魅惑のラフマニノフ! 角野隼斗&水戸博之&神奈川フィル
2022.3.19(土)14:00開演 カルッソかわさき
ヘッダーは会場入り口にあった広告より
前日の大雨がウソのように晴れてポカポカ陽気。家族の朝食作り、本屋に寄って(月刊ピアノ買う) Curvesやって、題名のない音楽会見て、着替えて出陣。道中、4月に題名のない音楽会角野隼斗特集やる事を知り歓喜!ミュージック・イン・ザ・ベストポジションの駆け込み視聴をしながら電車移動。今までになくウキウキでした。
初めて降りる川崎駅。綺麗!友人の待ち合わせ時間まで少し時間があり併設のstreetのイートインでささっと昼食をとり友と会場へ向かう。
結構距離ありましたね。会場入りが開演10分前と慌ただしくなってしまいました。パンフレットを読む暇なく興奮を落ち着けるのが精一杯。オケ入場。あれ?コンマス戸澤さん???今回のマエストロ若い!笑顔が素敵!
グリンカ:ルスランとリュドミラ
はじめっからトップスピード、ノリノリでテンション上がるぅ!ロシア生粋の作曲家のオペラ曲をオケアレンジとの事。今回のオケはビオラとチェロが入れ替わりチェロが中に入る配置?たぶん。1st 2nd ビオラ10名くらい?コンバス3本 木管2本ずつ金管はホルン4ペット2トロンボーン3チューバ1って感じの編成でした。一般的かな?やっぱりオケのサウンドは厚みがあって生での迫力は格別ですね!ピアノが入る前でマエストロがよく見えて、踊るように歌うように膝も使ってダイナミックな指揮に見とれてしまいました。元気のいいオケだ!(曲が曲だからか?)協奏曲に期待しちゃう!
ここでピアノの運び入れ。舞台スレスレで落ちないかドキドキしちゃう。今回は客席の1-3列目は空席でした。
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
始まってすぐの 和音ドーーーン でもう角野ワールド直行でした(笑)。粒だちのいい角野さんの主題が始まると手が飛んで跳ねてピアノの音がダイレクトに飛んでくる。もうワクワクが止まらない。前半はコロコロ表情を変えながらピアノ主導で進行。本当に変奏曲弾くのお上手ですね。ご本人もめっちゃ楽しんでいるの伝わってくる。一呼吸置いて第7変奏。怒りの日の主題。弦のピチカートに乗っかってファゴットとのハーモニー沁みる。
続く第8変奏、もーかっこよかったです惚れます。角野さんもどんどんノってく。左足が我慢できずにリズムとる。再び怒りの日(第10変奏)の主題が現れ嵐の後の11変奏。舞台左手手前のハープとピアノの音色が重なってなんだアレ。凄かったなー。10本の指で流れるように演奏してました。
その後ゆったりとした3拍子。遠くで響く木管、ホルン。郷愁を誘う音色とハーモニー。バイオリンの主題を経て14変奏、木管と金管のパパパパーパンパン!長調で勇ましくかっこよく。角野さんも髪振り乱して和音連打。しっかり聴こえてましたよー!
15変奏ピアノソロ。ホールに鳴り響く角野さんのピアノ。良かったわぁー。
その後不穏な空気漂い暗い森を彷徨う。不安に押しつぶされそうになったその時ぱっと開ける視界。水面に反射する月明かり。
18変奏は本当に素敵でピアノソロからオケにメロディを渡し3度目のサビでクライマックスに。うるっときました。ここで終演も全然アリだと思う。ミュージックインザベストポジションではそうでしたよね!
でもね、今回は続きがあるのでーす!18変奏の後の19変奏、実はとっても楽しみにしてた!金平糖の様な音の粒が降ってきて弾けて最高でした!そこから終盤にかけてはもう圧巻!オケと一体になって音圧が迫ってくる。オクターブ地獄も気持ちが乗ってて素晴らしかった!怒りの日を乗り越えて長調の明るさでフィニッシュ!最後にピアノが小さくポン、ポン。
圧倒されてしばらく会場シーン…でした。
一呼吸置いて角野さん動いて拍手喝采!!!
ラフマニノフの変奏曲、角野さんめっちゃ良かった。楽しかった。パガニーニ最高だー。この曲また聴きたい。聴きたいでーーーす!!!
休憩時間も興奮状態で友人とトイレも行かずにしゃべりまくってしまいました。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
小音から始まるピアノの鐘の音。固唾を飲んで聴き入る聴衆。今日の角野さんは2曲目の協奏曲とあって既にアドレナリンが放出されちゃってるようで、テンポ早めの鐘の音に、スピード感のあるラフ2が想像できました。
弦が主題を奏でピアノが装飾していく冒頭、指が早く回りすぎるのかつっこみ気味の角野さん(笑)徐々に落ち着きを取り戻しオケと一体となって進む第1楽章。メロディが本当に美しくてどんどん世界に引き込まれていく。ピアノが先導してオケを引っ張っていく。聴かせる部分は感情豊かにホールいっぱいにピアノの音が鳴り響いて素敵でした。1番の盛り上がりのところもオケとピッタリ!おおぉ〜!と感動もの。生演奏で聴けて本当に嬉しい。徐々にゆっくりそのまま終わるかと思いきや2楽章に向けて再度スピードアップの部分、角野隼斗過ぎた!(笑)
第2楽章のはじまり、ピアノが4連符3拍子、メロディが4拍子の美しい旋律。だけどスミマセン。ピアノの4連符が角野さんには珍しくばらついてアレアレ?大丈夫??と思ってしまった。超絶技巧のヴィルトーゾをこれだけやってるとこの2楽章の入り、難しいのかもしれない…。
それでもオケの美しいメロディが入ると徐々に呼吸が合い出して中間部の盛り上がり、ピアノソロの見せ場になると急にゾーンに入ったかのようになり…その後の4連符はオケとも合ってとても美しかったです。終盤は泣けたー。うん、良かった。
お得意の3楽章、入りバッチリ。鳥肌!特級の時は少しもたついた部分も(てか弾くの難しいんだと思います。他の方も大抵ゆっくりになるしなんならラフマニノフ本人も少しテンポ遅れる感じ)今日の角野さんインテンポでガンガンいっちゃって「ヒョーかっちょいーーー」でした(語彙力)。右手と左手がずれながらオクターブ弾くあたりも拍感が少しわからなくなりがちなんだけど、今日のトランペットの方、勇気アリ!ブラボー!!ビタッと合って気持ちよかったです!その後の盛り上がりで興奮のあまり音が外れる事もあったけど熱狂であまり気にならなかった。オーラスの歌い入りもピタッっとハマり、オケと一体となって圧巻でもう感動的でした。最後まで情熱溢れる演奏!素晴らしかった。ラフマニノフ終止、最後の1音が消える前にフライング気味の拍手と会場総立ちのスタンディングオベーションも感動的でした。角野さんもですが、マエストロとオケの皆さんがびっくりしてたのが印象的でした。
3回ほどカーテンコールに現れて4度目?ピアノの椅子に腰掛けた。一度弾こうとして、でも、会場のざわつき(皆さん座らなきゃいけません笑)が収まるのを待って、ピアノソロアンコール演奏へ。
花は咲く
はじまって、えぇ?!マジかーーー(泣く)私一昨日右手(だけ)で弾いてたやつー(かてぃん編曲の月刊ピアノ楽譜〜)。でもね、馴染みの音と違う。絶対音感ない私でも、動画と調が違うこと分かった。明るく軽やかで野草の花が一斉に咲いて風に揺れてる感じ。ミュージックインザベストポジションでラフ2、C調で華やかに終わるって言ってた。それに合わせたのかも?!(のちに他の方のツイートでそうだと知る)あまり切なさはなくただあたたかいといった演奏。これも良き!って思ってたら転調してエモく壮大になり、周りからは涙ふく音鼻をすする音。あー祈り届いて欲しいーと思った。終演後、皆立てずにでも気持ちのこもった拍手。何度か挨拶にいらして(だんだんまたスタンディングも増えてきて)嬉しそうなお顔を見られて大満足!最後は胸の前に手を合わせて「ありがとうございました」こちらこそです。ありがとう〜。袖に帰って、オケが帰り終えて、会場が明るくなって、皆が帰り始めたその時、おもむろに角野さんとマエストロが再び登場。え?また来たw(かわいいwww)。マイク持ってお話してくれればいいのに〜。今日はお声が聞けず残念。バイバイしてーっておねだりしたけど今日は無理でした(笑)
いゃ〜楽しかった!怒涛の2時間、ロシア音楽。今日の収穫は何と言ってもパガニーニ。24変奏あるけど飽きさせることなくいろんな要素たっぷりで、角野さんがノリノリで演奏しているのを見ることができて楽しかった。「初かてぃんさん、ドキドキしちゃう」という友人を隣に、メモをとったり、没入しまくり泣く様なことはできなかったけど、もう全体通してただただ楽しかったです。
カルッソ友の会入会でもたついてチケット争奪戦乗り遅れてしまい、SS席を逃してしまいましたが、1F後方左手ブロックの中央通路側前側、オケもマエストロも見えて、それで角野さんをやや見下ろしつつ手元足元バッチリ見える席、最高でした!(写真は開演前の席からの全景。ピアノは右奥)
角野さんのツイート
水戸マエストロのツイート
客演コンサートマスター戸澤さんのツイート
カルッソかわさきさんのツイート 見よ!終演直後のこの熱狂!
終演後、コロナ後初めて会った(2019.11月以来かな?)大学時代の親友と、時間早いけど夕食を共にしたくさん話せたのもいい思い出。子育てママ友としても心強い彼女とはコロナ前は年に数回会ってたのよね。彼女の紹介でツケメンのコンサート行ったり、彼女は牛田君のファンでピアノの事も教えてもらってた。(当時私はPOPSとおかあさんといっしょ曲しか聴いてない笑)部活でバイオリンをやっていた彼女、ラフ2演奏した事あったんだって!知らなかった。私が沼入りした後はじめて暴露したのが彼女で2019.12にこちらとこちらの動画を送りつけてましたwww。今日はお付き合い頂きどうもありがとう〜楽しかったね!
という訳でいつもはボッチ参戦で帰路に速報ツイートする私ですがタイミングを逃してしまい、帰りの電車でつらつらとこの記事をメモに書き始めたのでした。
帰ってからもずっと余韻に浸ってたのですが、何とかてぃんラボのお知らせが!パガニーニが良くて復習しながら24変奏を勉強してた(この記事書くために笑)私にはタイムリーな内容で、ラボ、わかりみ〜でも知らない事もたくさんあって、めちゃくちゃ楽しかったです。1日の終わりに18変奏も聴けて嬉しかった。ありがとうかてぃんさん!
そうそう、プログラムの解説がとても良かったので、勉強したい方いると思うし乗せちゃいます。
プログラム見開き表紙裏、小室敬幸さんからのメッセージ。ありがとうございます!
おまけ
ラフマニノフピアノ協奏曲第2番と私
待ちに待ったラフ2
沼入りはポケットウィズさんのドッキリ動画ですが、ズッポリ沼にはまったのはPTNAの特級ファイナル。2019-2020の年末年始は第9じゃなくてラフ2聴きまくってました。(この頃PTNAラフ2の再生回数32万回だった。よく覚えている。現在236万回wow!)
私の初生角野さんは2020.1月の大宮ラフ2。公演の2週間前に知ってチケットとり、会いに行くって今思うとあり得ない。Twitter始めたばかりで送信するのに超緊張してた頃、コンサート30分前くらいに「もうすぐ始まりまーす」のツイートが角野さんからあって、リプしたら直後にいいねが来て、双方向のやりとりにビックリ!も〜SNS時代に驚愕のしたあの日…聴きまくってたラフ2が聴けて、かてぃんさん実在してたーと感動したものですが、何とー!サイン会があるとの事(驚!!!)。え?!どうする?行く?一緒に行った初クラシックコンサートだった当時中1長男に相談したところ!何とノリノリで「行こう!行こう!」と。終演後、席が出口付近でしたので猛ダッシュで10番目くらいに並びました。サインしてもらうものがない〜と困ってたらすぐ横でCD「Passion」の物販が始まり慌てて購入。サインを頂き息子は握手までしてもらって…。今思うとその後コロナ世界になっちゃったから、奇跡的ですよね。
2021.2月の桐生ラフ2は見送ったので、私は3年半前のPTNAラフ2、2年前の大宮ラフ2以来の角野さんのラフ2だった訳です。
直前にミュージックインザベストポジションの配信があって3楽章は聴けていたのですが、この間の成長をまざまざと感じることが出来、本当に楽しかった!
この記事に書いたとおりまだまだ伸び代のある角野さん、ラフ2のコンチェルト、オケとの名演奏目指して、定期的に弾いて頂きたいです。そしていつかCD化を!ラフマニノフ自演のCDは持ってるのだけど、角野さんが出すまで他のは買わない!お待ちしています!!!
写真は大宮ラフ2の時のものです
自分語り多めで失礼しました。長々とお読み頂きありがとうございました!
時勢柄、最初の文言が問題でお蔵入りのフライヤー、「良かったら持っていってください」と受付の方がさみしそうにおっしゃるので、帰る間際にぶらあぼと一緒に連れて帰っってきました(笑)