結果的にめちゃくちゃ悪いんですよね…とりあえず脚本と画にわけて書きます…(演技についてはよくわからないので割愛します)
まずは脚本、はっきり言ってCGとか画作りのだめさよりもこっちのが致命的なんですよね…
ストーリーはMOZUと比べて、まぁわかるかな…ってレベルなんですけど、これって原作知識があるからわかるのであって、これだけ見せられたらわからない可能性はかなりあるんじゃないかな…。だって原作知っててもなんでこうなった?みたいなシーン、ありますからね。しかも頻繁に。
また、ストーリーのわかりやすさを割と原作に投げているのに、なんだこれは…みたいな設定があるのも非常に気になります。特に調査兵団はどうも口減らしに親に売られた設定のようで、非常に士気が低く、統率もなく、大体がどうして自分がこんな目に遭うんだ!嫌だ!という感じで感情的に喚いているだけの存在です。こんなやつに世界の命運託せないよ…またなぜか立体機動はほとんど使いません。いや、使えよ。
とはいえ、この映画の問題はストーリーだけではなくて、キャラクターのが比重が大きいと思います。
この映画においてはキャラクターが原作に比べて頭が悪いというか…こう…無能というか…エレンたちも、調査兵団の上層部も、名前のないキャラも全員です。特にきついな…と思ったのが、アルミンとハンジですね。原作で頭いいキャラは特にきつい。アルミンはそもそも見た目がエレンとかぶってて区別がつかないだけでなく、元のキャラの参謀的な要素も全くなくなって、ただの役に立たない心優しい臆病者なだけです。ハンジに至っては好奇心で大騒ぎするバカです。
そしてこの映画随一の大問題キャラ、シキシマ。彼の存在はとにかく気持ち悪いです。脚本家はリヴァイのことをこう捉えたのか…?と思うとぞっとします。悪名高いミカサにりんごを食べさせるシーンや、やたら遠回しで比喩に満ちた喋り、もう全部が世界観にそぐわず、別のところから来た…?みたいに浮いています。行動だけでなくもういるだけで気持ち悪いです。逆にここまで気持ち悪いキャラ作れるなんて…やるじゃない。彼については本当に気持ち悪くてげんなりしました。後編にもいるんだよな…死んでほしいな…
残りのキャラなんですが、なんか説明があんまりないので、他は誰なんだろうな…誰なのかわかんないけど仲間みたいなのいました。あと國村隼が名有りのキャラでいるんですが、影が薄すぎてなんだかわかりませんでした。あの人なんだったの?
(10/28追記)書き忘れてたんですけど、エレンとミカサもひどいんですよ。エレンは物語が始まる前に親が死んでいて、親が殺されたことによる駆逐スイッチが入らなかったので、中途半端な青年に成長しました。調査兵団に入ったのは恐らくミカサが巨人に殺されたからなんだろうな…?疑問形なのは、巨人に襲われたときのシーン、なんか知らない間にミカサも巨人もいなくなってたわ!としか見れなくて、後で人のブログを読んでエレンはミカサが死んだと思っていたことがわかったからです。
まぁこちらの理解もこんなだし、エレンもなんかミカサが死んだっぽいくらいしかわかんなかったんですかね?戦いへの覚悟はぜーんぜん出来ていなくて、それが出来たのはミカサをシキシマに寝取られたとわかったからです。考えつく限り最低の改変ですね!死んでくれよ。マフラーもほーんとどうでもいいシーンで巻いたからね、フラグ建設失敗してるからミカサが寝取られても仕方ないね。
ミカサはミカサで、子供の頃巨人に襲われたときにエレンが助けてくれなかったからという理由でエレンに冷たく当たります。いやまぁわかるけどさ…そんなことしてる場合じゃないよね?でそれでシキシマとねっとりリンゴを食べ食べします…はぁ〜…きっしょ!本当ここ気持ち悪くて無理です。それなのにエレンが巨人に食べられたと知るとよくもエレンを…!みたいな態度を取ります。いや、エレンに思い入れないんだからそうはならんやろ。
もうお腹いっぱいだよ…って感じなんですが、今度は画の方の問題です。
CGひどいな…ほんとにな…巨人の方もなんか元にしたお笑い芸人がわかりすぎて、作った方はウケると思ったんだろうな〜(全然つまんないけど)って感じでつらいです。なんていうか…もうちょっと…お金かけられませんか…?それか技術の発展は望めないのでしょうか…?
でもそれも立体機動のもっさり〜!もっさり!に比べると幾分マシですね。もちろん目くそ鼻くそレベルの話をしています。立体機動のアクションがこの程度しか出来ないから調査兵団はみんな立体機動使わないのかな?って思います、いや絶対そうでしょ。立体機動でのアクションが非常にもっさりしているので、めちゃくちゃ強いって設定のシキシマも全然弱そうです。静止画の漫画のがスピード感あるってどうなってるの!?
あと、なんていうか制作さんサイドは、進撃の巨人のことをポストアポカリプスの世界だと思ってらっしゃる?っていう感じの風景なんですよね…まぁ見た瞬間に「あ、これは軍艦島でロケしたんだな…」って思うような風景なので仕方ないよね…いや、それならそれでストーリーの方もそれに合わせろ…
(10/28追記)これ背景とか画だけには留まらないんですけど、なんていうか文明の進歩を感じてしまう背景とか小道具が本当に…ちぐはぐなんですよね…改変はする割にやっぱり原作への依存度が高くて、なんか作り込みが甘いというか…なんか納得いかない気持ちになります。
いいところも上げておきたいと思います。ピエール瀧演じる……あなた、どなた…?名前はわかんないんですけど、エレンを子供の頃から知ってる近所のおじさんポジの兵士の人です。なんかわかんないんですけど、このキャラはただ一人有能感がありましたね。多分原作を読んでいたんでしょう。途中でアル中になっちゃってたんですけど、戦地に赴くってなったらしゃっきりしてキリッとした顔をして、最後には突然現れた巨人がエレンだということに気付いていましたからね。演出の問題なのかなんなのかわかりませんが、エレンだと気付いている唯一の存在に見えたのでね。こう見るとキャラがぶれているように見えてきた…いやでも本当にピエール瀧だけは良かったですよ、他の何より良かったです。なにせこの映画で一番楽しかったのはピエール瀧が出ていると知って、ピエール瀧が立体機動を?!と思ってそれを考えていたときなので。ちなみに立体機動のシーンはありませんでした。
正直もう全編だけでお腹いっぱいなんですけど、後編もまだあるんですよね…見ます…頑張るよ…
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